災害時の車中泊にも!犬が車内で快適に過ごせるお役立ちグッズ6選
愛犬とのドライブは楽しいものですが、犬の落ち着きがなかったり、シートににおいが染み付いてしまったりと、何かと困りごとが発生しがちです。
車の中で犬と快適に過ごせるようにしておけば、いざという時に車で避難する際にも役立つでしょう。
災害時には、状況によっては犬と一緒に車中泊をする可能性もあり、日頃から備えをしておくことが大切です。
今回の記事では、犬と車中泊をする際に役立つグッズをご紹介します。
犬を車に慣れさせておくと災害時に役立つ!
地震や洪水などの自然災害が多い日本では、日頃から災害への備えをしているという方も多いのではないでしょうか。
では、犬の災害対策はできていますか?
犬の災害対策を考える場合、いつでもキャリーケースに入れて運べるようにしたり、ドッグフードやトイレシーツ、犬用のお皿などを用意しておく必要があります。
また、避難所によってはペットと一緒に寝泊まりすることができない場合も多く、近所でペットと過ごせる避難所があるか事前にチェックしておくことも重要です。
車中泊という選択肢も
避難所がペットNGの場合や、犬が他の人や動物に吠えてしまう場合などには、車の中で避難生活を送る、いわゆる「車中泊」を選択する人もいます。
いざという時に車中泊で数日間を過ごすには、日頃から犬を車に慣れさせ、犬と快適に過ごせるような車内環境を整えておくことが重要です。
犬との車中泊で注意したいポイント
1. 車酔い
犬も人間と同じように、車に揺られることで三半規管に異常が生じ、車酔いをすることが少なくありません。
車酔いをすると次のような症状が出ます。
- ハァハァとパンティングをする
- ヨダレを垂らす
- 嘔吐
- 下痢
- 元気がなくなる
【対策】
夏はもちろん、冬でもあまり車内の温度が上がりすぎないように気をつけましょう。
また、少し窓を開け、外の空気を車内に取り込むと良いでしょう。
2. 熱中症
夏場の車内は温度が上がりやすく、熱中症に注意が必要です。
車中泊をする場合、就寝時にエンジンをかけっぱなしにすると一酸化炭素中毒になる恐れがあるので、四六時中エアコンをつけているわけにもいきません。
【対策】
エアコンをつけなくても夜をしのげるように、車内で役立つ熱中症対策グッズを用意しておきましょう。
後ほどおすすめのグッズをまとめてご紹介します。
犬との車中泊に役立つおすすめグッズ6選
1. ドライブシート
後部座席を覆うことのできるシートです。
防水仕様のものが多いので、犬が粗相をしてしまったり、泥だらけにしてしまっても安心です。また、ハンモック型のものなら、運転席や車外への飛び出しを防止することもできます。
災害時には、後部座席をフラットにして覆うことで、広々とした快適な空間になります。
2. ドライブベストハーネス
犬用のシートベルトの役割を果たします。
車についているシートベルトに繋げて使うことで、落下や、急ブレーキによる怪我等を防止してくれます。
また、災害時はリードに付け替えれば、そのまま車の外に連れ出してお散歩をすることも可能です。
3. 酔い止め薬
乗り物酔いしやすい犬には、酔い止め薬を用意しておいてあげましょう。
市販の犬用酔い止めシロップなどもありますが、獣医師さんに相談し、処方してもらうことをおすすめします。なお、自己判断で人間用の酔い止め薬を飲ませるのは危険ですのでやめましょう。
4. 窓用ネット
1日中車のエンジンをかけておくわけにもいきませんから、エンジン停止中には窓を開けて風通しを良くしたいもの。
しかし、窓を開けっ放しにしておくと虫が入ってきたり、プライバシーの面で気になる部分もあるかと思います。
そのような時のために、窓やトランクルームのドアにつけられるネットを積んでおくと便利です。
5. 扇風機
窓を開けるだけでなく、扇風機を上手に活用することで、車内の風通しをさらに良くすることができます。
持ち運びでき、コードがいらない小型の扇風機を用意しておくと良いでしょう。
6. 冷却シート
扇風機や窓用のネットに加え、敷くだけでひんやり冷たくなるシートを併用すると、特に夏場の車内で快適に過ごすことができます。
大きいサイズのものを買ったり、何枚かつなげて使うことで、飼い主さんも一緒に使えるので便利です。
まとめ
いざという時に犬が車内で快適に過ごせるようにするには、温度管理や体調管理がしっかりできるよう、事前にお役立ちグッズを備えておくことが大切です。
災害時に初めて車中泊をするのは大変なので、できれば犬と一緒に避難訓練をしたり、日頃から車でお出かけをして「車=楽しいところ」と学習させておくと良いでしょう。
なお、車が動いている時は、安全のため、座席に固定したクレートの中にいてもらいましょう。車が動いている最中に犬がフリーで車内にいると、道路交通法違反になってしまう場合があります。
この機会に、犬の避難グッズだけでなく、車で使えるグッズの見直しもしてみてはいかがでしょうか。
【猫の防災】今日からできる!災害から猫の命を守る日頃の備え
災害大国と言われる日本では、いつ自然災害に見舞われてもおかしくありません。
災害から猫の命を守るためにも、日頃の備えを徹底しましょう。また、防災用品はもちろん、普段の生活や健康管理も重要です。
環境省では、ペットも一緒に避難所まで避難する「同行避難」を呼びかけています。もしもの時に慌てないために、猫と一緒に避難できる体制を準備しておきましょう。
これだけは用意したい防災用品をチェック
最低限用意しておきたい、猫のための防災用品を紹介します。バッグなどにまとめておき、すぐに持ち出せるようにしておきましょう。
①水・フード
最低でも5〜7日分あれば安心。ウェットフードは水分補給になる。食器も忘れずに。②常備薬・療法食
非常時は手に入りづらくなるので、多めの用意を。かかりつけの動物病院で相談しよう。③ペットシーツ・猫砂
折り畳みの猫用簡易トイレは、持ち運びに優れる。ニオイの付いた砂を一緒に入れれば、新しいトイレでも抵抗が少なくなる。④大きな布・毛布
ケージやキャリーバッグにかぶせ、外が見えないようにすると安心する。保温にも効果的。⑤洗濯ネットや布袋
袋状のものに包まれると、猫は落ち着く。お手入れや診察用に用意しておこう。バスタオルですっぽりくるむ方法もある。⑥爪とぎ・おもちゃ
猫のストレス解消になる。⑦ビニール袋
排泄物の片付けに必要。⑧ウエットティッシュ
掃除用と、猫のお手入れ用を用意すると便利。⑨猫と飼い主さんの写真
迷子になって保護されたとき、自分の猫である証明になる。スマホだけでなく、プリントアウトもしておくと安心。⑩首輪・ハーネス・リードの予備
予備があれば、失くしても安心。予備にも迷子札を付けておこう。
猫との安全な避難のためにやっておきたいこと
災害が起きたら、すぐに避難所に行ける体制を整えておくことが大切です。避難所はさまざまな情報が入りやすいメリットもあります。
避難をするときは、ペットを後から迎えに行くのではなく、最初から避難所に同行避難します。
ここでは、猫と安全に避難をするためにやっておきたいことをご紹介します。
1. 避難所を確認しておく
まずは自分の住んでいる地域で、ペットと同行避難が可能な避難所を確認しましょう。
なお、「同行避難」では、猫などペットと一緒に避難できますが、避難所で一緒に過ごすことはできません。これに対し、「同伴避難」では、同じ場所で避難生活ができます。数は少ないですが、同伴避難が可能な自治体もあります。
同伴避難ができる避難所が近くにない場合は、親戚や知人宅への避難も視野に入れ、事前に相談をしておきましょう。
2. 避難訓練をしておく
猫をキャリーバッグに入れて、防災用品を持ち、実際に避難所に行ってみましょう。
ルートを複数確認し、危険な場所がないかチェックしておきます。
3. 家族で話し合っておく
避難の方法や、待ち合わせ場所を決めておきます。家族全員が留守の場合はどうするか、などあらゆるパターンを想定しておきましょう。
1人暮らしの飼い主さんは、猫の預け先を複数確保しておくと安心です。
4. ご近所ネットワークを作っておく
猫の場合は、日頃から散歩をする犬に比べ、近所の飼い主さんと知り合うチャンスがあまりありません。
立ち話でもいいので、「うちは猫を飼っている」と話をするだけでも効果があります。SNSを利用して、グループを作るのもいいですね。
自治体のペット同伴避難訓練が開催されたら、仲間を作るために積極的に参加しましょう。
日頃から猫に慣れさせておきたいこと
猫は環境の変化が大変苦手です。避難した際に、猫のストレスを少しでも減らすように今から準備したいことをご紹介します。
1. クレートやキャリーバッグに慣れさせる
避難する際、猫を入れるクレートやキャリーバッグは必須アイテムです。しかし、動物病院に行くときだけに使っていることで、ネガティブな印象を持っている猫もいます。今から、クレートやキャリーバッグは、「意外といいところだ」と印象を変えましょう。
猫がくつろぐ場所に日頃から設置し、好きな敷物を敷き、フードやおやつも中で食べさせましょう。中でフードを食べる練習は、避難所でも役に立ちます。風呂敷など、布をかけるとより落ち着くでしょう。
2. いろいろな人や環境に慣れさせる
人に慣れていると、万が一迷子になっても保護されやすくなります。また、避難所にたくさんの被災者や、ほかのペットがいてもさほどストレスを感じないのもメリットです。
猫は、好奇心旺盛な生後2〜9週の「社会化期」にさまざまな社会行動を学びます。この時期に、周囲の刺激に良い印象を持つと、人や他の動物を怖がらない猫に成長します。
すでに社会化期を過ぎ、人見知りで怖がりの成猫でも手遅れではありません。家族以外の人を家に招いて、猫の大好きなおやつを与えてもらいましょう。
3. リード・ハーネスに慣れさせる
ハーネスとリードがあると、どうしてもキャリーバッグに入らない、抱っこができない状況のときに便利です。
ときどき付けて慣れされておきましょう。
災害時も猫の健康を保つために
災害が起きると、大きなストレスがかかり体調を崩しやすくなります。猫の体調管理を日頃から行っておきましょう。
1. 寄生虫予防とワクチン接種
災害時は、衛生状態が悪化する可能性があります。そうなると心配なのが、寄生虫の発生や感染症の流行です。定期的な寄生虫予防とワクチン接種は、猫の命を守ります。
また、ワクチンを接種していないと、避難所やペットホテルで預けられないケースもあるため注意が必要です。
2. 健康時のデータを取っておく
健康診断を受け、平常時の体重や血液検査の値を記録しておきます。猫の健康手帳を作っておくと管理しやすいでしょう。
避難先で体調不良になったとき、体調の変化が把握しやすくなります。
3. 避妊去勢手術を行っておく
迷子になったときにほかの猫と交尾すると、飼い主のいない子猫が増えてしまいます。特別な事情がない限り、避妊去勢手術をおすすめします。
猫の迷子対策
災害に驚いて猫が家から飛び出したり、飼い主さんの腕から逃げたりすることもあります。万が一に備えておきましょう。
1. マイクロチップと迷子札
猫の首輪は、テンションがかかると外れるようになっているタイプが主流です。そのため、迷子札だけでは、紛失してしまう恐れがあり不安です。
迷子になったとき、決め手になるのはやはり「マイクロチップ」です。かかりつけの動物病院で付けてもらえるので、相談してみましょう。
2. 猫の写真を撮っておく
迷子になっている間、やせて風貌が変わるかもしれません。斑点や縞模様など、特徴がわかるよう写真を撮っておきます。
飼い主さんとのツーショットも忘れずに撮っておきましょう。
3. 完全室内飼いにする
これは賛否両論あるかと思いますが、猫が外出中に災害が発生すると、そのまま迷子になる可能性が高くなります。いきなりは難しいかもしれませんが、感染症予防の観点からも完全室内飼いにすることを検討しましょう。
猫だけでも安全なお部屋に
昼間は猫だけで留守番、という飼い主さんもいらっしゃるでしょう。災害が起きると、飼い主さんがなかなか家に帰れないかもしれません。猫だけでも安全に過ごせるように家の中の災害対策もやっておきましょう。
①窓ガラスは飛散防止フィルムを貼る
ガラスが割れた窓から外に飛び出す、ガラスの欠片を踏んでケガをするなどの予防になる。食器棚なども忘れず貼っておく。
②キャットタワーを固定する
地震で倒れ、猫がけがをする恐れがある。背の高いキャットタワーはしっかり固定する。
③背の高い家具は転倒防止を行う
猫が過ごす部屋の家具も、転倒しないよう固定。
④水は複数置いておく
こぼれたり、倒したりすることを想定し、水は数か所に設置。
⑤できれば大きなケージで留守番させる
留守番中は、猫用のケージに入れておくと安心。ケージの転倒予防もやっておく。
⑥保冷・保温グッズを置いておく
停電になると、エアコンが止まる。クールマットや毛布など、季節に応じた保冷・保温グッズも置いておこう。
⑦押し入れやクローゼットの奥や上に行けないように
猫は驚くと狭い場所に逃げる習性がある。いざ避難しようとしたら、猫が押し入れの奥に入り込んでしまうことも。猫が入れないようにするか、奥や上に行けないようにしておく。
まとめ
猫のための防災グッズを揃えるだけでなく、避難の準備もやっておきましょう。猫は環境の変化に弱いので、あらかじめいろいろなものに慣れさせておくは大変重要です。
健康チェックや、留守番の多い猫のために家の安全対策も欠かせません。いつ起こるかわからない災害から大切な猫を守るためにも、今から備えましょう。
災害時に備えて。猫を大人しくさせるには「洗濯ネットが良い」ってホント?
災害などの緊急事態は、いつ訪れるか分かりません。猫ちゃんを大人しくさせなくてならない状況も、いつ来るか分かりません。
今記事では、暴れていた猫ちゃんでさえも大人しくさせることができる「便利グッズ」をご紹介いたします。
また、「洗濯ネットが活躍する他のシチュエーション」や「洗濯ネットの選び方」も併せてご紹介しています。
洗濯ネットが効果的
愛猫を静かにさせる「あのグッズ」とは「洗濯ネット」です。洗濯ネットの中に入れられた猫ちゃんは、暴れていたとしても、途端に落ち着きを取り戻すと言われています。
「え!?洗濯ネットの中に入れるなんて、かわいそうだ!」と思った方も多いかもしれません。でも、猫の特性を考えると、理にかなったことなんです。
猫と相性の良い「洗濯ネット」の秘密
猫は、狭いところが好きです。そのため、狭い場所にいると心が落ち着きます。
人間の視点で考えると、どうしても「狭いところはかわいそう。窮屈だ」と思ってしまいがちですが、猫からしてみるとその方が落ち着くのです。
洗濯ネットはとても柔らかいですよね。その性質がとても猫と相性が良いと言われています。
網目状になっているため、通気口もきちんと確保されています。また、外からでも中の様子がきちんと見えるので、飼い主さんが猫ちゃんの様子を確認することができます。
災害時に活躍
2015年9月11日、宮城県で記録的な豪雨が降り、猫が取り残されるという出来事が起こりました。水難救助隊の方が、この猫の救出に使ったのが、「洗濯ネット」でした。
この対処方法について、専門家からも「非常にいい判断」と評価されています。
withnews 洗濯ネットでネコ救出 隊員に称賛の声 専門家も認める、その理由
災害時、猫はパニックになってしまうこともあるでしょう。また、避難させている時に逃走をしてしまう可能性もあります。
このように、洗濯ネットを使って落ち着かせ、救出・避難をすることは適切な対応方法なのです。
他のシチュエーションでも
災害時だけでなく、洗濯ネットは猫の生活において、様々に活用することが出来ます。
病院の時
獣医さんも活用
プロである動物病院の獣医さんも、洗濯ネットを使うことが少なくありません。それほど、安全かつ効果的に猫を落ち着かせることができるのだと分かります。
外出をほとんどしない猫の場合、病院は未知の世界です。猫の目には、知らない人や動物がたくさんいる恐怖の場所に映ることも、しばしば。
その場合、病院でパニックを起こして走り出してしまったり、暴れてしまうことがあります。パニックを起こすと、精神的・肉体的疲労を負わせることになるだけでなく、怪我をしたり、怪我をさせてしまう原因になります。
猫を落ち着かせることのできる洗濯ネットによって、猫に安心を与えることができるのです。
病院に向かう時も
また、病院に行きたがらない猫を大人しくさせる時にも、洗濯ネットは活躍します。洗濯ネットに入れて落ち着いてもらい、そこからさらにキャリーに入れて移動をします。
こうすることで、猫の心を落ち着かせて、移動を安全かつスムーズに行うことができます。
爪切りの時
爪切りを自宅で行おうとすると、「猫が嫌がって暴れてしまい、うまく出来ない」と悩む飼い主さんも多いかもしれません。
こんな時にも使えるのが、洗濯ネットです。ネットに入れるとほとんどの猫が落ち着いてくれます。
そしてオススメなのが、「洗濯ネットの網目から猫の爪を出して、ネット越しに爪を切る」というものです。ぜひ試して見てくださいね。
気をつけたいポイント2つ
「洗濯ネット=嫌なことがある」とならないように
動物病院に行く時に洗濯ネットを毎回使い、行った先で嫌な思いをした、ということが何度も続くのは良くありません。猫の意識の中に「洗濯ネット=嫌なことが起こる」と条件づけられてしまうと、むしろ洗濯ネットを見ただけで逃げ出す、なんてことになりかねません。
普段から洗濯ネットに親しみが持てるような工夫をしたり、楽しいこととうまく結びつけたりしてみましょう。
洗濯ネットに入れて、おやつをあげるというのは、簡単に良い印象づけができるので、オススメです。
洗濯ネットの選び方
洗濯ネットは、猫よりも少し大きめのものを選ぶようにしましょう。
また、外から中の様子が見えるぐらいの、網目が細かすぎないものを選ぶようにしましょう。網目が細かくて外から真っ白にしか見えないタイプのものだと、猫の様子が確認できなくなってしまいます。
洗濯ネットを活用しよう
愛猫も飼い主さんも、みんながハッピーになれる便利グッズが「洗濯ネット」です。
洗濯ネットは、緊急時や病院に行く時など、幅広く大活躍してくれます。
日頃から慣れておいて、いざという時にもすぐ使えるようにしておくことをオススメします。
災害の時、ペットと避難をするために。もしものために備えておくべきこと
地震、台風、大雪等、日本は世界的に見ても、自然災害がとても多い国です。もしもの時、あなたのペットは避難ができるでしょうか?
一緒に避難をする(同行避難)ために、日頃から備えておくべきことや、準備しておくべき防災グッズをまとめました。
ペットと一緒に避難できるの?
災害時を考えた際、「もしもの時、避難場所へはペットと避難できるの?」という問いが浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
同行避難と同伴避難
ペットと一緒に避難する方法には、「同行避難」と「同伴避難」の2つがあります。
名前は似ていますが、意味が全く違うので注意してください。
避難所「まで」一緒
同行避難とは、災害時にペットと同行し、避難所まで一緒に避難をすることです。
避難所の中で一緒に過ごせるとは限りません。
避難した後は、各避難所や自治体によって、避難所で一緒に生活する場合や、ペットだけ屋外のケージで過ごす場合、自宅に戻る場合などがあります。
避難所「の中も」一緒
同伴避難とは、災害時にペットと同行して避難し、かつ避難所の中でも一緒に生活をすることです。
記憶に新しい熊本地震の時には、ある動物病院が、同伴避難ができるように場所を提供したことがニュースになりました。飼い主さんとペットが共に生活ができるように、動物病院を解放したのです。
しかし、ペットと一緒の「同伴避難」を受け入れていない避難所が多いのが現状です。
環境省の推奨は「同行避難」
東日本大震災の際に同行避難が広まっていなかったために、そのままペットを家に置き去りしてきたケースが多く、混乱を招いたことを受けて、環境省では「同行避難」を推奨するようになりました。
また、避難所には動物アレルギーの人や、動物が苦手な人もいます。においや鳴き声、衛生面での問題もあります。そのため、同じ場所で生活するにはまだまだ実現性が高くないということも、「同行避難」が推奨される理由となっています。
それでは、次の章からは、ペットと「同行避難」をするためにやっておきたい、日頃からの備えをご紹介します。
同行避難に向けた日頃の備え①しつけ
災害時には、人がたくさんいる避難所に同行して避難することになります。
避難の際、しつけがきちんとできていないと、ペットも飼い主さんも周りの人も困ってしまいます。日頃から次のようなしつけをしておきましょう。
- クレートやキャリーに入ることが出来る
- 基本的なしつけ「マテ」「オスワリ」などが出来る
- 決めた場所でトイレが出来る
- 吠えグセがない(直っている)
同行避難に向けた日頃の備え②迷子札やマイクロチップ
災害時、愛犬と離れ離れになってしまう可能性もゼロではありません。特に、大きな物音や振動などがある災害時には、ペットがパニック状態になり、逃げ出してしまうことも考えられます。
ペットには、迷子札やマイクロチップの装着をしておき、もしものために備えておきましょう。これは災害時だけでなく、日常生活をしている中でも必要な備えです。
迷子札のおかげで再会することのできた例も、数多くあります。今は、おしゃれな迷子札もあるので、すぐに出来る備えとしてしておくことをオススメします。
同行避難に向けた日頃の備え③ペット用防災グッズ
「家族の防災グッズは購入したけど、ペットのためには備えていないなぁ」というご家庭も多いのではないでしょうか。
ボウルやペットシーツ、うんち袋などがセットになっている、ペット用災害対策グッズも販売されています。いざという時のために、用意しておくことは重要です。
防災グッズがセットになっているものを買っても良いですが、できれば普段使い慣れているものを用意しておくと安心です。
- トイレシーツ(1枚で数回できるもの)
- 水・ご飯のお皿やボトル
- ペットのにおいのついたブランケットやタオル
- 保存水(飼い主と同じで良い)
- ゴミ袋(においが漏れないタイプ)
- 食べ慣れたフード5日分
- シャンプーシート
同行避難に向けた日頃の備え④避難場所の確認・確保
災害の時に、ペットと避難できる避難所を把握しておきましょう。もし近くに「同伴避難」ができる避難所があれば、避難生活が長引いても安心です。
東京23区にお住いの方は区ごとに「ペットとの避難は可能か」をまとめたサイトがあるので、そちらも参考にしておくと良いでしょう。
親戚・知人宅への避難も考えよう!
ペットと一緒に避難所に行っても、ペットを受け入れてもらえなかったり、ペットと離れて生活することになってしまえば、飼い主さんもペットもとても不安ですよね。
すぐに避難できる距離に、災害リスクの低いところに住んでいて、ペットも受け入れてくれる親戚や知人がいるなら、避難所に避難するよりも最初からそちらに避難した方が安心かもしれません。あらかじめ、災害時に避難させてもらえるか話をしておきましょう。
特に、大雨による水害や土砂災害などは、数時間〜数日前にあらかじめ予測ができる場合も多いので、警戒レベルが最大になる前に、ペットを連れて余裕を持って避難しましょう。
まとめ
もしもの時の備えをしておくことが、災害時の運命を左右すると言っても過言ではないでしょう。
しつけや災害グッズなど、日頃の準備が大切になってきます。前もって用意し、万が一に備えましょう。
愛犬のための災害対策!常備しておくべき”防災グッズ”は?
何かと自然災害の多い日本。火災が一番身近な危険かもしれませんが、地震や噴火にも備えが必要です。
ペットがいると、一緒に避難が必要なばかりか、ペット用の災害支援物資というのはほとんどないのが実情なため、ペットと一緒に生き延びるための物資は自分で備えておく必要があります。「備えよ常に」はボーイスカウトの標語でもありますが、私たちもいざという時のために、日頃から備えておく必要があるのです。
愛犬のための災害対策?
地震、火災、豪雨、火山噴火等々…自然災害の多い日本。近年、頻発する災害にどう対処するべきなのか、多くの人々の関心が集まっています。
しかし、ここで見逃されがちなのがペットの災害対策です。人のための防災グッズだけでなく、愛犬のための防災グッズも用意できているでしょうか?避難所にペットの救援物資が届くまでには時間がかかる場合がありますから、しっかりと用意しておかなければなりません。
今日は、そんないざと言う時のために、常備しておくべき防災グッズをご紹介します。
必ず備えておくべき防災グッズ
人の防災グッズと一緒に、以下も非常用持ち出し袋に入れておきましょう。
- 療法食・薬
- フード・水
- 食器
- 予備の首輪、リード(のびないもの)
- ガムテープ(ケージの補修など多用途に使用可能)
- 飼い主の連絡先とペットに関する飼い主以外の緊急連絡先・預かり先などの情報
- ペットの写真(携帯電話に画像を保存しておくだけでもOK)
- ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報
療法食・薬
療法食や薬等は、飼い主さんが用意しなければ確保が難しいものなので、長期間分用意しておきましょう。また、どんな名称の薬で、どれくらいの服用させているのかはしっかり把握しておきましょう。かかりつけでない獣医さんにもわかるようにしておくことで、避難先でも安心です。
フード・水
フードや水は、最低5日分用意しましょう。多ければ多い方が良いですが、コンパクトにまとめることも大事なので、無理のない範囲に留めてくださいね。また、フードは、ビニール袋で1日分ずつ分けておくと、避難所での手間が減りますのでオススメです。
犬の様々な情報
ネームタグにまとめて書き、わんちゃんの防災グッズをまとめた袋に付けておくと良いでしょう。避難先で他の方の荷物と混ざってしまっても、すぐにわかるようにしておいた方が安心です。
ペットの写真は、万が一迷子になってしまった際に必要になります。
備えておくと安心の防災グッズ
これらは必須ではありませんが、備えておくと、何かと便利なものです。
- ペットシーツ
- 排泄物の処理用具
- トイレ用品
- タオル、ブラシ
- おもちゃ
避難所では、トイレやお風呂の確保は難しい場合があります。しっかりと準備しておくことで、避難所でも安心です。
また、避難所では、飼い主さんだけではなく、わんちゃんもストレスがたまります。ストレス軽減のために、おもちゃを1つ用意しておきましょう。
ペット向けの防災グッズセットも販売されています。一気に購入したい方にオススメです。
愛犬と同行避難を。
わんちゃんにとって、飼い主さんと一緒にいることは非常に大切なことです。過去の災害時には、避難後にブルブル震えてしまうわんちゃんもいたそうで、そういうわんちゃんの精神面のケアにおいて、飼い主さんは非常に重要な役割を担っています。
避難先で犬を受け入れてもらえないかもしれないという不安から、一度避難所に行って、後から迎えに来ようと考える飼い主さんもいますが、その間に、わんちゃんが無事でいる保証はありません。この決断は非常に難しいですが、もし、迷ってしまったら、とりあえず犬と同行避難をして”避難先で考える”というのも一つの選択です。
受け入れてくれてもくれなくても、避難先でどのように生活していくかは、後から選択できます。まずは、同行避難。そのために、ケージや首輪の準備や、避難ルートの確認は怠らないようにしましょう。
備えあれば憂いなし。
東日本大震災の時には、ペット用の救援物資を運ぶ車両が緊急車両として認められず、救援物資がすぐに届かなかったという報告もあります。ペットのためのものは、飼い主さんが用意した方が確実で安心です。
防災グッズには優先順位をつけ、必ず持っていくものは、人の防災グッズと一緒に保管し、すぐに避難できるようにしておきます。
災害時は、人も動物も心のケアがとても大切です。人はわんちゃんに癒され、わんちゃんも人と一緒にいることで安心します。共に支え合い、乗り越えていける準備を万端に整えましょう。
車での避難を考えている方は、こちらの記事もぜひご参照ください。