生死に関わることも?ペットが原因の3大ご近所トラブルを回避する
最近ではペット可のマンションも増え、都内の繁華街でも犬の散歩をしている人たちをよく見かけるようになってきました。
住居の密集した地域でペットを飼うにあたって、頻発しているのがご近所さんとのトラブル。鳴き声などによる騒音問題、未処理の糞尿、咬みグセが治らずご近所さんに危害を加えてしまった、なんてことも。
起こりがちなペットトラブルは、対策を行い、未然に防がなければ、とりかえしのつかないことになってしまいます。
この記事では、代表的なペットトラブルを実際にあった事件をもとに、どうすれば防ぐことができたのか考えていきたいと思います。
騒音トラブル
ペットにまつわるご近所トラブルのなかでも、騒音問題はとても起こりやすいものです。
猫よりも犬を飼っている場合に多く、その理由は吠えてしまうから。飼い犬の吠えグセは、ご近所トラブルに直結します。
事例
2015年11月、栃木県宇都宮市内の民家で飼われていたビーグル犬が、隣のアパートに住んでいた男性によって、金属バットで滅多打ちにされるという事件が起こりました。
その後、器物損壊罪で逮捕された男は「鳴き声がうるさくて頭にきた」と話しています。
1カ月ほど前に飼い主のもとに「犬がうるさく大変迷惑しております。室内で飼う、使用されていない自動車内で飼う、保健所に預けるなど対策のほど宜しくお願いいたします。住民一同」という手紙が届いており、その後も見覚えのないエサや毒入りのシュークリームが置かれるなどの嫌がらせがあり、最後にこの事件が起こりました。
予防
何よりも重要なことは、犬が吠えないようにきちんとしつけておくことです。
また、ビーグル犬はウサギ狩りの狩猟犬で、獲物を追いたてる大きな鳴き声から「森のトランペッター」と呼ばれています。もちろん、これから迎え入れる犬がどのような特性を持っているのかを勉強することも重要です。
とは言え、初めての飼い主さんにとって、ビーグル犬のようにもともと吠える習性を持っている犬をしつけるのはとても難しいというのが実情。そのため、これから飼おうと考えている方には、プロによってしつけが済んでいる犬を購入するべきです。
「飼っている犬に吠えグセがあり、どうしても治らない」という方は、自分や飼い犬に合うプロのトレーナーを見つけて、しつけをお願いするべきです。
プロのトレーナーにお願いしても、このように犬種ごとにある特性を治すことは時間もかかります。そして、まだおかしな癖がついていない子犬の頃からしつけをしなければ、治す時間はもっとかかります。上記のような事件も起こりうることを考えれば、安い出費なのではないでしょうか。
糞尿トラブル
犬のお散歩マナーとして最低限守らなければならないのが、糞を持ち帰ることと、尿を水で流すこと(理想的には、住宅地の場合は外で排尿もさせないこと)。
とても簡単な2カ条なのに、面倒なのかそのまま放置する飼い主も多いようです。未だに住宅街にはペットの糞尿を処理するようキツく注意するポスターが散見されます。このために、監視カメラを設置しているような家もあります。
事例
2005年、韓国の地下鉄車内で犬が糞をしたにも関わらず、飼い主の女性は処理せずに立ち去りました。
一見、不快な出来事という程度で、ニュースにもならなさそうですが、同じ車両に乗っていた乗客が人気ウェブサイトに投稿したことをきっかけに、火がついたように大きな騒動となります。
一部のインターネットユーザーにより彼女の個人情報が特定されて、広くさらされしまったのです。その結果、彼女は大学退学にまで追い込まれています。
これら一連の出来事は各国のメディアによって報道され、大きな議論を呼びました。
予防
犬の散歩に行くときに、水の入ったペットボトルとビニール袋を忘れずに持参し、必ず後片付けをしましょう。
仮にキチンと後片付けをしたとしても、犬を飼っていない人にとっては不快に感じます。家の塀や玄関先、公園などでトイレをさせると、トラブルのもとになりやすいので、特に注意が必要です。
ご近所とのトラブルを少しでも避けるために、おうちでトイレができるようにトレーニングすることも考えましょう。地方や田園地帯にお住まいの方は、これは行き過ぎではないか?と思われるかもしれませんが、もはや都市部や住宅街では当たり前のこととなりつつあります。
ネットが発達した今のご時世、小さなマナー違反でも拡散されれば、一生消えない烙印が押されます。過剰な社会的制裁を避けるためにも、しっかりトレーニングして予防すべきトラブルと言えます。
咬傷トラブル
咬傷事故は、ペットトラブルのなかでは最も注意すべきものです。
当然のことですが、相手が小さな子どもだった場合、命に関わるケースが非常に多いため、咬みグセのある大型犬を飼っている場合はいますぐにでも対処しなければなりません。
事例
2019年8月19日、米ミシガン州デトロイトの住宅地で、外遊びをしていた女児が犬に襲われて死亡するという事件が起こりました。
女児を襲ったのは闘犬種であるピットブル三頭。複数の通行人が銃を持ち出し発砲して応戦したものの、結果的に首の咬傷が原因となって女児は亡くなってしまいました。
予防
咬みグセが治らず危険だと判断した場合、プロのトレーナーに頼ることが一番です。変に飼い主が治そうとしても、悪化する恐れもありますし、飼い主自身が大怪我をすることもあります。
また、子供だけで散歩させないこと、ドッグランで目を離さないこと、リードを頑丈なものにすることなどが予防法として挙げられます。
とはいえ、咬みグセも小さな頃から物を噛ませないように地道にトレーニングするしかありません。一度、咬む快感を覚えてしまってからでは、治すことは難しくなり、とてつもない時間がかかるようになります。
万一、飼い犬が人を咬んでしまった場合、菌やウイルスの感染を防ぐために傷口を水で洗い流してから、すぐに病院に連れていきましょう。
これは飼い主として言語道断ですが、もし咬んだ犬が狂犬病のワクチンを毎年接種していない場合、また野良犬などでそのことがわからない場合は、必ず医師にそのことを伝えてください。咬まれてから早い段階であれば、狂犬病にも対処できますが、遅れてしまっては生死に関わることになります。
まとめ
多頭飼育崩壊を起こしている飼い主さんや、悪質ブリーダーに限らず、善良な飼い主さんでも、ペットが原因でご近所さんとトラブルになってしまうことが多々あります。
今回は最もご近所トラブルになりやすい「騒音」「糞尿」「咬傷」の3つを取り上げましたが、いずれも愛犬が幼い頃にきちんとトレーニングをすることで予防できるトラブルでもあります。
もちろん、成犬になってからでもトレーニングすることはできますが、幼犬に比べると何倍もの時間がかかってしまうということは覚えておきましょう。犬を迎えたら、必ずトレーニングをする。犬を迎えるということは、そのくらいの覚悟が必要なことなのです。
こういったトラブルは、自分で気付くのが難しく、近所の反感を買ってしまうとなかなか穏便な方法では解決できません。騒音・糞尿・咬傷によるトラブルは、誰にでも起きうることです。ペットを飼育する以上は責任を持って未然に防ぐ努力をしましょう。
猫と暮らす賃貸の選び方!慎重に選ぼう
猫を飼おうとしている時、一緒に暮らす住居選びはとても重要ですよね。
「猫を飼うことに決めたはいいけど、どんな場所が猫にとっていいんだろう?」
「マンションに住むならペット可の物件にしなければいけないのは分かるけど、他に条件があったりするのかな?」
など、悩んでしまう方も多いかと思います。
この記事では猫と一緒に暮らすときの賃貸選びの方法を紹介していきます。これから猫を飼おうと思っている方、現在猫を飼っている方で引越しを考えている方は必見です。
屋内の環境
床について
屋内の床について理想的なものは、二重床になっていて防音性の高いものです。運動量の多い猫や、大型でずっしりと重い猫が歩いたり走ったり飛んだりすると、床を通して階下まで音が響いてしまうことがあります。
床材は、畳とフローリングはなるべく避けたほうがいいです。畳は吐瀉物や排泄物の汚れが染み着きやすいですし、フローリングは鋭い爪による傷が残りやすいです。そして、何より滑ってしまうため、危険です。着地の時に足を滑らせてしまい、捻挫をしたり、ひどい時には骨折してしまう可能性もあります。クッションフロアは評判が良いですが、そのような物件はなかなかありません。
止むを得ずフローリングや畳の物件に住まわなければならない時は、猫の活動範囲全てにカーペットを敷くようにすると良いです。
また、カーペットでも、素材がループ状の輪っかになっているものは爪が引っかかりやすいので避けましょう。
窓について
猫は日向ぼっこが大好きな動物なので、北向きの窓しかない物件は避けたほうがいいです。窓のそばにキャットタワーを設置すると、その上でスヤスヤと気持ちよさそうに寝る姿を見ることができるかもしれませんよ!
また、換気するときなど窓を開けているときに脱走してしまわないようにするためにも、頑丈な網戸や柵がついているかどうかも大きなポイントになります。
お風呂の換気機能について
シャワーを浴びたりお風呂に入ったりしたとき、換気扇や窓がない構造の浴室の場合は、ドアを開け放して湿気を逃しますよね。
しかし、猫を飼うときは浴室のドアを開け放してはいけません。イタズラで蛇口をひねって床が水浸しになったり、運が悪いと溺れてしまったりすることがあります。
そのため、浴室には換気装置か窓があるところを選び、外出時など目を離してしまうときは必ず浴室のドアを閉めておくようにしましょう。
換気扇について
換気扇はあったほうがいいでしょう。猫の排泄物の臭いは衣類などに定着してしまうとなかなか落ちません。排泄物を処理した後や、留守中に長時間猫の排泄物を放置してしまった場合などはすぐに換気するようにしましょう。
コンロロックについて
外出中に猫がイタズラでコンロを触り、火事になってしまったという事例があります。コンロはIHか、コンロロックのついているものを選ぶと良いでしょう。
また、ない場合は猫の嫌がる柑橘系の芳香剤をおいて近寄らないようにしたり、覆いをかけて触られないようにしましょう。
猫が怪我をしてしまうだけでなく、家が燃えてしまっては近隣の方にまで迷惑をかけることになってしまいます。最悪の場合は死亡事故にまで発展します。ここはよく対策すべき事項でしょう。
室外の環境
動物病院
近くに動物病院が複数ある場所が理想です。車を持っていない場合は徒歩で通える距離に合ったほうがいいでしょう。また、引っ越す前に口コミサイトやレビューでその病院の評価を見ておいたほうがいいかもしれません。
騒音
猫はかなり神経質な生き物です。ドア越しに人の気配を感じたり、何かが動くような音がしたりするだけでとても警戒します。周囲に飲み屋があって夜遅くまで騒がしかったり、隣の部屋によく吠える犬がいたりすると警戒してしまってストレスを溜めてしまいます。
部屋を契約する前に周囲の状況をよく観察して、騒音の原因となるものがないかどうか確認するようにしましょう。
最後に
上記のような点に注意し、猫と一緒に住む部屋は焦らず慎重に選ぶようにしましょう。
そして、実際に住む部屋を決めて引っ越したなら、お隣さんや階下の住人に挨拶しに行くようにしましょう。
「猫を飼っているので、もしうるさくしてしまったら申し訳ありません」と一言添えるだけで、猫が原因でトラブルになってしまうことを避けられるかもしれません。
全ての要素をカバーする物件はなかなか見つかりにくいかもしれませんが、そんなときは飼い主さん自身で工夫して、猫にとって住みやすい環境を作ってあげてください!今では、ホームセンターなどに行けば、たくさんのDIYグッズが売られています。工夫次第では、少ない費用で色んなことができますよ。
お引っ越しの注意点については、こちらの記事をぜひご参照ください。