コロナ後の準備はできてる?ペットの分離不安症を防ぐために
みなさんは、新型コロナの影響でペットとの過ごし方に変化はありましたか?
「家にいる時間が増えて、ペットと過ごす時間も増えた」という方が多いのではないでしょうか。中には、「テレワーク中も散歩中も常にペットと一緒」なんて方もいるかもしれません。
多くのペットにとって、飼い主さんと一緒にいる時間が増えたのは嬉しいことです。しかし、同時に、コロナ後に元の生活に戻った時、ペットが不安を感じてしまう可能性も高くなります。
今回は、コロナ後にペットが感じる不安をできるだけ小さくするため、今から少しずつできる準備をご紹介します。
なぜコロナ後を考える必要があるのか
「新型コロナが収束したらまた元の生活に戻るだけなのに、どうしてコロナ後のペットとの付き合い方を考える必要があるの?」と疑問に思うかもしれません。
コロナ禍で家にいる時間が長くなった分、ペットと一緒に過ごす時間が増えた方は多いのではないでしょうか。もちろん、それは多くのペットにとって嬉しいことです。
しかし、新型コロナが収束して元通りの生活に戻ったら、ペットはどう感じるでしょうか。新型コロナの状況などが理解できないペットたちにとっては、「急にかまってくれなくなって、ひとりぼっちにされるようになった。」と不安に感じてしまうかもしれません。
コロナ前は難なくお留守番ができていたペットでも、コロナ後は不安を感じてしまうかもしれません。だからこそ、完全に元の生活に戻る前に、少しずつ対策していくことが重要なのです。
ペットにも分離不安症がある!
「分離不安症(分離不安障害)」とは、愛着のある場所や人物から離れることに対し、不安を感じることです。小さな子供によく見られる症状ですが、犬や猫などのペットも分離不安を起こすことがあります。
猫よりも犬の方が分離不安症になりやすく、特に飼い主さんが大好きで、かつ飼い主さんにいつもかまってもらっているペットほど、分離不安を感じやすくなります。
分離不安症の症状は?
分離不安症になったペットは、大好きな飼い主さんから離れることで不安になってしまい、肉体的・精神的な不調が出るようになります。
具体的には、次のような症状があります。
飼い主さんの不在中
- 下痢、嘔吐
- トイレ以外で粗相をする
- しばらく吠え続ける
- 自傷行為
- 物を壊したり、いたずらをする
飼い主さんの在宅中・帰宅時
- いつでも飼い主さんを追いかけ回す
- 飼い主さんが違う部屋にいったり、お風呂やトイレに入ると吠えたり鳴いたりする
- 飼い主さんが外出する気配を感じるとパニックになる
- 帰ってくるとうれションをする
なぜ分離不安症になるの?
ペットが分離不安症になるのは、飼い主さんが出かけたら「もう帰って来ないのではないか」「不在中に何か危険なことが起きたらどうしよう」と感じてしまうからです。
こうした不安は、過去に捨てられた経験があったり、飼い主さんの不在中に雷や地震に遭遇したり、過度な空腹感を感じたことのあるペットほど感じやすくなります。
加齢によって目や耳が悪くなったり、認知症になったペットも分離不安症になりやすい傾向にあります。
また、上記に当てはまらなくても今までずっと一緒にいた飼い主さんがコロナ後に急にいなくなってしまえば、どんなペットでも分離不安症になる可能性があります。
コロナ後に向けて、ペットのために今からできること
それでは、コロナ後の生活でペットが急激な分離不安を感じないように、今からできる準備にはどのようなものがあるのでしょうか。
なお、分離不安に陥ってしまった愛犬や愛猫を元通りの生活に戻すのは、非常に困難です。それは症状が重度であればあるほど難しくなります。そのため、分離不安症を発症させないように今から気をつけることが最も重要です。
1.少しずつひとりでいる時間を過ごさせる
「家にいれば常にペットとべったり。外に出るのもいつも一緒。」という生活をしている方は、少しずつペットにひとりで過ごさせる時間を作っていきましょう。
例えば、ペットに留守番をさせて散歩や買い物に出かけたり、テレワーク中は一定時間ペットと別の部屋で仕事をするなどの工夫ができます。
少しずつひとりで過ごす時間を持つことで、コロナ後のお留守番タイムに分離不安を感じにくくなります。
2.飼い主が家を出ても、必ず戻ってくることを教える
ずっと家にいた飼い主さんが、コロナ後に急に長時間いなくなってしまったら、ペットは「このまま帰ってこなかったらどうしよう…捨てられたのかな…」と不安になってしまいます。
特に、過去に捨てられた経験のあるペットは敏感になりやすいので注意が必要です。
そこで、今から少しずつ飼い主さんだけで外出をし、「外出をしても絶対に家に帰ってくる」ことをペットに覚えさせましょう。
3.ひとりでも夢中になれるおもちゃを与える
ペットに少しずつひとりで過ごす時間を持たせることは重要ですが、ひとりで過ごすこと自体にストレスを感じてしまうペットもいるかもしれません。「ひとりでいる時間も楽しい!」と覚えさせるために、ひとりで夢中になれるおもちゃなどを与えてみましょう。
特に普段ひとり遊びをしないペットには、頭を使っておやつやフードを取り出すおもちゃがおすすめです。
ペットとの正しい距離感とは?
家でペットとずっと一緒にいると、「コロナ前はペットと過ごす時間が短すぎたかもしれない」と感じている方もいるかもしれません。
もちろん、ペットを長いことひとりぼっちにさせておくのはよくないことですが、必ずしもペットと常に一緒にいることが良いとも限りません。
これを機に、適切なペットとの距離感はどのくらいなのかを考え直してみませんか?
過干渉はストレスにもなる
多くのペットにとって飼い主さんにかまってもらえるのは嬉しいことです。しかし、コロナ禍において、ひとりで落ち着いて休める時間が減ったことで、疲労やストレスを感じてしまっているペットも少なくありません。
犬や猫はもともとお昼寝をたくさんする動物ですから、「かまってあげればかまってあげるほど良い」とは限らないのです。
コロナ後もペットと過ごす時間を作れるように・・・
本来、ペットにはあまり長い間、お留守番をさせるべきではありません。
仕事が忙しいなど様々な事情があるのは仕方ないですが、これを機に、コロナ後のペットとの過ごし方を見直してみてもいいかもしれません。
例えば、コロナ後もテレワークを取り入れられないかを検討してみたり、ペットがひとりになる時間をどうしたら減らせるかを家族と相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
コロナ禍で飼い主さんとずっと一緒にいるのが「当たり前」になってしまったペットにとって、コロナ後に急にひとりぼっちになるのは辛いことです。中には、分離不安症になってしまうペットもいるでしょう。
ペットのためにも、コロナ後に向けて少しずつ準備していくことが重要なのです。
ペットたちは、人間の生活の都合に合わせて生きています。だからこそ、私たち飼い主ができるだけペットのストレスや不安を取り除く工夫をしてあげたいですね。
家族のステイホームでペットも「コロナ疲れ」?4つの対策方法
新型コロナウイルス感染症の拡大によって、「仕事が在宅ワークになった」「学校に登校できない」など、多くの方が家にいる時間が以前よりも増えたことでしょう。
そんな「ステイホーム」期間、友達に会えなかったり、行きたいところに行けなかったりと、人間も色々なストレスを抱えていますが、実はペットも同じように、ストレスを抱えているかもしれません。
なぜ、人間の「ステイホーム」がペットにストレスを与えてしまうのでしょうか。ペットの飼い主は、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか。
今回は、ステイホーム中のペットとの過ごし方を考えます。
ステイホーム中、みんなが家にいるのは嬉しいけど・・・
ペットにとって、大好きな家族のみんながずっと家にいてくれるのは、きっととても嬉しいことでしょう。
在宅ワーク中に、ペットが「かまって!」とアピールしてきたこともあるかもしれません。
飼い主とたくさん遊べるのも、たくさんお散歩に行けるのも、ペットにとっては嬉しいはずです。
しかし、その反面、もしかしたらストレスも溜まって、「コロナ疲れ」をしてしまっているかもしれません。
どうしてストレスが溜まるの?
人間のステイホームでペットにストレスが溜まるのは、生活リズムが乱れ、ひとりでゆっくり休める時間が減ってしまうから。
ペットは本来、1日の睡眠時間が人間よりもかなり長く、犬で12〜14時間、猫で12〜16時間ほど眠る必要があると言われています。しかし、家族が家にずっといるようになると、ペットは普段ならゆっくり寝ているはずの時間に、起きているかもしれません。
ペットとこんな過ごし方、していませんか?
暇つぶしや気分転換としてペットと遊んだり、運動不足解消のために、犬とたくさんお散歩に出かけたりする方も多いでしょう。
また、ペットと直接触れ合うことはなくても、子供達が家中をはしゃぎまわったり、ストレスが溜まり、つい家族と言い合いをしてしまったりした場合も、ペットはびっくりして、興奮してしまいます。
必要なだけの睡眠、休息が取れず、過度な運動をしたり、興奮したりすることが続くと、ペットには強いストレスがかかります。
実際、ステイホーム期間には「ペットの元気がない」という相談が、動物病院には多く寄せられているようです。
では、ペットのストレスを軽減するにはどのようなことをしたら良いのでしょうか?
その1.ひとりでゆっくりできる場所を作ってあげる
犬や猫は、狭くて何かに囲われた少し暗いところにいると落ち着くと言われています。
ソファの上が好きなペットも多いかと思いますが、リビングに人がいつもよりたくさんいたり、子供がソファで暴れてしまったりする場合は、普段通り休むことができません。
そのため、キャットタワーを用意したり、キャリーケースをリビングに持ってきて、狭くて囲われていて少し暗い場所を作ってあげると、その中で落ち着きやすくなります。
また、ペットがその中へ入った時は、くれぐれもむやみに話しかけたり、引っ張り出さないようにしてあげてください。周りを叩かれることはもちろん、中を覗かれることもストレスになります。
もちろん、飼い主に抱っこされて眠るのが好きなペットもいますから、その場合は抱っこでも大丈夫ですが、あまりちょっかいを出し過ぎないで、ゆっくり眠らせてあげましょう。
その2.静かな時間を十分に作ってあげる
動物は音にとても敏感です。
犬や猫は、人間よりも眠りが浅く、ちょっとした音でもすぐに反応して起きてしまいます。
ステイホームの時間が長くなると、特に小さな子供はストレスが溜まるため、家の中を走り回ったり、叫び声をあげたりすることがあるかもしれません。
一日中静かにしていることは難しいですから、「この時間は静かにしてあげようね」と家族で決めて、できるだけみんなでペットが落ち着いて眠れる時間を作ってみましょう。
それが難しければ、少しの時間、別の静かな部屋にペットを連れていき、ゆっくり寝かせてあげましょう。
ペットと一緒に、みんなでお昼寝タイムをとるのも良いですね。
その3.家族の喧嘩はほどほどに
飼い主が怒ったり、家族が言い争いをしたりしていると、ペットは不安になったり、緊張したり、興奮したりしてしまいます。
コロナ禍で人間もストレスが溜まって、家の中がピリピリしたり、つい家族にあたってしまうこともあるかもしれません。
ペットのためにも、なるべく家族の喧嘩は控えめにして、大きな声や物音を出したり、長いこと不穏な空気にしてしまうことは避けたいものです。
その4.ペットと遊ぶ以外の楽しみも見つけよう!
ステイホームであっても、ペットが家にいることで心が和んでいるという方は多いのではないでしょうか。ペットにとってもたくさんかまってもらえるのは嬉しいことだと思いますが、やはり遊び過ぎは禁物です。
ペットが休む時間を十分確保してあげるためにも、ペットと遊ぶ以外にも家でできる楽しいことを見つけてみましょう。
映画を観たり、本を読んだり、凝った料理を作ったり、陶芸や手芸、ハーバリウム作りをしてみたり…。
VRゴーグルを買って、ペットの気持ちになってみるのも良いかもしれません。
人間もペットもストレスフリーに
新型コロナウイルスでステイホームが続き、「コロナ疲れ」しているのは人間だけではありません。
大好きな家族がずっと一緒にいてくれて、たくさん遊んでくれるのはペットにとって嬉しいことではありますが、ひとりでゆっくり休める時間が減ってしまうことは、少なからずストレスになってしまうのです。
ペットのためにも、人間のためにも、静かな時間を作り、喧嘩をほどほどにし、なるべく和やかな空気でこのコロナ禍を乗り切りたいですね。
中国が犬肉の消費を禁止。伝統の食文化にも「コロナショック」
中国農業農村省は、「食べていい動物リスト」を公表し、今まで中国の一部で伝統の食料とされてきた犬が初めて外されました。
中国国内では、伝統を壊すとして反対の意見もある一方、犬はパートナーであるとの認識が高まりつつあり、今回の法案に対して喜びの声も多く上がっています。
今回の法案のきっかけは、野生動物を媒介したとされる新型コロナウイルスの感染拡大によるもので、犬以外にもこれまで中国で消費されてきたさまざまな野生動物がリストから除外されています。
今回は何でも食す中国の食文化に新型コロナウイルスが及ぼした影響を見ていきます。
「食べていい動物リスト」を発表
中国農業農村省は今回、「食べていい動物」リスト(厳密には、食用や酪農用、毛皮用として飼育をして良い動物のリスト)を公的に発表し、それ以外の動物を食べることを禁止しました。
リストには、豚、牛、コブウシ、水牛、ヤク、ガヤル、羊、ヤギ、馬、ロバ、ラクダ、ウサギ、ニワトリ、カモ、ガチョウ、シチメンチョウ、ハト、ウズラなど31種の動物が掲載されており、犬や猫、ヘビ、カメなど、ペットとして飼われている動物のほか、コウモリ、センザンコウ、ハクビシンなど、新型コロナウイルスやそれに似たウイルスを持つ動物はリストから除外されました。
リストに載っていない動物を食べた場合、有罪となり、多額な罰金が請求される予定です。
「犬は人間のパートナー」と説明
中国農業農村省は特に、犬をリストから除外したことに関して、「犬はもはや人間のパートナーとして認識されているためだ」と説明しました。
中国国内で犬を飼う人も増えたこともありますが、欧米諸国を中心に犬を食べることについて世界中からの批判が相次いでいたことも、この説明の裏側にはあると想像できます。
「食べていい動物」の判断基準は?
中国農業農村省は、食べていい動物の選出基準として、「人工繁殖方法が確立していること」「食品の安全、衛生管理に問題がないこと」「民族習慣の尊重をすること」「国際的慣習に見合っていること」の4つを挙げました。
伝統行事「犬肉祭り」
中国南部玉林(ユーリン)市で毎年6月21日に行われる「犬肉祭り」では、毎年多くの犬が食用として販売されます。
先ほども触れましたが、そもそも犬を食べることに関して、これまで世界中から批判の声が相次いでいました。それに加え、このお祭りのために、飼い犬を盗んだり、毒殺した犬や病死した犬をレストランや食肉処理工場に流す悪徳業者が出てくるなどしたことで、犬肉祭りに対しての批判は一気に高まりました。
批判を受けての玉林当局の対応
世界中の批判を受け、玉林当局は2014年、犬肉祭りは「民間行事」であって、公的な支援はないと説明しました。
玉林当局は、飲食店に「犬肉」の看板を出さないよう指導し、業者に対しても犬肉の取扱量を減らすように指示しています。また、公共の場で犬を殺したり、犬を生きたまま販売することはほぼなくなりました。
これまでにもこういった動きはありましたが、法律などで公的に犬肉販売を禁止する動きはありませんでした。
犬肉消費を巡る人々の対立
世界中から浴びせられる犬肉祭りへの批判に対し、玉林市民の多くは「これは伝統行事だ、他人に口出しされる筋合いはない」と反発していましたが、中には犬肉祭りに疑問を呈する愛犬家もいたようです。
祭り以外でも犬肉は食べられていた
犬肉祭り以外でも、中国の一部の地域では炒め物や鍋料理に犬肉が使用されてきました。
NPO法人「Humane Society International」は、年間約1000万〜2000万匹の犬が食用に殺されていると推定しています。
日本でも、主に中華料理店や韓国料理店で犬肉を提供しているところがあるようですが、犬肉の輸入は今のところ禁止されていません。
新型コロナで高まる野生動物取り引きへの懸念
中国では、多くの動物が、「野生動物農場」で飼育され、食用や毛皮用、薬用に売買されてきました。
「野生動物農場」では、田舎で生活する人でも簡単にお金儲けができるとあって、中国政府はこれまで農場を規制することはなく、むしろ促進してきました。
SARSの媒介役も・・・
SARSの媒介役になった可能性が指摘されているチベット猫も、国家林業草原局の後押しを受けて飼育を続けていたといいます。
しかし、野生動物農場経営に必要なライセンスは地方レベルで出されており、どのように繁殖が行われているかなどの情報も不確かであったことから、国全体での野生動物市場についてはっきりと把握されていませんでした。
COVID-19で農場がシャットダウン
コウモリを媒介した可能性が高いと指摘されている新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大すると、クジャク、ジャコウネコ、ヤマアラシ、ダチョウ、ガチョウ、イノシシなどを飼育していた約2万件の野生動物農場が閉鎖または休業に追い込まれました。
現在休業中の農場に関して、今後どの程度再開が許されるかはわかりませんが、少なくとも野生動物市場の規模は縮小するとみられています。
深圳市では早くも犬肉禁止へ
中国南東部に位置する深圳市では、4月2日、犬肉の消費を禁止する法令を一足早く発布し、5月1日から施行されています。
深圳市は、新型コロナウイルスを受けて野生動物取引の見直しに乗り出し、加えて犬や猫などペットとして飼われている動物を食べることも禁止しました。
犬肉禁止法案に対する賛否両論
今回政府が出した、消費目的の飼育を認める動物のリストから犬が除外されたことについて、中国国内では賛否が分かれています。
賛成意見
中国では近年、犬を飼う人の数が増えており、「犬は人間の大切なパートナーだ」という意識が高まっています。自分の愛する犬の仲間が、殺されて食べられてしまうことに心を痛めている人も多くいました。
犬肉禁止に賛同する人々は、今回の法案は中国のアニマル・ウェルフェアにおける大きな躍進だとして称賛しています。
反対意見
これに対し、犬肉を食べることは大事な伝統であると考える人たちは、「伝統文化を壊すつもりか」と反発しています。また、中国以外のアジア圏でも犬肉を食べる地域が存在することから、「犬肉禁止は西欧文化への従属だ」と厳しく非難する人もいるようです。
さらに、犬肉の販売でお金を稼いできた人たちからは、これからどのように生活していけば良いのか、何か政府から支援はあるのかなど、不安の声も上がっています。
パプリック・オピニオンを聞き、正式に発表
農業農村省が今回出した動物リスト案は、5月8日までの1か月間、中国市民から意見を募集していました。そして、5月も下旬になり、中国はリスト案が正式なものになったと発表することとなりました。
文化、倫理、衛生意識の衝突
今回は、食用に飼育して良い動物のリストから、公式に犬を除外する法案が中国で初めて発表されたことをお伝えしました。その理由は、「犬は人間のパートナーだから」と説明されています。
また、新型コロナウイルスが野生動物を媒介したと見られていることから、犬肉以外にも、さまざまな野生動物がリストから外されました。
日本人の感覚からすると、「犬や猫を食べるなんてとんでもない!」と感じ、到底信じられませんが、中国では食文化の一つでした。日本でもクジラを食す文化がありましたが、これが海外の人からバッシングされたことと近いものだと考えられます。
しかし、この食文化もいよいよ終わりを告げようとしています。今回、世界中を震撼させた新型コロナウイルスは、中国の食文化にも「コロナショック」をもたらし、大きな影響を与えているのです。
【新型コロナ】飼い主の不安を解消!アニコムのペット無料預かりサービス
先日、Cherieeではペットの飼い主さんが新型コロナウイルスに感染した時のために、預け先を決めておいた方が良いという記事を公開いたしました。
しかし、身近にペットを預かってくれるような人はいないと途方に暮れた方も少なくないでしょう。ペットの飼い主さんは不安な思いで日々、過ごしていると思います。
そんな中、新型コロナウイルスの感染による入院のため、ペットと一緒に住めなくなってしまった人向けに、一時的に無料でペットを預かってくれるサービスが始まりました。ペットの飼い主さんにとってはとても重要な情報ですので、ぜひご一読ください。
アニコム ホールディングス株式会社とは
公式HP: https://www.anicom.co.jp/
アニコム ホールディングス株式会社(以下、アニコム)はペットの保険を専門に取り扱っているアニコム損害保険株式会社の親会社です。アニコム損害保険株式会社は10年連続ペット保険シェアNo.1を誇っており、ペット保険を考えたことのある人なら一度は耳にしているでしょう。
そんなアニコムで、ペットの飼い主さんにとって心強いサービスが開始しました。
アニコムの「#StayAnicom プロジェクト」
#StayAnicom プロジェクトは、「私が新型コロナウイルスに感染したら、この子はどうすれば良いの?」という不安を解消してくれる飼い主さんのためのサービスです。
アニコムが保有する施設の一部を解放し、飼い主さんが隔離や入院している間はペットを無償で預かってくれます。アニコムの獣医師を中心とした社員がお世話をしてくれるため、ペットの飼い主さんも安心でき、療養に専念することができるでしょう。
申し込みから帰宅までの流れ
申し込みから帰宅までの流れは以下の通りです。
- 専用のフォームから申し込み
- 感染者と濃厚接触していない人が施設までペットを連れていく
- アニコムの施設でペットをお世話
- 隔離・入院が解けたら帰宅
申し込みフォームは以下のページです。
コロナ感染者のペットを無償でお預かりする「#StayAnicom」プロジェクトを始動!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000028421.html
4月14日現在、#StayAnicom プロジェクトに関する電話での問い合わせは受け付けていません。気になることがあるとは思いますが、新型コロナウイルス感染拡大防止のために人員を減らして対応しているとのことですので不急の連絡は避けるようにしましょう。
#StayAnicom プロジェクトを利用の際に気をつけること
感染者以外は利用できない
このサービスは新型コロナウイルスに感染してしまった方が飼育するペットを一時的に預けられるサービスです。
「心配だから」や「収束するまで実家に帰りたいから」などの理由でこのサービスを利用することはできません。ペットホテルも休業しているところがありますが、休まずに運営しているところもあります。その場合はそういった有料施設を利用しましょう。
施設や人員には限りがありますので、本当に困っている人のみ利用するようにしてください。
濃厚接触者以外がペットを連れて行く
ペットを預ける際は、基本的には濃厚接触者以外の方がアニコムが指定する場所まで連れていかなければいけません。もしもの時に連れていってくれる人にお願いしておきましょう。
ペットを移動させる時に気をつけること
ペットの被毛等についたウイルスにより、連れて行ってくれた人を間接的に感染させてしまう恐れがあります。ペットをシャンプーすることはもちろん、ケージ等も全て消毒した上でお願いするようにしましょう。
東京都獣医師会がペットの飼い主さん向けに、新型コロナウイルスに感染してしまった時のペットとの接し方について情報を出しています。自分が感染していることがわかり、ペットを預けなくてはならなくなった場合に備え、前もって以下をよく読んでおきましょう。
東京都獣医師会 飼い主のみなさまへ
https://www.tvma.or.jp/public/items/1-20200328%28Q%26A-4%29.pdf
#StayAnicom プロジェクトのQ&A
このサービスを利用するにあたり、飼い主の皆さんが特に気になることをサイトから抜粋してお伝えします。
Q:ペット保険に加入していなくても大丈夫?
大丈夫です。どなたでもお申込みいただけます。
Q:だれが面倒を見てくれますか?
ペットが大好きなアニコムの社員有志(獣医師を含む)が、お世話いたします。
Q:どこで預かってくれますか?
まずは東京近郊の施設を予定していますが、お申込みをいただいた方の居住地域に応じて、随時検討いたします。
Q:犬と猫だけ?
検討いたします。超大型犬や健康状態など、場合によってはお預かりできない場合もございます。
Q:持病があるけど大丈夫?
大丈夫です。日常的に内服しているお薬があれば、そちらもご持参ください。
他のQ&Aも含め、詳細は以下のサイトに記載されています。申し込みをする前にご一読お願いします。
コロナ感染者のペットを無償でお預かりする「#StayAnicom」プロジェクトを始動!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000028421.html
最新情報は各SNSで情報発信をしていますので、ぜひこちらもチェックしてください。
https://twitter.com/anicom_inc
https://www.instagram.com/anicom8256/
https://www.facebook.com/anicomgroup/
最後に
中国・武漢ではロックダウンに伴い自宅に帰れなかったり、新型コロナウイルス感染により隔離されたりしたため、家に取り残された多くのペットの命が失われました。現地の動物愛護団体により保護されたペットもいましたが、救えなかった命もたくさんあります。
今、日本のどこかで辛い思いをしているペットがいるかもしれません。もし自分が新型コロナウイルスに感染してしまったらどうしたらいいのか不安に思っている方も多いと思います。アニコムの #StayAnicom プロジェクトはそういったペットや飼い主さんの救世主となってくれるでしょう。
まだまだ終わりの見えない新型コロナウイルスとの戦いですが、希望を捨てず、一人一人が感染拡大防止に取り組んでいきましょう。
【新型コロナ】獣医師が答えるペットの飼い主の疑問あれこれ
新型コロナウイルス感染症が世界中で猛威を奮っています。日本でも先日、ついに全国に緊急事態宣言が発令されました。
外出自粛やソーシャル・ディスタンシングの徹底が叫ばれている中、犬や猫などのペットを飼っている人は、「ペットは感染しないの…?」「自分が感染したら、ペットはどうすればいいの…?」「今、動物病院に行っても大丈夫…?」など、いろいろ心配な事があるでしょう。
本記事では、獣医師の立場から、ペットの新型コロナウイルス感染症に関する情報や動物病院を受診する際の注意点をまとめました。
海外における小動物の新型コロナウイルスの感染状況
2020年3月、香港では犬、ベルギーでは猫の新型コロナウイルスへの感染が報告されています。これらのニュースは、犬や猫と共に暮らす人たちにとって大きな衝撃だったのではないでしょうか。
動物から人への感染はあるのか?
現在、OIE(国際獣疫事務局)によれば、新型コロナウイルスの動物から人への感染の可能性は非常に低いとされています。しかし、今後、ウイルスの変異によって状況は変化するかもしれません。
新型コロナウイルスでなくても動物から人に感染する病気はありますから、平時から動物との過度のスキンシップは避け、触れ合った後は手洗いを徹底しましょう。
人から動物への感染はあるのか?
濃密な接触を長時間行うことで人から動物へ感染することはあるかもしれません。実際に、世界では数件の感染報告がされています。
ある論文には、犬より猫やフェレットの方が新型コロナウイルスに対して感受性が高いとの研究結果が報告されています。また、成猫より子猫の方が感受性が高いという報告もあります。
いずれにしても、現時点では、過度のスキンシップは避け、触れ合った後は手洗いを徹底するようにするのが最も良い対策と言えるでしょう。
動物病院受診の際に注意したいこと
外出自粛とは言っても、ペットの具合が悪いなど、動物病院を受診しなくてはならないときはあるでしょう。飼い主であるあなたが、新型コロナウイルスに感染しないために、動物病院を受診する際に注意すべき点をまとめました。
1. ワクチンなどは極力時期を遅らせる
フィラリアの予防に関しては、蚊の発生時期との兼ね合いがあるため避けられません。しかし、混合ワクチンや狂犬病ワクチンの接種は、少し時期を遅らせても効果に差はほとんどありません。
また、避妊/去勢手術や歯石の除去など健康維持を目的とした手術についても、できる限り日程を再考しましょう。
2. 公共交通機関を利用しない
自家用車で動物病院に行くことで、待合室が混雑している際、他の人との接触を避けるために車中で待つことができます。
また、ペットにとっては、いろいろな動物のにおいのする待合室より、静かな車中の方がストレス緩和になるかもしれません。車を利用できない場合は、混雑時は換気の良い動物病院の外で待つなど工夫が必要です。
3. 予約を入れる
動物病院の中には、予約制を取り入れることによって混雑緩和を行っているところも多いでしょう。普段、予約の習慣がなくても、この状況下では、出かける前に動物病院へ忘れずに連絡しましょう。
動物病院側でも病院内での濃厚接触には気を使っているところも多いため、かかりつけの動物病院と相談をしながら、避けるようにしたいですね。細かな診察の体制については、かかりつけの動物病院の方針を確認してください。
4. 入院時の面会は避ける
容態が重篤な場合を除き、入院時の面会は避けた方が無難です。
こちらも、動物病院にて対策を行っていることが多いようですので、獣医師と相談して、できるだけ電話などで様子を聞くに留めておきましょう。
もしもあなたが感染してしまったら
残念ながら、現在、新型コロナウイルスへの感染を完全に予防することはできません。万が一、あなたが感染してしまったら、一緒に暮らしているペットはどうすればよいのでしょうか。
自宅療養の場合
他の人に対するのと同様、ペットへの接触を極力控えてください。別の部屋で過ごすなどの、自宅での隔離が必要です。
もしどうしても隔離ができない、体調不良によって世話が困難などであれば、早めに頼れる知人に預ける決断をしましょう。
ペットを預ける場合
ペットの体表に付着したウイルスを落とすためにシャンプーをするのが望ましいです。その際、毛に当たった水が飛び散らないようにシャワーの水圧は弱めがいいとされています。しっかり拭いた後は、タオルは通常の洗濯用洗剤で洗濯します。
キャリーバッグや首輪などは、0.05%に薄めた家庭用塩素系漂白剤で拭きます。
アニコムのペット預かりサービスも選択肢に
アニコムホールディングス株式会社は、新型コロナウイルスに感染してしまった飼い主さんのために、隔離や入院の間ペットを無償で預かってくれるサービス「#StayAnicom プロジェクト」を行っています。
このサービスは、アニコムのペット保険に加入していない場合にも利用することができます。もし周りにペットを預けられる人が見つからなければ、こうしたサービスを利用することも考えてみましょう。
ペットの体調が悪く、周りに新型コロナ感染者がいたら
「周りに新型コロナウイルス感染者がいて、ペットが体調を崩してしまった。」これは、最も悩ましいケースです。
現在、動物において新型コロナウイルスの感染によって症状が現れるかについてはわかっていないことが多いです。しかし、新型コロナウイルス感染症でないにしても、体調不良であれば動物病院への受診が望ましいです。
予め連絡を受けていれば、動物病院側も隔離して診察を行う等、工夫ができるかもしれません。飼い主の方ができることとして、直接行かず、必ずかかりつけの動物病院に電話をかけて、相談してみてください。
東京都獣医師会が、ペットの飼い主さんに向けた新型コロナウイルスのQ&Aサイトを開設しておりますので、こちらもご参照ください。
東京都獣医師会 飼い主さんに向けて
https://www.tvma.or.jp/public/2020/04/post-66.html
まとめ
動物における新型コロナウイルスの伝播様式や病原性などは、今も世界中で研究中の段階です。しかし、自らの感染を防ぐことが、ペットへの感染を防ぐことになることは間違いありません。
ひとりひとりが感染予防を徹底し、一刻も早い終息を迎えることが重要です。自粛自粛でストレスもたまっているでしょうし、いつ終息を迎えるのかわからず、今後に対する不安は大きいと思いますが、全員で乗り越えていきましょう。
「新型コロナウイルス探知犬」誕生なるか。英団体が探知犬の訓練開始
私たちの心をいつも癒してくれる犬たちですが、中にはその優れた鼻の機能を活かし、警察犬、災害救助犬、麻薬探知犬などとして働いてくれている犬がいることは広く知られています。
そんな犬の鼻の機能が今、世界的なパンデミック「新型コロナウイルス」の感染者の探知に役立つのではないかと期待されています。
イギリスの慈善団体「メディカル・ディテクション・ドッグス」は、ロンドン大学公衆衛生学・熱帯医学大学院(LSHTM)と、ダラム大学と協力をし、研究を急ピッチで進め、6週間以内に探知犬の訓練を目指すと発表しました(3月27日)。
訓練された犬が、現段階で探知できる病気とは
犬の鼻が優れた機能を持っていることはよく知られていますが、「病気を嗅ぎ分けられる」犬がいることは、知らなかった方も多いかもしれません。
イギリスの慈善団体「メディカル・ディテクション・ドッグス」はこれまでに、マラリア、がん、パーキンソン病を見つけられる探知犬の訓練に成功しています。
人間の体から放出される、疾患ごとに異なるにおい嗅ぎわけることで、病気を見つけられるのです。
新型コロナウイルスはにおいがするの?
インフルエンザや、その他の色々な病気は、人間の免疫システムと交わることで、人体から特有のにおいを発生させることがわかっています。
新型コロナウイルスに感染することで身体のにおいが変わるかどうかはまだ調査段階ですが、メディカル・ディテクション・ドッグスは、可能性は十分に高いとしています。
体温の微妙な変化も探知できる
探知犬は、人間の皮膚の温度の微妙な変化にも気づくことができます。
同団体は、もしも新型コロナウイルスによる身体のにおいや体温の変化を探知できるようになれば、高確率で感染者を見つけ出せるだろうと述べています。
期待されていること①不足する検査キットを有効的に使えるように
特に日本においては、「あれ、ちょっと体調が悪いかも…?」と思っても、なかなか新型コロナウイルス感染症の検査を受けることができないという状況があることは、みなさんもよくご存知のことでしょう。
海外でも、現在では検査キットが増える患者数に追いつかず、必要な人に検査が十分に行き届いていないのが現状のようです。
もし、犬が新型コロナウイルスを探知できるようになれば、犬がウイルスを探知した人を優先的に検査することで、検査キットをより有効的に利用することができます。
期待されていること②無症状者からの感染拡大防止にも期待
新型コロナウイルスに感染していても、症状が出ていなかったり、軽かったりした場合、感染に気づかず、他の人にうつしてしまう可能性があります。感染者との濃厚接触者や、海外から帰国した人など、特定の人は無症状でも検査されるため、感染を発見することができますが、そうでなければ検査をするのは難しいのが現状です。
新型コロナウイルス探知犬は、うまくいけば無症状の人からも探知できる可能性が示唆されており、無症状の人からの感染拡大も抑えられるのではないかと期待されています。
実際、マラリア感染症については無症状でも探知することが可能だそうです。
期待されていること③空港などに感染者が入るのを防げる
空港やテーマパークなどの人が多く集まるところでは、サーモグラフィーを用いて体温をチェックするなどして感染の拡大防止に努めていますが、症状がなくても感染している可能性があるため、誰も気づかないうちに感染が広がってしまうのが新型コロナウイルスの怖いところです。
もし、無症状でも新型コロナウイルスを探知できるよう犬をトレーニングをし、こうした探知犬が空港などの公共の場入り口で働くことができれば、無症状者が公共の場で活動して感染を広げるのを防ぐことができます。
「新型コロナウイルス探知犬」今後の計画は
この世界的な危機に立ち向かえる可能性が期待されている新型コロナウイルス探知犬ですが、実際にいつから活躍し、その後、どのように活動範囲を広げていく予定なのでしょうか?
まず、6週間で探知犬を訓練
新型コロナウイルスに感染している人の身体のにおいのサンプルと、感染していない人の身体のにおいのサンプルを用い、すでに探知犬の訓練を受けてきた犬など5匹をトレーニングします。
訓練後の厳格なテスト等を含め、うまくいけば6週間以内(3月27日発表)に新型コロナウイルス探知犬の誕生が期待できるとしています。
スケールアップ
新型コロナウイルス探知犬は、早急に空港の入り口やその他さまざまな公共空間に出向き、感染者の発見に努めます。
探知犬は1時間に750人ほどを調べることができるとしており、検査が必要な人を素早く見つけ、感染拡大を抑止できると期待されています。また、検査の手順などを整備することで、国内外の他の団体と協力をして、探知犬の訓練をするチームを増やすことが計画されています。
さらに長期的に
一度、新型コロナウイルスの感染拡大が収束しても、世界中を巡り、「第二波」がやって来る可能性もあります。
この第二波に備え、今後も空港などを中心に探知犬を配属し、新型コロナウイルスの感染者の発見に注力するとのことです。
訓練のための基金も立ち上げ
メディカル・ディテクション・ドッグスは、研究・訓練のために、100万ユーロの寄付を募る基金を立ち上げました。同団体は、使われずに余ってしまった寄付金が出た場合は、それらを「COVID-19 Response Fund」に寄付するとしています。
メディカル・ディテクション・ドッグス基金
https://igg.me/at/dogsfightcovid19/x#/
まとめ
今回は、優れた犬の鼻の機能を活かして新型コロナウイルス感染者を探知する「新型コロナウイルス探知犬」の誕生の可能性についてお伝えしました。
メディカル・ディテクション・ドッグスはこれまでに他の病気を「におい」で発見できる探知犬の訓練に成功しており、新型コロナウイルスに関しても探知犬の訓練成功の可能性は高いとしています。
もしも新型コロナウイルス感染者を発見できる探知犬が生まれ、世界中に広がれば、このパンデミックの収束に向け、大きな力を発揮することでしょう。今後の動向に注目するとともに、実際に活躍する日が来ることが分かり次第、追ってレポートしたいと考えています。
【新型コロナ】決めてある?もしもの時のペットの預け先
世界中に混乱を巻き起こしている新型コロナウイルス(COVID-19)。
このウイルスの感染や入院のリスクは、誰にでもあります。もしもの時、あなたのペットを預かってくれる人は決まっていますか?
「自分はかからないから大丈夫」と決して油断せず、ペットを預かってくれる人をしっかり決めておきましょう。
今回は、預け先を決める上で注意したいポイントと、預け先に伝えておきたいポイントを一緒に考えていきましょう。
基本的に人とペットの間での感染リスクは極めて低い
新型コロナウイルスが中国で爆発的に感染拡大した頃、中国国内で「ペットが新型コロナウイルスを拡散している」というデマが流れ、飼い主がペットを殺してしまうという悲しい事件が起きました。
これまでのところ、香港やベルギーで感染者により飼育されていたペットが新型コロナウイルスに感染した例もありますが、WHOや厚生労働省は、ペットから感染するという科学的なエビデンスはなく、リスクは極めて低いとしています。
まだ症例が少ないため、科学的に証明されたわけではないと言えるでしょう。今後新たな情報が出る可能性がありますが、誤った情報に惑わされないよう、情報源を必ず確認し、フェイク(誤情報)に惑わされない冷静な判断が求められています。
ペットの「コロナウイルス感染症」は別物
ペットの予防接種をする際、予防する病気のひとつとして「コロナウイルス感染症」を目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
この「コロナウイルス感染症」は、同じ種の間で感染する病気であり、ペットと人間の間で感染したり、犬と猫の間で感染したりすることは基本的にありません。
ただし、大腸菌やサルモネラ菌など、ペットと人間の間で感染する可能性の細菌は存在します。そのため、WHOは、ペットと接触した後は、日頃から手洗い等を徹底するよう呼びかけています。
感染者はなるべくペットとの濃厚接触を避けたほうがよいかも
人間からペットに新型コロナウイルスが感染することは、現段階では科学的なエビデンスがなく、可能性は極めて低いとされています。しかし、新型コロナウイルスに関しては、わからないことがまだまだ多いというのが現状です。
ペットの被毛等にウイルスが付着して、他の家族を間接的に感染させてしまう可能性はありますので、新型コロナウイルスに感染していたり、感染の疑いがある場合は、ペットとの濃厚接触も避けるようにしましょう。
もし、感染していない方にお世話を任せられない場合でも、ペットとキスをしたり、食べ物を口からあげたり、食べかけの食べ物を与えたりはしないようにし、咳やくしゃみが出る場合はできるだけマスクをしましょう。
自分が新型コロナウイルスに感染した時のことを考えておこう
どんなに感染予防を徹底していても、新型コロナウイルスに感染する可能性は誰にでもあります。
自分が新型コロナウイルスに感染することを想像するのは辛いですが、万一感染し、入院等によりペットの世話をできなくなった時に備え、ペットを他の人に預ける準備をしておきましょう。
ペットを預かってくれる人を決めておこう
万一の時、周りにペットを預かってくれる人はいますか?
ひとり暮らしの場合はもちろん、家族と一緒に住んでいる場合でも、ひとりが感染すれば他の家族にも感染する可能性が高いため、家族以外の預け先を決めておいたほうがよいでしょう。
ペットの預け先を決めるに際して、次のようなポイントを目安にしてみましょう。
- 公共交通機関の使用を避けるため、なるべく家が近い人や自家用車を使える人にお願いする。
- 感染者の家でお世話をするのは危険なので、できるだけペットを飼えるお家に住んでいる人にお願いする。
- 高齢者や持病のある人など、重症化のリスクが高い人はなるべく避ける。
もちろん、これらの条件をすべて満たす人が周りにいないこともあるでしょう。大切なのは、預かってくれるかどうかを事前にしっかり確認しておくことです。万が一に備え、できれば2人(2世帯)以上に確認しておくとなおよいでしょう。
ペットを預かってくれる人に伝えておくべきこと
ペットを預かってくれる人が決まったら、次のようなことを伝えておきましょう。
- ペットにアレルギーや持病がある場合は、必ず明確に伝えておく。
- ペットを引き取ったら、念のためペットの身体を洗い、お世話をした後は手洗いをしてもらうようお願いしておく。
- トラブルを防ぐため、ペットのお世話代など、金銭的なこともきちんと決めておく。
- ごはんやトイレの習慣(何をいつどのくらい食べて、どこでトイレをするのか)を伝えておく。
口頭で伝えただけでは忘れてしまったり、間違えて理解してしまうことがあるので、できるだけ書面にして残しておきましょう。
ペットを預ける場合に注意すべきこと
東京都獣医師会がペットの飼い主さん向けに、新型コロナウイルスに感染してしまった時のペットとの接し方について情報を出しています。
自分が感染していることがわかり、ペットを預けなくてはならなくなった場合、以下を精読してください。
東京都獣医師会 飼い主のみなさまへ
https://www.tvma.or.jp/public/items/1-20200328%28Q%26A-4%29.pdf
先にも申しましたが、ペットの被毛等についたウイルスにより、預け先の方を間接的に感染させてしまう恐れがあります。そのため、ペットをシャンプーすることはもちろん、ケージやおもちゃ等も全て消毒した上で、預ける必要があります。
自分がペットを預かることも考えよう
周りに、ペットを飼っているお年寄りや、ひとり暮らしでペットを飼っている人はいませんか?
もしもの時に、自分がペットを引き取ることも考え、よく相談しておきましょう。
高齢飼い主との話し合いは、新型コロナウイルス対策に限らず必要
新型コロナウイルスのさわぎがなかったとしても、高齢でペットを飼っている方は、もしもの時に備えて準備をしておく必要があります。
「そんな不謹慎なこと言い出しづらい…」と思う方もいらっしゃるでしょうが、ペットをひとりにしてしまう可能性があるのは、高齢の方にとっても不安なことでしょうし、何より大切なペットの命が危険にさらされてしまうことになりかねません。
高齢の飼い主や、その周りの方が考えておくべきことは、以下の記事も参考にしてください。
ウイルスを侮らず、ペットのために万全の備えを
これまで、新型コロナウイルスで重症化しやすいのは高齢者や持病のある人だとされてきましたが、若い人でもリスクがあることが報じられています。
新型コロナウイルスに感染する可能性は誰にでもあり、重症化のリスクも誰もが持っています。そして、突然の入院の可能性も同じです。
「自分は大丈夫」という甘い考えでペットをひとりぼっちにすることがないよう、事前に預かってくれる人を決めておき、必要なことを伝えておきましょう。そして、極力自分が新型コロナウイルスに感染しないように、そして誰かを感染させてしまわないように、外出を控え、予防を徹底し、この非常事態を乗り越えていきましょう。