猫が嫌がる飼い主さんのNG行動!仲良く暮らすために知っておこう
猫を飼っている皆さんは、気づかないうちに猫が嫌がる行動をとっていませんか?「猫を撫でていたら怒られた」「自分の近くに猫が来なくなった」といった経験を持つ飼い主さんは要注意です。
猫は単独行動をする、警戒心の強い動物。飼い主さんの愛情表現が、実は猫にとってはストレスになっているケースもあります。
今回は、猫へのNG行動と理由を解説します。ずっと仲良く暮らすためにも、参考にしてくださいね。
やりがちな飼い主さんの6つのNG行動
猫が嫌がるのに、飼い主さんがついやりがちな行動があります。次のような行動をとっていないか振り返ってみましょう。
1. しつこくかまう
本来単独行動で生活している猫は、しつこくかまわれるのを嫌います。猫が通るたびにちょっかいを出したり、無理に抱っこしようとしたりするのはやめましょう。
猫がかわいくて、かまいたくなるかもしれません。しかし、猫にとっては、多くの場合ストレスになります。
2. 追いかける
猫を抱っこしたい、一緒に遊びたいからといって追いかけるのもやめましょう。逃げているのは「怖いから」です。特に小さなお子さんには注意しましょう。クレートや家具の裏などに逃げ込んだ猫を引っ張り出すのもNGです。
3. わざと驚かす
警戒心の強い猫は、驚く出来事があると強いストレスを感じます。SNSなどで、わざと猫を驚かしている動画を見かけることがありますが、猫にとっては大きな負担です。
特に、心臓が弱ったシニアの猫などは、体調不良につながる恐れもあるのでやめましょう。
4. 嫌がっても撫で続ける
かわいいからといって、いつまでも撫で続けるのもよくありません。猫は撫でられている途中、嫌になると尾を振ったり耳をパタパタ動かしたりします。嫌がるサインを見逃さないことが大切です。
5. 大声を出す・物音をたてる
警戒心が強く、聴力がすぐれた猫は大きな音が苦手です。大声でいつも話しかけてくる人にはあまり近づきません。大声で笑う人、くしゃみが大きい人などを嫌う傾向があります。
6. 猫を叩く・叱る
粗相をした際など、怒鳴ったり小突いたりして叱るのもやってはいけません。
猫を叩いたり叱ったりしても効果は期待できません。なぜ怒られたかわからないまま、恐怖心と警戒心を抱くだけです。
生活面でやりがちな3つのNG行動
猫と暮らしているとやりがちな行動の中にも「NG」があります。
1. トイレの掃除をサボる
トイレ掃除を怠らないようにしましょう。猫はきれい好きなので、汚れたトイレを嫌います。排泄を我慢すると体調不良につながるため注意が必要です。粗相もトイレの汚れが原因である場合があります。トイレは猫の数プラス一つは用意して、こまめに掃除をしましょう。
2. 食事中に声をかける・触る
猫が食事をしているときに「おいしいでしょう」「もっと食べなさい」と声をかけるのもよくありません。食事に集中できなくなります。もちろん猫の体を触るのもNGです。嫌悪感を抱き、食欲不振や嘔吐などを招く恐れがあります。
「高かったフードを食べてほしい」など、強い期待を抱いて見つめるのも猫には負担です。猫が食事に集中できる静かな環境作りをしましょう。
3. 猫のグッズをいきなり捨てる
爪とぎやベッドがボロボロになったからといって、いきなり捨てるのはやめましょう。自分の匂いがついた愛用品が突然なくなると、不安になります。
特に不慣れな新居への引っ越しの際は注意が必要です。新しいグッズをあらかじめ購入して、猫が十分慣れてから処分しましょう。ただし、誤飲の恐れがあるおもちゃは、すぐに処分してくださいね。
NG行動を続けるデメリット
猫が嫌がっているのに、NG行動を続けているとさまざまなデメリットが生じます。少しずつストレスをためているケースもあるため、「うちの子は大丈夫」という油断は禁物です。
猫のストレスがたまる
猫のストレスがたまるのが大きなデメリットです。次のようなストレスサインを見逃さないようにしましょう。
- しょっちゅう震えている
- 粗相が増えた
- 食欲が異常にある、またはない
- 水を飲まなくなった
- 頻繁に鳴くようになった
- 毛繕いの時間が減っている
- ずっと同じ場所をなめて、はげてきている
- 遊ばなくなった、おもちゃに興味を示さない
- 家族を見かけると身構える
- いきなり猫パンチをしてきたり、咬みついてきたりするようになった
- しっぽをよく左右に振っている
- 家具の影などに隠れて出てこない
上記のサインは体調不良のときにも生じる場合があります。まずは動物病院を受診しましょう。
体調管理やケアがしにくい
猫に嫌われると、体調管理やケアを行いにくくなるのもデメリットです。爪切りやブラッシングがきちんとできなくなってしまいます。逃げたり抵抗したりするため、無理に押さえつけることになりさらにストレスになり、もっと嫌われる悪循環に陥ります。
猫へのNG行動を防ぐには
やりがちなNG行動を防ぐには、飼い主さんが意識するしかありません。
猫をかまい過ぎない
まずはかまい過ぎないようにしましょう。適度な距離をとって暮らす方が猫にとっては快適です。わざと驚かすのも当然NGです。あえて知らんぷりをしていると、猫の方から近づいてくるでしょう。
静かに行動する
猫は大きな音が苦手なため、大声を出したり、大きな足音を立てずに歩くことも大切です。大きな声で叱るのもやめましょう。猫の近くでドライヤーを使って髪を乾かすのも控えましょう。
食事やベッドは静かな場所に
食事場所は落ち着いて静かに食べられる環境を作りましょう。ベッドも猫が好きな高い場所に設置してあげましょう。
高さのあるケージを用意して、猫の縄張りを作ってあげるのもおすすめです。普段は布をかけておくと落ち着いて過ごせるでしょう。小さいお子さんが騒いだときも、避難できます。
ブラッシングなどケアは少しずつ
かまい過ぎないといってもブラッシングや爪切り、歯みがきなどケアは欠かさないようにします。
無理やり押さえつけるのではなく、おやつなどで誘導して少しずつ慣れさせるのがコツ。「嫌がらないレべルで行う」を心がけると、猫もストレスを感じることなく受け入れてくれるでしょう。
まとめ
猫は、警戒心が強くデリケートな動物です。「しつこくかまう」「食事中に話しかける」「大声を出す」などは、猫にとって強いストレスになります。最悪の場合、飼い主さんが猫に嫌われるという状態にもなりかねません。
日常的に猫がストレスを感じている行動をとっていないかを確認しましょう。ストレスを感じているようなら自分の行動を振り返ると同時に、動物病院を受診してくださいね。
【3分でわかる】保護猫との初日の接し方と3つのNG行為
保護猫を初めて迎え入れる時、これから始まる猫との生活にワクワクすると同時に、猫とどう接すれば良いのか不安に思っている飼い主さんも多いでしょう。
家に来たばかりの猫との関わり方は少し特徴的で、「構いすぎてはいけない」「視線を合わせてはいけない」などの独特なルールがあります。初めて猫を飼う方は、猫が嫌がることを無意識のうちにしてしまわないように注意が必要です。
今回の記事では、保護猫を飼育している筆者の実体験をもとに、保護猫との初日の関わり方の注意点や、早く家に慣れてもらうための工夫をご紹介します。
これから保護猫を迎え入れる飼い主さんは、これから猫と良好な関係を築いていくために、ぜひ参考にしてみてください。
保護猫を迎えた初日はとにかく放置!
結論から言うと、保護猫を迎え入れた1日目はとにかく放置することが大切です。
猫はとても繊細で、急な環境の変化を苦手とする生き物。1日目は特に、かなり警戒しているので、猫に構ってしまうとかえって猫の警戒を強めてしまいかねません。
猫が慣れるまで根気強く待とう
まずは、猫にとって家や飼い主さんが安全であることを認識してもらい、猫の警戒が緩んでから仲良くなる必要があります。
初めは、ご飯などの最低限の関わりに留めましょう。
慣れてきて、「ここは安全だ、この人はご飯をくれる」と認識するようになると、猫が自分から近寄ってきてくれるようになります。それまで辛抱強く待ちましょう。
様子を観察して猫に合わせよう
もちろん、猫にも性格の個体差や保護されるまでの経緯が関係することもあり、すぐに慣れて初日から遊べるような子もいます。
迎え入れた保護猫の性格に合わせて飼い主さんが距離感を合わせましょう。
保護猫を迎えた1日目のNG行動
それでは、保護猫を迎え入れた1日目のNG行為を3つご紹介します。
1. 保護猫と視線を合わせる
猫の可愛い顔をじっと見つめたくなりますが、猫同士では、視線を合わせる行為は「敵意」を示します。
猫の目をじっと見つめると、場合によっては攻撃されたり、怯えられてしまう可能性があります。
実際に、筆者は臆病な性格の保護猫を飼っていますが、家に来てすぐの時は猫と目が合うことはほとんどありませんでした。猫はずっと下を向いていて、目が合うようになるまで3〜6ヶ月ほどかかりました。
もし、保護猫と目が合ってしまったら、ゆっくりと瞬きをしてから視線を外しましょう。目を瞑っているところを見せると「敵意はないよ」と猫に伝えることができます。
2. 大きな音や声を出す
猫は人の約4倍以上の高音も聴こえるほど耳が良いので、大きな音は人よりも不快に感じます。
保護猫を迎え入れた初日は警戒していることもあり、大声や掃除機などの大きな音は極力出さないように注意しましょう。
3. 保護猫を抱っこする、体を触る
保護猫が人懐こくて自分から寄ってくる場合を除いて、抱っこをしたり体を触ることはやめましょう。
初めて会ったばかりの飼い主さんを警戒している可能性も高いはずです。もし猫から近寄ってきたら、手の匂いを嗅がせてあげたり、猫が許してくれるなら顔まわりを少しだけ触ってあげましょう。
早く保護猫が家に慣れるためにできる工夫
1. 猫が安心する狭いスペースを作ってあげる
保護猫が安心できるように、部屋に狭い隠れ場所を用意しましょう。
猫は狭い場所に好む習性があります。保護猫が入るケージに布をかけたり、猫が入っていたキャリーケースをそのまま置いておくなど、隠れられる場所を用意してあげましょう。
2. いい人認定されるために好物をあげる
猫はご飯やおやつをくれるなど、お世話をしてくれる人に良い印象を持ちます。おやつや猫の好物を給与量を守って、積極的に食べ物を与えましょう。
可能であれば、保護猫を迎え入れる前に、保護猫の好みを保護団体に聞いておくのもおすすめです。
もし好みがわからない場合は、「CIAOちゅ~る」や「猫用のカニカマ」など、定番のおやつや魚などをあげると間違いありません。
保護猫を飼うためのQ&A
最後に、初めて保護猫を飼うときに疑問に思うQ&Aをまとめました。
Q:ご飯やトイレをしてくれない時はどうする?
保護猫が初めての環境で緊張してしまい、ご飯やトイレをできない場合も多いでしょう。
2、3日ほどそっとしておき、猫の警戒が解けてくるとご飯やトイレをしてくれるはずです。もし、猫の様子が少しでもおかしい場合や、長引く場合は動物病院へ相談しましょう。
Q:お風呂はいつ入れていいの?
保護猫を迎え入れた時、匂いや汚れが気になる場合もあるかと思いますが、お風呂は猫が家の環境に慣れてきてからにしましょう。
どうしても猫の汚れが気になる場合は、拭くタイプのシャンプーシートを使うと良いでしょう。
まとめ
今回は、保護猫を迎え入れた1日目の接し方の注意点を中心にご紹介しました。
保護猫との距離感や接し方は、猫と一緒に過ごすうちに段々と身についていくので問題ありません。
しかし、今回ご紹介した以下の3つのNG行為は、初日に飼い主さんがやってしまいがちですが、猫に嫌われてしまう可能性が高いので注意しましょう。
- 保護猫と視線を合わせる
- 大きな音や声を出す
- 保護猫を抱っこする、体を触る
これから、保護猫を精一杯幸せにしてあげてくださいね。