暖かくなってくる時期にちょうどハイシーズンとなる潮干狩り。宝探し気分で貝を採り、自分で採った新鮮な貝を調理して味わうことができる、春から夏にかけての魅力的なレジャーの一つです。
そんな楽しいイベントに、愛犬と一緒に行きたいと思う方もいるでしょう。しかし、犬を潮干狩りに連れて行くにはさまざまなリスクがあります。
この記事では、愛犬を潮干狩りに連れて行くリスク、どうしても一緒に行きたい時の対処法、そして貝類を犬に与えても良いかについてご紹介します。
この記事の目次
愛犬を潮干狩りに連れて行くリスク
愛犬と一緒に潮干狩りに行く際には、次の4つのリスクが考えられます。
①熱中症
全身を毛で覆われており、身体のごく一部でしか汗をかけない犬は、人間に比べて熱中症になりやすい動物です。海辺は直射日光を遮る場所が少なく、人間より背の低い犬は砂浜の反射熱の影響を受けやすいため、危険な場所でもあります。
まだ気温の上がりきらない春でも、犬の体が暑さに慣れていないことや飼い主の油断から、熱中症が多く報告されています。
熱中症の症状が現れたら、すぐに応急処置をするか動物病院を受診しなければなりません。しかし、外出時に応急処置に必要なグッズを持っていなかったり、出かけた先に動物病院が近くにない場合も考えられます。
②ケガ
潮干狩り場の砂の下には貝があり、中には割れている貝殻や尖っているものもあります。裸足で歩く犬がケガをする危険性があります。
また、釣り針や漂流物の中の危険物、熱した砂浜によるやけどなど、海ならではのケガのリスクも多くあります。
③誤飲・誤食
潮干狩りに訪れた客が落としていったゴミや漂流物など、落ちている物を犬が拾って誤食することに注意しなければなりません。また、喉が渇いた犬が海水を飲んでしまう可能性も考えられます。
④他者への迷惑
これが最も重要な点ですが、通常潮干狩りで採れた貝は持ち帰って食べます。そのような食べ物を採る場所に犬を連れて行くことは、犬連れではない人や犬が嫌いな人の立場からどう映るでしょうか。
飼い主にとって可愛い愛犬でも、他人から見ればただの動物です。きれいに手入れしていて衛生面に問題がなくても、それは他人にはわかりません。
潮干狩りに愛犬は連れて行かない方が良い
これらのリスクは潮干狩りに限らず他のレジャーでも起こり得ますが、特に潮干狩りの場合、飼い主が貝の採取に集中してしまい、犬の安全確認や他者への配慮が十分にできないことが多いと思います。
さまざまなリスクを考慮すると、潮干狩りには愛犬を連れて行かないという選択が良いのではないでしょうか。
どうしても愛犬と潮干狩りに行きたい時は
どうしても家族全員で潮干狩りに行きたいが、愛犬を留守番させるのが難しいという場合は、潮干狩りをするグループと愛犬と一緒に過ごすグループに分かれて行動することをおすすめします。
以下の潮干狩りスポットには、近隣に犬が楽しめる施設があります。
【神奈川県】海の公園
海の公園は、比較的種類豊富な貝が採れるスポットで、小さなお子さんも飽きずに楽しめる場所とされています。潮干狩りに必要な道具は会場で販売されているため、手ぶらで行くこともできます。
園内には「小型・中型犬優先」と「中型・大型犬優先」の2種類の犬の遊び場(ドッグラン)があります。
【住所】
〒236-0013 神奈川県横浜市金沢区海の公園10番
【詳細】
公式HP
潮干狩り情報
ドッグラン情報
【神奈川県】東扇島東公園
東京ドームの3倍以上の広大な敷地を持つ東扇島東公園は、バーベキュー広場や潮風デッキなどの施設が充実しており、人工海浜「かわさきの浜」では潮干狩りを楽しむことができます。
ドッグラン「わんわん広場」の利用には登録が必要ですので、必要書類などを事前に確認しましょう。
【住所】
〒210-0869 神奈川県川崎市川崎区東扇島58−1
【詳細】
川崎市HP
潮干狩り情報
ドッグラン情報
【東京都】お台場海浜公園
大型ショッピングモールやレジャー施設などが立ち並ぶエリアにある潮干狩りスポット。ただし、場所によっては潮干狩りが禁止されている場合もあるので、ご注意ください。
近くにあるショッピングモール「デックス東京ビーチ」内には、ドッグカフェやアパレル、雑貨を扱う「DOG DEPT お台場東京ビーチ店」があります。
【住所】
〒135-0091 東京都港区台場1丁目4
【詳細】
公式HP
潮干狩り情報
ドッグカフェ情報
採ってきた貝は愛犬と楽しめる?
せっかく潮干狩りで採取した貝ですから、愛犬と一緒に食べて楽しみたいという方もいるかもしれません。しかし、残念ながら多くの貝類は犬にとって危険な食材です。
貝を食べると、犬は消化不良や中毒症状を引き起こす可能性があります。また、特定の魚貝類に含まれる「チアミナーゼ」という酵素がビタミンB1欠乏症を引き起こす危険性もあります。
さらに、一部の貝類は季節によって毒素が強くなることがあります。愛犬が以前貝を食べても平気だったとしても、それはたまたま毒性が低かっただけかもしれません。
犬が食べても大丈夫な貝も一部にはありますが、与え方には十分な注意が必要です。特別な理由がない限り、犬に貝類を与えないようにしましょう。
犬が食べてはいけないNG食材リスト【魚介類・肉類・飲料編】
https://cheriee.jp/dogs/39424/
まとめ
さまざまなリスクや他者への迷惑を考慮すると、潮干狩りには愛犬を連れて行かない方が良いでしょう。どうしても一緒に行きたい場合は、犬の遊び場が近くにある潮干狩り場をおすすめします。
せっかく採ってきた貝ですが、犬には食べさせるのはおすすめできません。愛犬には犬専用の食べ物を与え、家族や友人などと楽しんでください。