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ホワイトハウスに犬と住む「伝統」、バイデン氏が復活へ

2020.12.03
ホワイトハウスに犬と住む「伝統」、バイデン氏が復活へ

アメリカ大統領選挙で民主党のジョー・バイデン氏が当選確実となったことを受け、大統領がホワイトハウスに犬と住む伝統が復活すると見込まれています。
これまで多くの大統領が犬をホワイトハウスで飼っており、近年で犬を飼わなかったのはトランプ氏だけでした。

今回は、ジョー・バイデン氏と愛犬との出会いや、アメリカ大統領が犬を飼う理由のほか、飼い犬が話題になった歴代大統領をご紹介します。

この記事の目次

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ジョー・バイデンの愛犬はジャーマンシェパード


アメリカ大統領選で当選確実となった民主党のジョー・バイデン前副大統領は、2021年1月の就任時に、愛犬のジャーマンシェパード2匹とともにホワイトハウスに移り住む予定です。

2匹の犬との馴れ初めは?

そのうちの1匹「チャンプ」を飼い始めたのは、バイデン氏が2008年にオバマ元大統領とともに副大統領に当選した時でした。バイデン氏はその時、ジル夫人から「副大統領になったら犬を飼ってもいい」と言われていたと明かしています。

もう1匹の犬「メイジャー」を飼い始めたのは2018年。「チャンプの良い友達となってくれるだろう」と考えたバイデン氏は、同じジャーマンシェパードのメイジャーを東部デラウェア州の動物保護施設から引き取りました。
そして、メイジャーは、ホワイトハウスに住む初めての保護犬となる予定です。

バイデン氏は子供の頃にもジャーマンシェパードを飼っていたそうで、ジャーマンシェパード愛がよっぽど強いことが見受けられますね。

犬を飼うのは米大統領の伝統?

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これまで、アメリカの歴代大統領の多くが犬などのペットをホワイトハウスで飼育してきました。
大統領の妻を「ファースト・レディ」と呼ぶのにちなんで、大統領の犬は「ファースト・ドッグ」と呼ばれ、人々に親しまれてきました。

近年では大統領が犬を飼うのは伝統となりつつあり、過去100年で犬を飼わなかった大統領はドナルド・トランプ氏ただ一人

もちろん、犬を飼わなければならないという決まりはありませんが、バイデン氏が当選したことで「ホワイトハウスにファーストドッグが戻ってくる」と、歴代大統領が引き継いできた伝統が復活することに称賛の声が寄せられています。

バイデン氏も大統領選で犬好きにアピール

実際にバイデン氏も、大統領選に際して自身のインスタグラムに”Let’s put a dog back in the White House!(ホワイトハウスに犬を戻そう!)”と投稿をするなど、積極的に犬好きにアピールを行っています。

単に犬をホワイトハウスに戻すという意味だけでなく、トランプ氏が破った伝統を再び復活させる、つまり、トランプ氏が壊してきたものをバイデン氏が「再生」させるという意味も、もしかしたら込められているのかもしれません。

大統領が犬を飼う理由

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では、ファースト・ドッグたちは大統領のもとでどのような役割を果たしてきたのでしょうか。

そもそもアメリカ人は犬を飼う人が多い

American Pet Product Associationの調査によると、アメリカでは全世帯の約50%が犬を飼っているそうです。
日本で犬を飼っている世帯は約12%なので、その4倍ほどです。

アメリカでは犬を飼う文化が浸透しているため、就任前から犬を飼っている大統領や、犬が好きな大統領がそもそも多いことも影響しているでしょう。

ストレスの多い大統領には癒しが必要

犬には、人の心を癒して落ち着かせる力があります。

公務で何かとストレスがたまりやすい大統領の心を癒す存在として、ファースト・ドッグは大きな力になってきました。

親しみやすいイメージを作る

先ほどもお伝えした通り、アメリカには犬好きの人が多くいます。ファースト・ドッグは、そんな犬好きの国民に大統領の親しみやすさをアピールする「イメージメーカー」としての役割も果たしています。
ホワイトハウスに招かれた人々とも、犬がいることで和やかなコミュニケーションをとりやすくなります。

ここからは、歴代大統領の中でも特にファースト・ドッグが注目された大統領とその逸話をご紹介します。

フランクリン・ルーズベルト元大統領の「ファラ・スピーチ」

第32代大統領、フランクリン・ルーズベルト氏は、スコティッシュテリアの「ファラ」を飼っていました。ファラとルーズベルト氏は非常に深い絆で結ばれており、ルーズベルト氏が公務で各地を訪れる際には「旅のお供」としてファラをよく同行させていたといいます。

1944年の大統領選挙の際、共和党はファラの話題を持ち出してルーズベルト氏を非難しました。その内容は、ルーズベルト氏がアリューシャン列島にある基地を視察した際にファラを置き忘れたことに気づき、2,000万ドルの費用を投じて駆逐艦に迎えに行かせたという、全くのでたらめでした。

愛犬に関する非難を受けたルーズベルト氏は、次のような演説を行いました。

「共和党の指導者たちはこれまで、私や妻、息子たちを非難してきたが、それだけでは飽き足らず、今度は小さな私の愛犬、ファラまでも攻撃の対象に加えたようだ。私と家族は非難されても構わない。しかし、ファラは憤慨するだろう。ファラはスコットランド生まれで、それを誇りに思っている。共和党のフィクション・ライターが、そのようなでっちあげを流していると聞けば、ファラのスコットランド魂は激憤するだろう。私自身の非難には慣れているが、ファラの非難に関しては対抗する権利がある。」(一部中略)

共和党のでたらめを逆手にとって笑いを取ったルーズベルト氏は見事、大統領4選というアメリカ史上唯一の偉業を成し遂げました。

この演説は「ファラ演説」「ファラ・スピーチ」と呼ばれ、後世にも語り継がれる有名な演説となりました。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領の愛犬ショートフィルム

第43代大統領、ジョージ・W・ブッシュ氏は、歴代大統領の中でも特にユーモア溢れる大統領として知られ、度々ジョークや迷言を言っては人々を笑わせてきました。

そんなブッシュ氏がホワイトハウスで飼っていたのは、スコティッシュテリアの「バーニー」と「ミス・ビーズリー」。大統領就任中に配信した、愛犬たちのユーモラスなショートフィルムが話題を呼びました。

中でも「クリスマス編」は、クリスマスシーズンのホワイトハウス内の様子がよくわかる貴重な動画で、愛犬たちの熱演(?)も見応えのあるものに仕上がっています。

まとめ

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今回は、アメリカ大統領選挙の投票結果を受けて、ホワイトハウスで犬を飼う伝統が復活すると、支持者たちから期待の声が上がっていることをお伝えしました。

アメリカでは大統領が犬を飼うことは慣例となっており、これまでもファースト・ドッグたちは大統領や多くの国民に笑顔を届けてきましたが、ジョー・バイデン氏とその愛犬によって、初めて保護犬がホワイトハウスに住むという新たな歴史も生まれようとしています。

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