犬に生魚はNG?中毒を防ぐための注意点とは

2024.07.30
犬に生魚はNG?中毒を防ぐための注意点とは

人間と同じように、犬にとっても魚は体に良い食べ物です。

しかし、犬に生魚を食べさせても大丈夫なのでしょうか?
結論からいうと、とても新鮮な魚であれば生で与えても問題ありませんが、基本的には加熱調理して与えた方が安心です。

今回の記事では、犬が生魚を食べる危険性と、犬の健康維持に役立つ魚の栄養素のほか、加熱調理した魚を与える際の注意点もご紹介します。

この記事の目次

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犬に生魚が危険な理由

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寄生虫のリスク

生魚には、「アニサキス」という寄生虫が寄生していることがあります。アニサキスは、主に魚の内臓に寄生しますが、魚の鮮度が落ちると、私たち人間や犬が食べる魚の身の部分に移動します。

アニサキスが寄生した魚を食べると、腹痛や嘔吐などの健康被害が出てしまうため、特に鮮度の落ちた生魚を犬に与えるのは危険です。魚を70度以上で加熱、または-20度以下で冷凍すれば、アニサキスは死滅します。

逆に言うと、釣ったばかりの魚や、買ってきたばかりの新鮮なお刺身を少量与える分には問題ないですが、生でないといけない理由がなければ、やはり加熱してからあげた方が安心です。

ビタミンB1欠乏症になる可能性

生魚には、ビタミンB1を分解する「チアミナーゼ」という酵素が多く含まれています。

そのため、日常的に生魚を与えてしまうと、犬がビタミンB1欠乏症になってしまう可能性があります。

加熱した魚は食べさせてOK!

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生魚は犬に食べさせてはいけませんが、加熱した魚であれば食べさせても大丈夫です。むしろ、犬にとって嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
では、魚には具体的にどのような栄養があるのか、見てみましょう。

タンパク質

良質な魚のタンパク質は、肉のタンパク質よりも消化がされやすいのが特徴です。
また、犬の体内にある余分な塩分を排出する働きがあり、高血圧予防にも効果的です。

タウリン

タウリンは、動脈硬化貧血の予防犬の目の疲労回復などに効果的です。
犬の血液中のコレステロールや中性脂肪を減らして、肝臓の機能を強化する働きもあります。

カルシウム

カルシウムには、犬の骨や歯、関節、筋肉を丈夫に保つ働きがあります。

DHA(ドコサヘキサエン酸)

「魚を食べると頭が良くなる」と言われますが、魚に含まれるDHAは、犬の脳の働きも活発にしてくれます。そのため、高齢犬の認知症予防に効果的です。
そのほかに、皮膚の粘膜の健康を保つ役割もあります。

EPA(エイコサペンタエン酸)

EPAは、血栓ができるのを防ぐ働きがあるため、心筋梗塞や脳梗塞などの予防に効果的です。
DHAと同様、高齢犬の認知症予防の効果も期待されています。

加熱した魚でも注意点はある

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加熱した魚であれば、犬に与えても基本的には問題ありませんが、いくつか注意すべき点もあります。

ヒスタミン中毒に注意

犬は、「ヒスタミン」が多く生成された魚を食べると、中毒を引き起こすことがあります。マグロ、ブリ、サンマ、サバ、イワシなどの赤身魚に特に多く含まれる「ヒスチジン」が、ヒスタミン産生菌が産生する酵素の働きによってヒスタミンになります。

ヒスタミンは、一度生成されてしまうと加熱しても壊せないので、とにかく生成を防ぐことが重要です。
ヒスタミン産生菌は、魚のエラや内臓に多く存在するので、魚のエラや内臓はできるだけ早く除去しましょう。魚を買ったら常温で放置せず、速やかに冷蔵庫に入れることも重要です。

また、犬に最初に与える魚は、青魚や赤身魚よりもヒスチジンが少ない白身魚がおすすめです。

骨は取り除こう

小さな骨であればそこまで問題ありませんが、大きな骨がついたまま犬に魚を与えてしまうと、口の中や喉、胃腸を傷つける恐れがあります。港町の猫たちは背骨付きの魚を丸のまま上手に食べられますが、普通の飼い犬には危険です。

魚を与える際は、骨を取り除いて、少しずつ与えるようにしましょう。

魚はこうやって与えると良い!

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いつものフードにまぶして

犬のごはんを全て手作りするのも良いですが、栄養バランスを考えながら毎日手作りするのは結構大変なもの。
「総合栄養食」と呼ばれる、通常のドッグフードに魚をまぶすだけで、おいしくて栄養豊富なごはんにグレードアップできます。

おやつに魚を取り入れる

甘めのおやつを毎日与えるよりも、魚をそのままほぐして与えたり、魚のジャーキーなどを与えると、健康にも良いです。
ただし、魚とは言っても、与えすぎてカロリーオーバーにならないように気をつけてくださいね。

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まとめ

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鮮度が落ちた生魚を与えてしまうと、アニサキスを摂取してしまう危険性があるため、犬にはできるだけ加熱調理した魚を与えてください。

また、魚の体内でヒスタミンが生成されてしまうと、加熱調理してもヒスタミン中毒を起こす可能性が高くなります。買ってきた魚はすぐに内臓とエラを取り除き、速やかに冷蔵保存することを徹底しましょう。

魚には、タンパク質以外にも、犬の体の健康や認知機能を正常に保つ栄養素がたくさん含まれているため、いくつかの注意点に気をつけながら、上手に取り入れてみてくださいね。

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