ペットを飼っている方なら、家族で外出する際にペットに留守番させることは日常的にあるでしょう。ただ、もし家族全員が事故に巻き込まれた場合、取り残されたペットはどうなるのかという不安を抱いた経験を持つ方もいるかもしれません。一人暮らしの方にとっては、この問題はさらに深刻です。
この記事ではもしもの時に備えて、ペットが取り残されないように対策できる便利なアイテムを紹介いたします。
この記事の目次
行政の取り組み
以前から、ペットの飼い主の急病や急死の際に、ペットが家に取り残されて危機的な状況に陥ったり、ペットを託す相手が決まっていなかったために行政による動物の引き取りや殺処分が行われたりと、飼い主を失ったペットの状況は行政から問題視されていました。
一部の自治体では、こうした問題に対して積極的に取り組んでいます。
愛知県一宮市
(画像:一宮市公式ウェブサイトより)
愛知県一宮市では、災害が発生した際や急な事故・病気などの緊急事態に備えて、「緊急時ペット救護依頼カード」を作成し、高齢者のみでペットを飼育している世帯に、地域包括支援センターから戸別に配布しています。
緊急時ペット救護依頼カードを作成しました | 一宮市
https://www.city.ichinomiya.aichi.jp/hokenjo/hoken-eisei/1044007/1000182/1057688.html
東京都
東京都動物愛護センターでは、公式ウェブサイトから「ペットを守る緊急連絡カード」をダウンロードできるようになっています。こちらはプリントアウトし切り取ることで、名刺サイズのカードが作成できます。
ペットを守る緊急連絡カード | 東京都動物愛護相談センター
https://wannyan.metro.tokyo.lg.jp/renrakucard/
ネットで購入できるもの
緊急時にペットの存在を知らせるグッズは、ネットで購入することもできます。こうしたグッズの中には、売上の一部が動物福祉活動に寄付される物も多くあります。チャリティー活動の一環として購入してみてはいかがでしょうか。
カードタイプ
カードタイプのものは、主に財布などに収納しやすいように、クレジットカードサイズになっています。
■犬の緊急情報カード
■猫の緊急情報カード
■ペットの緊急情報カード
キーホルダー
バッグや鍵などに取り付けるキーホルダータイプのグッズもあります。カードタイプとは異なり、こちらにはペットの情報を書き込むことはできません。あくまでもペットの存在を知らせるものとして使用します。ペットの具体的な情報は、家の目立つ場所に残しておきましょう。
■犬のキーホルダー
■猫のキーホルダー
ステッカー
ステッカーはさまざまな種類がありますが、マグネットタイプの場合、主に車に貼り付けて緊急時に自宅のペットの存在を知らせます。シールタイプのステッカーは、玄関先や郵便受けなどに貼り付ける人もいます。こちらもペットの情報を書き込めないので、目立つ場所に情報を残すことをおすすめします。
■犬のステッカー
■猫のステッカー
■うさぎのステッカー
ペット手帳
ペット手帳を持ち歩くことでも、家にいるペットの存在を知らせることが可能です。特にペットに持病がある場合や詳細な情報を残したい場合におすすめです。手帳には多くの情報を記入できるため、動物病院での診察時はもちろん、ペットシッターやホテルに預ける際にも役立ちます。
■犬の手帳
■猫の手帳
■エキゾチックアニマルの手帳
スマホの待ち受け
近年、財布やバッグを持たずにスマホだけを持って外出する機会が増えています。こうした状況に備えて、スマホの待ち受け画面でペットの存在を知らせる壁紙があります。プロのイラストレーターが制作したものを無料でダウンロードできるので、試してみてはいかがでしょうか。犬、猫、うさぎの3つの種類があります。
※待ち受け画像のダウンロードはこちらのサイトをご覧下さい。
愛しい家族のために、もしもの時のヘルプサインを作ってみた話|オキエイコ
https://note.com/oki_soroe/n/n0ed36766df1a
自作もできる
さまざまなグッズが販売されていますが、こうしたグッズは自作することも可能です。手帳やカードでペットの情報を知らせたい場合は、以下の情報があれば保護する際に役立ちます。
- 飼い主の名前(自分の名前)
- 飼い主の住所
- ペットの名前
- ペットの種類
- ペットの性別/不妊手術の済・未済
- 緊急連絡先(保護依頼先)
- マイクロチップID
- 畜犬登録情報(犬のみ)
- かかりつけの動物病院
- 病歴
- 服用している薬
- アレルギーの有無と種類
- 身体的特徴(目が見えない、耳が聞こえないなど)
- 性格(飼い主以外には触らせない、咬み癖があるなど)
この中でも「緊急連絡先(保護依頼先)」は、特に重要です。きちんとした話し合いや交渉をした上で、自分や家族にもしものことがあった際に、ペットを引き取ってくれる人をしっかり見つけておきましょう。
最後に
多くの方はペットを最後まできちんと世話するつもりで飼っていると思います。しかし、人生には予測できない出来事もあります。最悪の事態に備えて、ご自身が愛するペットが不幸にならないように対策を立てておきましょう。