みなさんは、愛犬のエネルギー発散が日常的に十分できていると思いますか。そしてお散歩以外のエネルギー発散の方法と言われてどんなことを思いつくでしょうか。
犬は人が思うよりも体力がしっかりあり、年齢や愛犬の体力にもよりますが一日2回、30分程度のお散歩ではエネルギーが十分に発散されていないことが多いと考えられます。
そこで今回は、ご自宅でも飼い主と一緒にできる発散方法を紹介していきます。
この記事の目次
エネルギーの発散不足によるデメリット
具体的な発散方法を紹介する前に、エネルギー発散が十分にできないことによるデメリットを紹介します。発散不足は、愛犬にとってストレスになりますが、飼い主にとっても問題行動と言われる困った行動が出やすくなります。
問題行動としてよく聞かれるものとしては、(甘)噛み、日中の吠え、夜鳴き、早朝吠え、食フンではないでしょうか。いずれも発散が足りていないことが原因で起こっているものが多いはずです。もちろん他にも原因がある場合や発散とは全く別のことが原因になっていることもありますが、特に子犬のうちは発散量が大きく関係しているでしょう。
発散方法①飼い主さんとのおもちゃ遊び
おもちゃ遊びは、愛犬におもちゃを渡すだけでは意味がありません。発散をしてもらうためには、愛犬とおもちゃの引っ張りっこや、おもちゃを投げて持ってきてもらうなど、飼い主も一緒になって遊ぶことが大切です。
愛犬がしっかりと全身を使って、楽しそうに遊べているか確認してみましょう!
発散方法②知育玩具
知育玩具とは、おやつやフードを中に入れ、それを愛犬が頭を使って、取り出し、食べられるようになっている玩具です。
人に飼われている犬は、野生の犬のように獲物を見つけ、仕留めて食べるといった狩猟行動をすることはありませんが、知育玩具を使うことでで、その中におやつがあることに気付き、どのようにしたらそれが食べらえるかを考え、実際に前脚やマズル、口を使って取り出し、食べるという行動が取れます。
この一連の行動では、獲物を取る感覚にやや近い体験ができ、本来犬が持つ行動を発現できる場を作ることで、環境エンリッチメントにも繋がります。
知育玩具使用時の注意点
- 一回の使用は10-15分程にしましょう。長時間の使用は、飽きや知育玩具の破壊、誤飲の可能性があります。
- 使用後は食器用洗剤などで洗い清潔に保ちましょう。汚れていると、使わない子もいます。
- はじめは簡単なレベルにし、少しやればおやつが出てくるように調整しましょう。いきなり難しくすると、おやつが得られず知育玩具へモチベーションが下がり、興味を失う可能性があります。
発散方法③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が優れた嗅覚を使って決められたニオイやおやつを見つける仕事や遊びです。「嗅覚を使う」といってもイメージし辛いかもしれませんが、ニオイを嗅ぎ分けターゲットとなるニオイやおやつを見つけ出すことは、人が想像する以上に体力も使い良い発散ができます。
ご自宅でもお部屋の様々な場所や段ボールなどの空き箱におやつやフードを隠すことで、ノーズワークを行うことができます。最近では手軽にノーズワークができるノーズワークマットなども多く売られています。
ノーズワークをやる際の注意点
- いきなり難しくせず、易しいレベルからスタートしましょう。初めから難しいと見つけられずにノーズワークが楽しくないものになる可能性があります。
- ノーズワーク中は静かに見守りましょう。近くで動いたり声を掛けられると集中がしにくくなってしまいます。答えを教えるのもNGです!
- 一回10分程度のノーズワークを2~3回やったら休憩しましょう。やりすぎると飽きにも繋がります。
発散方法④刺激のあるお散歩
毎日行くお散歩は、マンネリ化しやすいのではないでしょうか。しかし、愛犬にとっては一日の中で数少ないお外に出られるチャンスです!ゆったり歩くお散歩も時には良いですが、愛犬が元気いっぱいの時には様々な方法で刺激のあるお散歩にしましょう。
- 色々な道を歩きましょう。朝と夕方では違う道をお散歩するのがおすすめです。
- 歩くだけでなく、ゆったり走る、思い切り走るなど、歩くスピードもランダムに変えるのもいいでしょう。
- 安全な場所でロングリードを使い、外でのおもちゃ遊びもいいでしょう。ご自宅で行うおもちゃ遊びとはまた違った雰囲気になり、さらに楽しめるかもしれません。
- お友達犬と一緒にお散歩するのもたまには良いのではないでしょうか。もちろん愛犬が他の犬といることが苦にならないことが大前提です。
- たまには遠出も良いでしょう。普段とは違う場所を歩くことは愛犬にはもちろん飼い主にとっても良い気分転換になるでしょう。
当然ですが、お散歩は安全第一で行いましょう。慣れているお散歩も危険は常にあることを意識し、安全で刺激のあるお散歩を心掛けてみてください。
まとめ
初めの章で「問題行動」と記載していますが、この問題行動はあくまでも人間都合の話であり、愛犬からすれば当然の行動です。むしろ人間が問題行動とする行動をしなくてはいけない状況であることが、愛犬からすると問題でありその問題解決のためには十分なエネルギーの発散が必要です。
人間からみた問題も、愛犬からみた問題もどちらも発散で改善できることもあります。改めて愛犬の発散が足りているか考え、いつもとは違う良い刺激や楽しみを日常にプラスしたり、十分な発散の場を作り、愛犬の生活の質をアップさせてあげることをおすすめします。