鼻腔狭窄とは、鼻腔が通常よりも狭くなっている状態を指し、特に短頭種(鼻の短い犬種や猫種)に多く見られます。パグやブルドッグ、ペルシャ猫などが代表的で、このような動物では生まれつき鼻孔が小さく、空気が通りにくいため、呼吸困難やいびき、過呼吸といった呼吸器症状が出やすくなります。
鼻腔狭窄が原因で酸素供給が十分に行えないと、呼吸が荒くなる、睡眠時にいびきをかく、運動後や暑い環境下で呼吸困難に陥ることがあります。特に暑い環境では、体温調整が難しくなり、重度のケースでは命に関わることもあります。
治療には、軽度の場合は生活環境の工夫や体重管理、呼吸を楽にするためのサポートが行われます。重度の場合、鼻孔を広げる手術が行われることもあり、これにより呼吸の改善が期待されます。短頭種特有の呼吸器問題の一環として、日常的に注意が必要です。