犬を飼っている皆さんは、愛犬の種類に合ったブラシ、選べていますか?
被毛に合ったブラシを適切な方法で使わないと、犬の皮膚や被毛を傷めてしまうことがあります。
今回の記事では、たくさんある犬のブラシについて、その特徴や役割を説明したのち、被毛タイプに合ったブラシの選び方とブラッシングの仕方をご紹介します。
この記事の目次
それぞれのブラシの特徴と役割
1. 獣毛ブラシ
牛や豚、馬などの被毛で作られたブラシで、被毛についた汚れを取り除くのに適しています。
獣毛ブラシでブラッシングをすると、被毛に艶がでます。
2. スリッカーブラシ
被毛が生え変わる「換毛期」におすすめのブラシです。
大きな毛玉も、少しずつほぐすことができます。
ただし、先端が尖っており、力を入れすぎてしまうと犬の皮膚を傷つけるので、力加減を考えて使用する必要があります。
3. ピンブラシ
ブラシの先端が丸くなっているため、スリッカーブラシに比べて犬の皮膚を傷つけにくいブラシです。
ブラッシングが苦手な犬にも受け入れてもらいやすいでしょう。
そうは言っても、やはり強くブラッシングをすると皮膚が傷ついてしまうので、ピンブラシであっても優しくブラッシングをしてあげましょう。
4. コーム
人間用のくしと同じような形をしています。
主に、長毛種の毛並みを整えるために使用します。軽い毛玉を取るのにも便利です。
ほかのブラシを掃除する際にも使えます。
5. ラバーブラシ
ゴムでできていて、短毛種におすすめのブラシです。
被毛のケアだけでなく、マッサージ効果も高いため、ブラッシングでリラックスができます。
犬の被毛タイプを把握しよう
被毛の種類
犬の被毛の分け方は、毛の長さ(長毛種・短毛種)と、アンダーコートの有無(シングルコート・ダブルコートか)に分けられます。
どの犬種にも「オーバーコート(上毛)」が生えていますが、それに加えて「アンダーコート(下毛)」が生えて二層になっている犬を「ダブルコート」と呼びます。
ダブルコートの犬には年に2回、毛の生え変わり時期(換毛期)があり、この時期に抜け毛が多くなります。
犬のブラッシングは被毛の長さだけでなく、「シングルコートかアンダーコートか」によってもお手入れ方法や使うブラシが異なるので、自分の犬がどの被毛タイプなのか把握しておきましょう。
被毛別、犬種一覧
【短毛種/シングルコート】
ミニチュアピンシャー、イタリアングレーハウンド、ドーベルマン、ダルメシアン
【短毛種/ダブルコート】
柴犬、ジャックラッセルテリア、ミニチュアダックスフンド、ボストンテリア、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ビーグル、ラブラドールレトリバー、フレンチブルドッグ、パグ
【長毛種/シングルコート】
トイプードル、ヨークシャーテリア、マルチーズ、アフガンハウンド
【長毛種/ダブルコート】
ゴールデンレトリバー、ボーダーコリー、ポメラニアン、シーズー、チワワ、ミニチュアシュナウザー、アメリカンコッカースパニエル、シェットランドシープドッグ、バーニーズ・マウンテン・ドッグ
短毛種におすすめのブラシ
短毛種のブラッシングの頻度は、およそ週に1回程度です。
皮膚の油分が多くなると皮膚病になりやすいので、皮膚への負荷が小さい「ラバーブラシ」を中心に使いましょう。
シングルコート(短毛種)
犬種
ミニチュアピンシャー、イタリアングレーハウンド、ドーベルマン、ダルメシアン
短毛種は毛が短いため、皮膚が傷つくリスクがあるので、安全性の高いラバーブラシを使って、マッサージをするように優しくブラッシングし、できれば仕上げに濡れタオルなどで拭いてあげると良いでしょう。
ダブルコート(短毛種)
犬種
柴犬、ジャックラッセルテリア、ミニチュアダックスフンド、ボストンテリア、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ビーグル、ラブラドールレトリバー、フレンチブルドッグ、パグ
ダブルコートの場合は、まずスリッカーブラシやピンブラシでアンダーコートをブラッシングし、その後コームやラバーブラシを使って全体的な被毛を整えます。
長毛種におすすめのブラシ
長毛種は、基本的に毎日ブラッシングが必要だと考えましょう。
シングルコート(長毛種)
犬種
トイプードル、ヨークシャーテリア、マルチーズ、アフガンハウンド
まず、スリッカーブラシで、首からお尻にかけて優しくブラッシングします。毛玉があれば、重点的に、ただし優しくほぐしてあげましょう。
頭の部分はデリケートなので、ラバーブラシを使ってあげると良いです。
最後の仕上げに、コームで全体的な流れを整えてあげれば完了です。
ダブルコート(長毛種)
犬種
ゴールデンレトリバー、ボーダーコリー、ポメラニアン、シーズー、チワワ、ミニチュアシュナウザー、アメリカンコッカースパニエル、シェットランドシープドッグ、バーニーズ・マウンテン・ドッグ
基本的にはシングルコートの長毛種と同じですが、ダブルコートは特に換毛期に抜け毛が多くなるため、スリッカーブラシを使って優しく時間をかけてブラッシングしてあげる必要があります。
まとめ
犬のブラシにはたくさんの種類がありますが、それぞれの特徴や役割を理解することで、愛犬に合った適切なブラシを選ぶことができます。
また、1度のブラッシングの中でも、「毛玉をほぐす」「仕上げをする」など、手順ごとにブラシを使い分けることで、より健康的な被毛を保つことができるでしょう。
ブラッシングは愛犬とのコミュニケーションをとる上でも重要なので、ぜひ愛犬に合ったブラシを選んであげてくださいね。
- 改訂履歴
- 2023/02/24 内容を修正
- 2022/02/16 初版公開