2020年2月26日、年に一回開催される日本最大のペットの祭典、インターペットの開催中止が決定しました。
インターペットは今年で開催10回目という大きな節目でした。この記事ではインターペットについて、前売り券購入者を対象とした返金方法、新型コロナウイルス対策についてご説明いたします。
この記事の目次
インターペットとは
「インターペット~人とペットの豊かな暮らしフェア~」は、国内最大級のペットとペットオーナーのためのイベントです。
人とペットのより良いライフスタイルを実現するための製品やアイディア、情報・サービスなどが一堂に集まるということで、毎年大きな注目を集めており、年々来場者数も増えています。
前年は4万4114名と1万7986頭のペットが来場し、大きな賑わいを見せました。回を重ねるごとに来場者数、来場ペット数が大幅に増えており、今年もかなり大規模なイベントとなる予定でした。
出店ブース
インターペットのブースに出店予定だった企業はなんと500社!出店製品のカテゴリは下記の14の予定でした。
- フード、マルチプル(複合カテゴリ)
- ヘルスケア&ビューティー
- お出かけ
- 冠婚葬祭
- 小鳥、小動物、アクアリウムライフ
- ブティック、プレゼント
- トイレタリー
- 獣医療・介護・高齢動物ケア
- @ホーム
- 猫
- 学び
- 教育・情報
- 業界団体
- その他
イベント内容
イベント内容は以下のようなものがあり、11ものイベントやコラボ企画が開催予定でした。
- 会場内でインスタ写真を投稿したらプレゼント!「ハッシュタグキャンペーン」
- スタンプラリーでマナーを学ぶ「Good!マナーキャンペーン」
- 世界中から集まったグルーマーによる「ハッピーグルーミングコンテスト」
- プロのトリマーによるトリミング体験「未来トリマー」
開催中止の理由
インターペット2020の開催中止の理由は新型コロナウイルスです。以下は運営元であるメッセフランクフルトジャパン株式会社からの報告です。
インターペット2020春(東京)開催中止のご報告
この度の新型コロナウィルス感染拡大を受け、インターペットではできる限りの感染防止対策を講じた上での開催を目指してまいりました。しかしながら、感染が日々拡大する中、ご参加の皆さまとペット達の健康と安全面を最優先に考えた際、開催における感染リスクを完全に取り除くことができないとの判断に至りました。誠に遺憾ではございますが、2020年3月のインターペットは開催中止とさせていただきますことをここにご報告申し上げます。ご参加に向けて準備を進めていただいた皆さま、また開催をずっと楽しみにお待ちいただいていた皆さま、この場を借りてお詫び申し上げますとともに、開催中止が極めて苦渋の決断でしたことを何卒ご理解頂けます様どうぞ宜しくお願い申し上げます。
引用元:開催中止のご報告
返金方法
前売り券を買っていた方は、払い戻しが可能です。3月中に返金して貰う必要があります。少々期間が短いため、注意しましょう。
【払い戻し期間】 2020年3月2日(月) 〜 2020年3月31日(火)
【払い戻し方法】 ご購入いただいたコンビニ店頭等で払い戻しが可能です。
引用元:前売り券|インターペット【interpets】人とペットの豊かな暮らしフェア
新型コロナウイルスの影響と対策
2020年2月26日現在、国内患者数は139名、そして2名の死亡が出ており、新型コロナウイルスの影響で、全国各地で開催予定だった、さまざまなイベントや催しが開催中止/延期に追い込まれています。
アルコール消毒やマスクなども手に入りにくい状況になっており、時差出勤やテレワークも推奨される等、社会的にも大きな影響が出てきています。
一人ひとりができる対策
現在、新型コロナウイルスの対策として、一人ひとりができることを首相官邸が発表しており、注意を呼びかけています。
詳しくは、引用元である首相官邸のサイトに譲りますが、ここで公表されている一人ひとりができる新型コロナウイルス感染症対策は以下の4つです。
- 石鹸やアルコール消毒液でこまめに手を洗うこと
- 十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけること
- 湿度を50〜60%に保つこと
- くしゃみや咳が出る場合にはマスクをする、口を覆うなど咳エチケットを守ること
引用元:新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~ | 首相官邸ホームページ
私たちのペットには感染するのか?
シェリー編集部では、先日も現在のところ、犬や猫から人間への感染は確認されていないということをお伝えしました。
WHO(世界保健機関)や厚生労働省も以下の通り、犬や猫から新型コロナウイルスに感染するという裏付がないことを公表しており、普段から手洗いやアルコール消毒をすることを推奨しています。
自宅のペットは新型コロナウイルスを拡散しますか?
現段階では、犬や猫などのコンパニオンアニマル/ペットが新型コロナウイルスに感染するという裏付はありません。ただし、日頃からペットと接触した後は石鹸で手をよく洗いましょう。これにより、大腸菌やサルモネラ菌など、ペットと人間の間で感染する可能性のあるさまざまな細菌から身を守ることができます。
引用元:WHO Coronavirus disease (COVID-19) advice for the public: Myth busters
新型コロナウイルスは動物からうつりますか?
新型コロナウイルスは、ペットからは感染しません。なお、動物を媒介する感染症は他にありますので、普段から動物に接触した後は、手洗いなどを行うようにしてください。
詳しくは以下の記事をご覧頂ければと思います。
人からペットに感染することはあるのか?
2月28日には、香港でのPCR検査で、犬から低いレベルの新型コロナウイルスが検出されたとの報道がありました。しかし、東京都獣医師会は、以下の理由により、現時点では問題とはならないと発表しています。
- 犬が感染したことを確認したわけではない
- コウモリなどの野生動物との接触がほぼないとされる日本では(中略)飼主からペットへ感染する経路しか考えられませんが、その可能性も非常に低い
引用元:飼い主のみまさまへ【香港でのPCR検査で、低いレベルの新型コロナウイルスが犬から検出された報道について】
これだけ急速にウイルスが広がっていくと、ウイルスが突然変異を起こす可能性は否定できません。そのため、念のため、飼い主の方が新型コロナウイルスに感染してしまった場合は、万一のことを考え、飼っている犬や猫などのペットと接触させないようにした方が無難ではあるでしょう。
そのような意味でも、今回のインターペット2020の開催中止は、誠に残念ではありますが、正解だったと言えるでしょう。
人獣共通感染症とは?
厚生労働省の新型コロナウイルスに関するQ&Aでも触れられている通り、犬や猫などの動物と人間との間で感染する病気は別にあります。
人獣共通感染症(ズーノーシス)と呼ばれるもので、これには新型コロナウイルスは含まれていません。犬にもコロナウイルス感染症という病気がありますが、これと新型コロナウイルスは別物です。
なお、猫の人獣共通感染症はこちらで紹介しています。安心材料としてご覧頂ければと思います。
最後に
新型コロナウイルスの影響が大きくなり始め、私たちが楽しみにしていたインターペット2020の開催も中止されてしまう事態となりました。
状況は日々変わっていますが、連日の報道で大きく取り上げられるのと比例して、デマや間違った情報も多く出てくるようになりました。つい最近では、Twitterでのチェーンメールならぬチェーンツイートが出回ったことは誰しもが知るところでしょう。
海外では、デマや間違った情報が出てくることにより、犬や猫の命が脅かされる事態がありました。そして、今もなお、武漢では犬や猫などのペットが取り残されています。
このようなときは、ニュースの見出しや概要だけで判断せず、その情報源やその他関連する情報源の内容も確認し、それが正しい報道なのかを確認することが大事です。(現に、筆者も香港での件に関しては、少し誤解をするようなニュースの見出しを見てビックリしたものです)
新型コロナウイルスに関しては、経済にも大きな影響が出てきています。私たちの生活や大事なペットのために、一刻も早く事態が収束することを願ってやみません。