愛犬と登山やハイキングを楽しむ方法。5つのリスクとその備えとは?

愛犬と登山やハイキングを楽しむ方法。5つのリスクとその備えとは?

飼い主さんも愛犬も自然が大好きなら、登山やハイキングは一緒に楽しむのにもってこいのアクティビティです。大自然を満喫できる登山・ハイキングですが、その分、いつものお散歩やお出かけとは少し違った危険がたくさん潜んでいます。

大自然は気持ちの良いものですが、人の手があまり入っていないため、その分危険も多く、予期しないことが起こる可能性も高まります。そのため、飼い主さんがきちんと下調べをしたり、多くの準備を行い、そして実行をする際には、犬の様子を窺いながら、犬の健康状態を管理してあげる必要があります。かなり上級なアクティビティと言えるでしょう。

今回は、犬と一緒に登山やハイキングを楽しむ上で知っておきたいトラブルやリスクと、もしそれらが起こってしまった場合の対策をご紹介します。きちんと知識をつけ、事前に準備をすることで、当日はトラブルのない楽しい時間にしましょう。

この記事の目次

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犬との登山・ハイキングで注意したいこと

登山・ハイキングを楽しんでいる最中に起こると考えられるトラブルには、次のようなものが挙げられます。

  • 登山中のケガ
  • 熱中症
  • 誤食
  • 野生の生き物との接触
  • 迷子(遭難)

基本的には、犬だけでなく、人間にとっても危険となるものが多いと言えるでしょう。これらのリスクは人間であろうと、犬であろうと共通かもしれません。それでは、それぞれのトラブルに対し、具体的にどのような対策をとれば良いのか見ていきましょう。

登山中に多いケガ

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登山中やハイキング中に怪我をしてしまった場合、基本的には中断して、下山するか帰ることになります。そのため、何かあった場合には、すぐに帰れるようなコースを選択することが重要になってきます。

捻挫/足がつる

人間も足場が整備されていない道を歩く時は危険です。これは犬であっても同じです。

もし捻挫してしまった場合、捻挫した足は、絶対に動かさないようにしましょう。無理に歩かせると悪化してしまうので、こういった症状が起きた場合は、飼い主さんが抱っこしてあげましょう。大型犬は抱っこするのも辛いでしょう。できるだけ、足を動かさないようにしながら、下山して動物病院に行きましょう。

擦り傷も同様に、よく起こる怪我です。消毒液で念入りに消毒をし、ガーゼとテープで傷口を覆いましょう。深い傷の場合や大量出血を伴う傷の場合は、すぐに下山して動物病院に直行するほうが良いでしょう。

骨折

骨折は崖から落ちてしまったり、何かにぶつかってしまった場合に起こりうるリスクです。
もし、骨折をしてしまった場合、骨折をした状態で歩き続けるのはとても危険です。登山を続行させたら、最悪の場合、脚の切断ということも…。もし犬が骨折をしているような様子があれば、抱っこしてすぐに下山しましょう。

狼爪の負傷

狼爪は犬の親指です。通常、足の高い位置に生えているので地面にはつきませんが、山道など普段とは違う道を歩く場合にはケガをしやすい部分です。
もし、狼爪をケガしたら、消毒液で消毒し、包帯を巻いてあげましょう。腫れている場合は、きつく締めつけないようにしてあげましょう。

野生の動植物に注意しよう

森
山の中には普段見慣れない危険な動植物がたくさん潜んでいます。好奇心が旺盛で、見慣れないものに近寄りたがるワンちゃんなら特に注意が必要です。普段の行動をよく観察し、愛犬の性格や行動パターンを理解しておく必要があるでしょう。

虫にかまれる/刺される

ハチやアリなどの場合は、ピンセットを使用して虫の針を抜きましょう。抜いた後は、消毒液で傷口を丁寧に念入りに消毒しましょう。

逆に抜かない方が良いケースもあります。草むらには、ノミやマダニも潜んでいます。マダニにかまれてしまった場合は、マダニを無理に引き剥がそうとすると歯の部分だけが残ってしまい、余計に悪化させてしまうこともあるので、動物病院で引き離してもらうほうが良いでしょう。

何の虫にかまれたのか、何の虫に刺されたのかが重要になってくることがありますので、できるようであれば刺された状況から原因を特定して、動物病院で細かく説明できるようにしておきましょう。

蛇にかまれる

山の中は、茂みが多く、色々な生き物が潜んでいます。特に、蛇には要注意です。蛇にかまれないようにするため、なるべく茂みに近寄らず、蛇を見つけたら速やかにその場から離れてください。

万一かまれてしまったら、有毒を持つ蛇にかまれた可能性もあるので、一刻も早く下山し、獣医さんに診てもらいましょう。

きのこ類などの有毒な植物を誤って食べる

特に拾い食いのクセがある犬は、山の植物を食べてしまわないように常に気をつけなければなりません。

もし食べてしまったら、まず最初に嘔吐させる必要があります。とはいっても、飼い主さんが犬の吐き気を促すのは危険です。早く下山して、獣医さんに手伝ってもらいましょう。

熱中症に注意しよう

水浴び犬
山の上やハイキングスポットは、地上に比べて涼しいため、あまり気にしないかもしれませんが、熱中症や脱水症状については油断禁物です。特に、登山は運動量が多く、多くの場合は長時間の運動になりがちです。
また、犬は人間と違い、汗で体温調整することができません。そのため、犬の場合は特に熱中症に気をつけなければなりません。自分だけではなく、犬の様子をきちんと観察しながら登山やハイキングをする必要があります。

こまめに水分補給を

人用のペットボトル飲料だけではなく、必ず飼い犬用の水を用意しましょう。登山やハイキングにおいて、水が足りなくなるというのは最悪の準備不足です。また、当然のことながら飲み皿も必要です。折りたたみ式のボウルがあれば、かさばらなくて便利です。

暑い日はなるべく避けて

涼しい天候の日を選ぶ、日かげを歩かせるなどの対策も効果的です。また、無理をさせないことが大事ですので、ハイキングコースはきちんと選びましょう。普段の散歩などでの運動量がさほど多くないのであれば、初心者向けのハイキングコースでもかなりキツイかもしれません。

もし、呼吸が荒くなっていたり、ふらつくような様子を見せたときは要注意。少し休憩しても治らないようであればゆっくりと下山して、動物病院に行くようにしましょう。

迷子や失踪に注意しよう

迷子
山での失踪は特に危険で、見つからない可能性も高くなると言えます。これを防止するには、きちんとした準備が重要です。いつもの街中での散歩とは違うということを理解し、万全の準備をしたいものです。

好奇心が強い/怖がりの場合は特に注意

山の中にはいつもの散歩では出会えないものにたくさん出会います。

気になるものを見つけて興奮したワンちゃんは、突然走り出してしまうかもしれません。また、野生の動物など、怖いものを見つけて突然逃げ出してしまうかもしれません。犬の性格にもよりますので、自分の犬を連れて行くことが本当に正しいのかは、一度よく考えましょう。

リードは絶対に離さない!

万一、リードを離してしまったとしても、すぐに戻って来れば良いですが、そのまま走り去ってしまい、そのまま飼い主さんとはぐれてしまう可能性もあります。

どこであってもノーリードで歩かせるのは絶対にいけません。大自然の中で犬を自由にしてあげたい気持ちがあるかもしれませんが、トラブルを防ぐために必ずリードを持って歩くようにしましょう。

また、念の為、二重リードにする対策は小型犬の場合は有効かもしれません。片方のリードを手に持ち、片方のリードは飼い主の腰に巻き付けておきます。こうすることで、万が一、リードから手を離してしまっても腰のリードがあるので、犬がそのままどこかに行ってしまうことはありません。ただし、腰のリードが付いているため、中型犬や大型犬の場合は、そのまま飼い主が引きづられてしまい、大怪我に発展する危険性もあります。状況を見ながら、適切な対策を心がけましょう。

登山・ハイキングに必要な持ち物


これらのトラブルが起きたときのために、登山・ハイキングには救急セットを必ず持っていきましょう。また、登山中は何が起こるかわかりません。飲み物や食べ物も多めに用意しておきましょう。

救急セット

救急セットは人用の道具で代用できます。以下の道具は絶対に必要なものなので、必ず準備しましょう。犬だけでなく、人間が怪我をする可能性も十分にあります。山を甘くみてはいけません。例え、高尾山のような初心者向けの山であっても、危険が潜んでいることには変わりません。油断は禁物です。

包帯
ピンセット
ガーゼパット
洗眼薬
医療用テープ
消毒液
はさみ

この他に、飼い主さんの判断で飼い犬用に必要な救急道具も入れましょう。持病の薬などがこれにあたります。

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飲み物・食べ物を多めに持って行こう

ハイキングや登山は、ふだんの散歩とは比べ物にならないほどの運動量です。たくさんのエネルギーを消費するため、食べ物の量や摂取カロリーを増やす必要があります。

万が一に備え、いつものごはんを少し多く持ち歩くことも必要ですが、それに加えて、こまめにおやつを与えると良いでしょう。細かく休憩を取りながら、数回に分けて、常にエネルギー補給をすることで体力が持続します。

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油断大敵、計画的なレジャーにしよう

犬の記念日
大自然の中で、愛する犬と一緒に登山やハイキングをするというのは憧れますよね。でも、大自然であるがゆえに、危険もたくさん潜んでいるということがおわかり頂けたのではないでしょうか。

楽しいハイキングや登山にするために、犬を連れて行く場合は、普段からの犬の性格や行動パターンを理解する必要があります。場合によっては、当日に備え、日頃の散歩の時間や距離を延長するなどの準備が必要になるかもしれません。また、持ち物についても、リードから救急セット、食べ物に至るまで、きちんと準備をしておくことが必要でしょう。

登山やハイキングは大自然の中なので、いつもの散歩とは違います。自分だけではなく、少し手のかかる犬も同行するということになれば、コースの選定についても無理をしない、すぐに中断できるコースを選ぶということも重要です。

これから紅葉の季節が始まります。これらのことを理解し、きちんと準備をし、リスクに備えることで、飼い主さんと愛犬にとって、安全で楽しいハイキングを楽しみたいですね。

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