イエロードッグプロジェクト
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コラム

黄色のリボンをつけた犬には近づいてはいけない?イエロードッグプロジェクトとは?

犬の飼い主の皆さんは、お散歩しますよね?そんなお散歩中に、他のワンちゃんのリードに黄色のリボンが付いているのを見たことはありませんか?

これは、イエロードッグプロジェクトと言って、散歩中に話かけないで欲しい(勝手に触ったり、近づかないで欲しい)ということを意味しているのです。でも、このプロジェクト、プロジェクトの意味を知らないと、どうして話しかけてはいけないのかわからないですよね?また、その事を知らないと、効果がありません。

今回は、このイエロードッグプロジェクトの意味について、細かく解説していきます。

黄色のリボンの意味


「イエロードッグプロジェクト」は、2012年6月にスウェーデンの犬の心理学者やトレーナーなどのグループが始めました。「リードに黄色のリボンや黄色い物をつけている犬を見かけたら、そっとしておいてね」というメッセージを広めようというのが、このプロジェクトの趣旨です。

ちなみに、なぜ黄色いリボンを使うようになったかと言うと、オーストラリアのとあるドッグクラブで、周りの刺激に対して敏感に反応する犬の目印にと付けていたのが「黄色いリボン」だったからだそうです。

犬の中には、健康上の問題、トレーニング中、社会復帰のための訓練中など、様々な事情や理由から他の人や犬が近くに来てほしくない犬がいます。そんな犬たちを一目見て分かってもらえるようにして、スムーズなリハビリを可能にしようという思いで始まりました。

ポスターの配布も

イエロードッグプロジェクトでは、このプロジェクトのことを色々なコミュニティーやソーシャル・ネットワークで共有してもらおうとしています。このプロジェクトの趣旨が、人と動物の両方に関するものなので、多くの人々に知れ渡っている必要があるからです。こちらのポスターもクリエイティブ・コモンズというライセンスの元、無償で配布されています。

また、活動内容については、Facebookページでも公開されています。

Facebook

ポスターのダウンロード、その他配布物のダウンロードは公式サイトから行うことができます。

公式サイト
http://yellowdog.se

どうしてそっとしておいて欲しいの?


ポスターでも紹介されていますが、下記の理由が挙げられています。日本でも、様々な境遇で育った犬たちが暮らしていますので、これ以外にもそっとしておいて欲しい理由は考えられるかもしれませんね。

I’m recovering (復帰中)

怪我等のリハビリ等が挙げられます。骨折は小型犬に多いですが、下手に他の犬や人が近寄って興奮させてしまうと、怪我を悪化させてしまうかもしれません。

I’m in season (発情期)

日本では去勢や不妊手術が推奨されていますが、まだまだ去勢されていない、不妊手術されていない犬も多くいます。ほとんどの飼い主さんは注意しますが、イエローリボンが浸透すると、周りの方も少し気にしてくれるようになるかもしれません。

I’m just old & tired (お年寄り、疲れている)

老犬や何かの理由で疲れている犬は、特に機嫌が悪いことも考えられます。子供が近寄ってきたり、元気な犬が寄ってくると困りますよね。

I’m scared (怖がり)

怖がりな犬を追い詰めると、最後は攻撃行動に出ないとも限りません。

I’m not well (上手に接すことができない)

社会化不足が原因で、他の犬と上手に接することができない犬はとても多くいます。また、人慣れしていない犬も同様に多くいます。この場合も、無理に近寄ってこられるとストレスにしかなりません。

I’m insecure (攻撃的)

攻撃的な犬の場合、近くに寄っていくだけで、吠えて威嚇します。敢えて近づく方や犬は少ないと思いますが、「危ないよ」という警告にもなりますね。

I’m in training (トレーニング中)

特に、人慣れ、犬慣れのトレーニング中に、苦手な人が来てワシャワシャ撫でられたり、吠えられたりというのは最悪です。今までトレーニングしてきたことが水の泡になってしまいます。

I want to be left alone (一人にして)

犬も人間と同じ。そっとしておいて欲しいときもあります。

おわりに


私も愛犬と散歩中に、見知らぬ方が近寄ってきて、愛犬をナデナデされた経験があります。でも、内心はヒヤヒヤでした。なぜなら、私の愛犬はたまに噛むことがあるからです。

注)滅多に噛むことはありません。本当に噛むのであれば、飼い主として、相手がどれだけ犬好きであっても絶対に触らせてはいけないからです。

もちろん、飼い主である私が見ていれば、前兆を捉えることができるので、機嫌が悪くなってきたのを感じ取ったら、すぐに撫でるのをやめてもらえば済む話ではあります。また、私の愛犬は保護犬出身であるため、基本的には大人しいですが、どのような経験をしてきたのか全ては把握しきれていないため、どこにきっかけがあるかまだ全部はわかっていないということもあります。

でも、近寄ってきてくれる方は、ほぼ100%と言ってもいいくらい犬好きの方。無下に断るのも気が引けます。そういう場合にも、この黄色のリボンは役立ちます。

とは言え、このプロジェクトの存在を知られていないと、何の役にも立ちません。こちらが近寄ってきてくれるなと目印をつけていても、この意味を知らない方がほとんどだと何の意味もなさないのですから。もし、知らない方が周りにいたら、教えて頂けると私達としても嬉しいです。

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