毎日愛犬に与えているドッグフード、正しく与えられているでしょうか?誤った与え方をすると、思うように食べてくれなかったり、肥満に繋がってしまったりすることもあります。
この記事では、ドッグフードの正しい与え方についてご紹介します。あまり深く考えてこなかった方も、ちゃんと考えているという方も、ぜひご一読ください。
この記事の目次
ドッグフードの種類
ドッグフードを目的別に分類すると、以下の4つに分けられます。
・総合栄養食:毎日の主要な食事として与えることを目的とし、これと水だけで健康を維持できるようなバランスのとれたフード
・間食:おやつなど、限られた量を与えるフード
・療養食:栄養的な補助が必要な犬に合わせて、栄養成分の量や比率が調整され、治療を補助する目的で用いられるフード
・その他:上3つに該当せず、特定の栄養の調整やカロリー補給、嗜好性増進を目的に与えるフード
今回は、この中でも「総合栄養食」と「間食」についてお伝えします。
ドッグフードを与えるときの8つのポイント
普段何気なく与えている毎日の食事。誤った与え方をしてしまうと、犬に負担をかけてしまいます。
ここでは、ドッグフードを与える際に気をつけたいポイントを解説していきます。
1. 1日の給餌量を守る
愛犬が欲しがるからと、1日の給餌量を超えて与えてしまうと肥満の原因になってしまいます。肥満は万病の元ですので、犬の健康のためにも多く与えることはやめましょう。
その分、一緒に遊んだりマッサージをしたりするなどして、別の部分で欲求を満たしてあげましょう。
2. 1日に2回以上に分けて与える
犬種やライフステージにもよりますが、一般的には1日に2回以上に分けて与えるのが望ましいとされています。
一度にたくさんのフードを摂取すると、胃腸に負担がかかってしまいます。また、犬にとって食事は楽しみな時間ですので、1日に複数回あったほうが喜んでくれるでしょう。
3. なるべくバラバラの時間に与える
食事の時間が毎日きっちり決まっていると、仕事などで帰宅が遅くなりいつもの時間に食事が摂れないと犬はストレスを感じます。
また、時間が決まっていると、その時間の前からそわそわし始めてしまいます。そうなると、例えば朝起きて餌を要求する時間がどんどん早くなって飼い主さんが寝不足になってしまうこともあります。
意識的に時間をバラすように心がけましょう。
4. 置きエサはしない
いつでも食べられるようにと、ドッグフードをお皿に入れっぱなしにするのはよくありません。
置きエサをすると、犬はいつでもご飯を食べられると思い、思ったように食べなくなってしまうことがあります。また、ずっと置いておくことでフードが酸化し、劣化してしまいます。
食べ残していても、30分ほどしたら片付けましょう。その際、残したフードの量をチェックしておき、次の食事の時にいつもより多く与えて一日の摂取量を変えないようにしてください。
5. ライフステージに合わせたフードを
犬は、成長過程によって必要な栄養やエネルギーが異なります。現在飼育している犬のライフステージに合わせてフードを選択してあげてください。
また、食事を与える回数も重要です。胃が小さく少しずつしか食べられない子犬は1日4回〜5回、成犬は2回、消化機能が衰えてきたシニア犬は3〜4回を目安に、食事回数を調整してあげてください。
6. フードを変更するときは時間をかけて
先ほど、ライフステージに合わせてフードを選択するとお伝えしましたが、食べ慣れたフードを突然変えてしまうと、犬が食べてくれなくなったり、消化器系に負担がかかったりする場合があります。
フードを切り替える場合は、前のフードに新しいフードを混ぜて、少しずつ新しいフードの割合を増やしていきましょう。犬にもよりますが、完全に新しいフードに切り替えるには一週間ほどかけてゆっくりと慣らしてあげることをおすすめします。
7. 運動の直前・直後は避ける
犬は腸拡張や腸捻転を起こしやすいため、運動の前後1時間は食事を避けましょう。
8. おやつをあげすぎない
おやつは、1日の総摂取カロリーの20%を超えないように気をつけましょう。
おやつをあげすぎると、ドッグフードを食べなくなり栄養も偏りますので、おやつはあくまでおやつとして与えて下さい。1日分のおやつをタッパーなどにいれて保管しておくと与えすぎを防げます。
こんなときはどうする?
犬が太ってきた/痩せてきた
ドッグフードのパッケージの裏などに書かれている給餌量を目安に与えましょう。しかし、あくまで参考値のため個体差はあります。
体重が増えた、もしくは減った場合は、給餌量が適切ではない可能性があるため、獣医師に相談しましょう。また、病気が原因で体重が増減した可能性もあります。
早食いをしてしまう
食欲があるのはいいことですが、早食いは食べ過ぎて肥満に繋がったり、消化不良を引き起こしたりするなど、良いことはありません。
常習的に早食いをしてしまう場合は、ドライフードをふやかして与える、一日の給餌回数を増やす、フードの粒を小さくするなどして対策しましょう。
また、中に凹凸がある餌入れを活用することで早食いを防止できる上、トレーニングにもおすすめです。
今まで食べていたフードを食べなくなった
原因は以下が考えられます。
- 季節の変化に追いついていない
- ストレスで食欲がない
- 口の中が痛い
- 食べなければもっと美味しいエサが出てくると思っている
- 歯が弱り、フードが噛めない
急に食べなくなった場合は、体調不良が疑われますので、動物病院に連れて行きましょう。
食べないからといって頻繁にフードの種類を変えてしまうと、「食べなければもっと美味しいご飯を食べられる」と犬が学習してしまいます。フードの変更は慎重に行いましょう。
まとめ
食事は犬が健康的に生きていくためにもっとも大切なことです。しかし、飼い主の不注意や不適切な管理でストレスを与えてしまったり、肥満になってしまったりすることもあります。
愛犬の成長過程に合わせて、適切なフード、量、回数を考慮し、健康でいられるようしっかり管理してあげてください。