犬のお悩みでよく聞かれる甘噛み。噛まれると痛いこともあり、叩いたり、大きな声を出して叱ったりしていませんか?しかし、それでは逆効果です。
愛犬の甘噛みをやめさせるには、しっかりと原因を知り、正しい方法で対応する必要があります。
今回は、子犬の甘噛みの原因と対策について詳しく解説していきます。
この記事の目次
甘噛みとは
甘噛みは子犬の頃よく見られる行動で、攻撃的で相手を傷つけることが目的ではなく、別の目的で人の手や足、物などをハムハムと噛む行動を指します。
犬としては相手を傷つけるつもりがなくても、月齢が上がるにつれて噛む力も強くなり、人からすると痛いと感じることも多々あります。
叱っても意味がない?
みなさんは甘噛みをどのように対処していますか。「痛い!」「いけない!」「ダメ!」などと言葉で叱っていますか?それとも口を強く掴んだり、身体を抑えつけたりたりして叱っていますか?
これらの対応はどれもオススメしません。なぜなら犬には人の言葉が理解できないからです。「?っているのに全然やめないんです」という飼い主さんがいますが、これは残念ながら当然です。
また、身体的に圧をかけたり行動を制限をするのもやめましょう。
愛犬にとってそれが恐怖を感じるものとなれば、甘噛みの対処という範囲を越えて、飼い主さんとの関係性を壊しかねません。関係性を構築しなければいけない大切な時期に大きな悪影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。
甘噛みをする4つの原因
甘噛みの主な目的や原因には何があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
1. 物を確かめるため
人が手で触って物を確かめるように、犬は噛むことでそれがどんな物かを確かめます。
噛むという行動は犬にとって当たり前で、生きていくうえで必要な行動であり、子犬の時期は特に頻繁に行います。
2. 歯の生え変わり時期でムズムズしているため
生後4~6ヶ月頃になると乳歯が抜けはじめる子が多いです。この時期になると歯がムズムズし、何かを噛みたくなります。
3. 有り余る体力を発散するため
子犬も体力は日に日に増していきます。そんな時に遊びや運動・刺激が足りないと、発散不足となり、噛むことで発散をしようとします。
4. 人の手や足が動いていて面白いため
動くものを追いかける習性を持つ犬には、自分の目の前で俊敏に動く人の手や足は楽しいおもちゃになりやすく、追いかけたり噛んだりして、遊ぼうとします。
甘噛みをやめさせるのは難しい
噛む行動は犬にとっては必要な行動で、その行動をやめさせることは難しく、かつ酷です。人で考えれば、手を使うのは基本的に禁止で、物を食べる時のみ手を使って良いと言っているようなものです。
ですので、噛むことを辞めさせるのではなく、噛んでも良い適切なものを用意するとともに、しっかりと噛む以外に欲求を発散する機会を毎日作ることが大切です。
人の手を噛む場合は、愛犬の前では手をゆっくりと動かし素早く動く楽しいものという印象を与えないようにします。
また、手を噛もうとする仕草がみられたら、噛めないように手を上げたり後ろにしたりして、手を噛むことが癖にならないようにすることも大切です。
噛みたい欲求を発散させる方法
①おもちゃ遊び
引っ張りっこやもってこい遊びなど、愛犬がしっかり体を動かせるように一緒に遊んであげてください。
おもちゃを愛犬に渡しただけでは体を動かさないことが多いため、飼い主さんも一緒に楽しみながら遊んであげましょう。
②知育玩具を使う
知育玩具におやつやフードを入れ、噛んだり転がしたりして中身のフードを取ることで、ストレスを発散したり噛みたい欲求を満たしたりすることができます。
中に入っているおやつをどうすれば食べられるかを考えなければいけないため、体力を使う遊びとは違った刺激を得られます。
③ノーズワーク
ノーズワークとは、犬が鼻を使って食べ物を探し当てるゲームです。隠されたおやつやフードを、嗅覚を使って探し当てることで良い刺激・疲れとなります。手軽にできるものとして「ノーズワークマット」なども販売されています。
④お散歩
外の空気を吸い、外でしか聞けない音を聞き、人・犬・物を見ることで家にいると感じられない刺激や疲れを得られます。
お散歩も毎日同じような道でなく、色々な道を歩くことも大切です。ワクチンの関係で外を歩けない場合は、抱っこ散歩をしてあげるだけでも十分な刺激となり、様々な慣れにも繋がります。
まとめ
甘噛みはお悩みになりやすいですが、原因を考え、適切な対策をしてあげることが大切です。
体力を十分に発散し、噛みたいという欲求をしっかり満たすことは、愛犬の生活の質をあげることにも繋がります。叱られてばかりでは、愛犬は萎縮するばかりで飼い主さんとの日々を楽しめず、辛い日々となってしまいます。
飼い主さんも愛犬も幸せに暮らせるよう、愛犬をしっかりと理解し、飼い主さんが愛犬が生活しやすい環境や機会を提供してあげましょう。