犬の鑑札、ちゃんとつけていますか?
室内飼いだったり、愛犬が嫌がったりして、散歩のときしかつけていないという飼い主さんは意外と多いのではないでしょうか。
しかし、「万が一のとき」が必ず散歩のときだけとは限らないですよね。
今回は鑑札の装着がなぜ大事なのか、ご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
法律で義務づけられている
犬を飼い始めたら、飼い主としてやることはたくさんあります。
その中でも、飼い主であれば必ず果たさなければならない義務として、法律で定められていることがあります。
(1) 現在居住している市区町村に飼い犬の登録をすること
(2) 飼い犬に年1回の狂犬病予防注射を受けさせること
(3) 犬の鑑札と注射済票を飼い犬に装着すること
(参考:厚生労働省HP)
(3)の部分が、今回の記事で紹介したい大事な箇所ですが、(1)(2)についても説明しておきたいと思います。
鑑札とは?(生涯1回)
先ほどの項目の(1)は「畜犬登録」と呼ばれますが、これを済ませると「鑑札(かんさつ)」を交付してもらえます。鑑札には、市区町村名と交付年度、登録番号が記載されています。
鑑札のデザインは、以前まで全国で統一したものが使用されていましたが、現在は規定を超えない範囲で市区町村が独自にデザインして良いことになっています。
外形のデザインは、シンプルな円形などの他、骨や犬のイラスト風の可愛いらしいものも多く出ています。素材は、錆びにくく丈夫なステンレス、アルミニウムなどが多く用いられているようです。
注射済票とは?(毎年1回)
(2)にあるように、飼い主は飼い犬に毎年一回の狂犬病予防注射を受けさせることが義務付けられています。動物病院や集合注射で予防注射を済ませ、「注射済証明書」をもらうと、それと引き換えに「注射済票」というものが交付されます。
注射済票には、市区町村名と交付年度、注射済票番号が記載されます。
こちらも鑑札と同じく、デザインは市区町村によって様々なバリエーションがあり、素材にはステンレスやアルミニウムが多く用いられているようです。
余談ですが、小型犬の飼育が増えてきたことから、鑑札や注射済票も小型化してきている傾向があります。
なぜ装着する必要があるのか
鑑札も、注射済票も、大事な番号が書かれた犬にとっての身分証明書のようなものです。人間に置き換えると、運転免許証やパスポートのようなものです。失くしてはいけない大切なものですよね。
わざわざ愛犬に装着しなくてはいけないのには、ちゃんとした理由があるのです。
愛犬が迷子になってしまったら?
「鑑札」や「注射済票」がなければ、その犬が保健所や愛護センターなどで保護されたとしても、誰の飼い犬なのか判断できません。
これらをきちんと身につけていれば、鑑札に記載された登録番号などを元に、保護した施設から飼い主へ直接連絡をとることができるのです。
また、室内で飼っている犬でも、災害時などは何が起こるかわかりません。鑑札や迷子札など何もついてない状態で迷子になった場合、飼い主の元へ戻る可能性はぐっと下がってしまいます。
こういったことから、「いつでも犬に身につけさせること」はやはり重要になってくるのです。
装着時に犬が嫌がるときは
鑑札や注射済票は、ぶら下げることができるようになっていますが、犬によっては嫌がることがあります。
また、鑑札をむき出しでぶら下げるのは、すぐ取れてしまわないか不安だなぁという方もいらっしゃると思います。
鑑札は丈夫な素材で作られてはいますが、すり減ってきて番号が読み取れなくなってくることも考えられますよね。
そんなときは、首輪に取り付けられる鑑札ホルダーがおすすめです。
神奈川県動物保護センターHP – 手作りの鑑札・迷子札ホルダーを作ろう!で紹介されているように、100均に売っている材料を買って、自分で手作りすることもできます。
迷子札もつければもっと安心
鑑札の装着は義務ですが、迷子札は義務ではありません。しかし、迷子札もつけるなら、飼い主への連絡がよりスムーズになるかもしれません。
鑑札であれば登録番号を問い合わせて、確認してから…となりますが、迷子札に繋がりやすい連絡先を載せておけばもっと早く飼い主へ連絡が行く可能性は高くなります。電話番号であれば、保護した方が見てすぐに飼い主に連絡ができるからです。
最近では、個人情報保護のためにQRコードで読み取るシステムを利用した迷子札なども出ているようです。
迷子札にご興味のある方は、こちらの記事も合わせてぜひご参照ください。
最後に
よくしつけているわんちゃんでも、やはり「万が一」というのは予測できないものです。
つけておけばよかった…と後悔することのないように、これを機にいつでも鑑札を身につけさせるように心がけてみませんか?
犬の畜犬登録や、狂犬病予防接種についてもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご参照ください。