犬を飼ったことのある人の中には、愛犬に脱走されてしまった経験を持つ方もいらっしゃるかもしれません。愛犬が行方不明になると、心配や大きな不安が募ります。犬にとっても、事故などで命の危険にさらされる可能性があるため、非常に危険な状況です。
この記事では、犬が逃げやすい状況とそれを防ぐ対策について紹介します。
この記事の目次
パターン①首輪やハーネスが外れた
散歩中に犬の首輪やハーネスが外れてしまい、犬が脱走するケースはよく見受けられます。首輪やハーネスをきちんと装着していないと、犬が後ろ側に強い力で引っ張った時に体が抜けてしまいます。
対策①首輪やハーネスの緩みをチェック
首輪やハーネスの緩みは外れる原因になります。装着する際の目安として、首輪の場合は犬の首と首輪の間に指が2本入るくらい、ハーネスの場合はハーネスと体の間に指が1本入るくらいを目安に、調整しましょう。また、換毛期で大量に抜け毛が出る時や、トリミングの直後も毛量の差から首輪やハーネスが緩みやすくなりますので、注意しましょう。
対策②首輪やハーネスの劣化をチェック
プラスチック製のバックルが使われている製品の場合はプラスチック部分の劣化で破損したり、革製品の場合は使用するうちに革が伸びてきたりなど、製品によって様々な劣化が見られますので、こまめにチェックしましょう。
対策③ダブルリードにする
首輪とハーネスの両方にリードをつけて散歩している犬を見たことがある方も多いのではないでしょうか。これは、ダブルリードと言って、ペットシッターなど犬を預かっている場合や、信頼関係がまだ築かれていない保護犬などの場合によく使われます。首輪やハーネスが外れやすい子は試してみてください。
対策④首輪とハーネスをつなげるグッズを使う
ダブルリードを使用すると少し邪魔に感じることもあるかもしれません。そのような場合は、首輪とハーネスをつなげるグッズをおすすめします。首輪とハーネスがしっかりと連結され、外れる心配がほぼなくなります。
パターン②飼い主がリードを離してしまった
飼い主が手からリードを離してしまい、犬が脱走してしまうケースも多く見られます。特に、排泄物の処理などで飼い主の注意が犬から逸れていたり、犬が他の犬に興奮して強く引っ張った時などに起こりやすくなります。
対策①リードをしっかり持つ
基本的に、リードの持ち手の輪の部分は手首に通し、紐の部分を握るようにしましょう。心配な場合は、さらに手にグルグルと巻くとリードを離しにくくなりますが、引っ張り癖のある犬の場合は手が痛くなる可能性もあります。そのような場合は、紐に結び目をつけることで握りやすくなりますので、試してみてください。
対策②ショルダーリードを使う
ショルダーリードは人間の体にリードが固定されているため、つい手を離してしまっても心配ありません。ペットシッターや多頭で散歩する人によく使われる製品です。両手を使えるという大きなメリットもあります。
パターン③雷や花火などの大きな音で驚きパニックに
雷や花火の音が苦手な犬は多くいます。慣れない閃光や破裂するような大きな音は、犬にとって本能的に命を脅かすような危険だと感じていることでしょう。パニックを起こすと普段より強い力を発揮するため、屋外では飼い主を振り切って逃げてしまったり、室内では網戸を破って脱走してしまうなどのケースが見られます。
対策①なるべく音や光を遮断する
外出している場合はすみやかに帰宅し、家の中でもなるべく音や光が入りにくい場所へ移動させます。窓やカーテンはなるべく閉め、犬が脱出できる場所がないかもチェックしましょう。
クレートに慣れている犬であればクレートの中の方が落ち着けるかもしれません。様子を見ながら、落ち着けるようであればクレートで過ごさせ、バスタオルなどを掛けて外からの刺激をなるべく遮断しましょう。
抱っこする場合は、強く撫でたり声をかけるなどの刺激はせず、静かにバスタオルなどで包むように抱っこしてあげてください。普段より若干力を入れて、軽くホールドするように抱いてあげると落ち着く子もいます。
ただし、雷や花火は夏に多い状況です。バスタオルを掛けたクレートや抱っこは熱がこもりやすいので、熱中症対策も同時に行ってください。
※雷対策についてはこちらの記事もご覧ください
犬が雷の音を怖がってパニックに!原因と7つの対策を解説
https://cheriee.jp/dogs/28332/
対策②普段から音に慣れさせる
根本的な対策としては、音に慣れさせることが重要になります。子犬の社会化期(生後3カ月半くらいまで)にトレーニングできれば一番良いのですが、成犬になっても根気強く続けることで改善されることが多いので、ぜひ慣らしてあげましょう。
YouTubeや市販のCDで雷や花火の音を、ほんの小さな音から流しながら、おやつをあげたり遊んだりして犬をリラックスさせます。平気そうであれば、少しずつ音を大きくして徐々に慣らしていきます。
※音慣れのトレーニングについてはこちらの記事もご覧ください
愛犬が怯えないために対策を。生活音や環境音の音源集9選
https://cheriee.jp/dogs/20273/
パターン④玄関のドアが開いた時にすり抜ける
来客が玄関のドアを開けた隙に、犬がすり抜けて脱走してしまうことも珍しくありません。
対策①トレーニングで脱走を防止する
インターホンが鳴ったらクレートに入るように習慣づけたり、散歩などの普段の外出の際に飼い主が「ヨシ」と言うまで玄関を出ないように習慣づけたりと、トレーニングによって脱走を防止する方法があります。
対策②玄関に脱出防止の柵を設置する
最も簡単で確実な方法は、脱出防止の柵の設置です。置くだけのタイプや突っ張って固定するタイプ、伸縮が可能なタイプなど様々な商品がありますので、用途を考慮して犬のサイズに合ったものを選択してください。
まとめ
今回は、犬の脱走が起こりやすい4つのパターンとその対策をご紹介しました。
愛犬が脱走してしまい、行方不明の日々が続くと心配から飼い主も精神的に参ってしまいます。犬も思わぬ事故に遭ってしまう可能性があるので、お互いのためにも脱走防止対策は定期的に見直しておきたいですね。