愛犬の「かまって」のサインとは?甘えているときの行動とその理由

2025.06.06
愛犬の「かまって」のサインとは?甘えているときの行動とその理由

毎日かわいらしい姿を見せてくれる愛犬。皆さんは、そんな愛犬の「かまって!」のサインに気づいていますか?飼い始めたばかりの頃はどんな行動が甘えているのか、よくわからないこともありますよね。

この記事では、初心者の飼い主さんのために、犬が甘えるときに見せる行動とその理由について、わかりやすくご紹介します。

この記事の目次

愛犬が甘えているときの行動7つ

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犬は甘えるとき、どんな行動をするのでしょうか?一緒に見ていきましょう。

犬が甘えているときの行動①顎を乗せる

愛犬がくつろぐ飼い主さんの足などに顎を乗せてきたら、それは甘えているサインかもしれません。犬自身も安心してリラックスしている状態です。信頼している飼い主さんだからこそ、顎を乗せることができるのです。

もし顎を乗せてきたら、優しく撫でてあげましょう。さらに安心して、喜んでくれるはずです。

そのとき、愛犬の目にも注目してみてください。もし眠そうな目をしていれば、「安心できる飼い主さんのそばで眠りたい」という気持ちかもしれません。愛犬のリラックスした表情は、私たちの心も幸せにしてくれますよね。

犬が甘えているときの行動②前足を乗せる

愛犬が飼い主さんの腕や足に前足を乗せてじっと見つめてくるのは、甘えたい気持ちの表れかもしれません。自分に注目してほしい、というサインとも考えられます。

また、前足を乗せてくる前にたくさん遊んでいたなら「もっと遊んで」、ごはんを食べた後なら「もう少しちょうだい」と要求しているのかもしれません。

ただし、可愛いからといって何でも応えてしまわないよう注意が必要です。同じことをすれば遊んでもらえる、ごはんがもらえると学習し、どんどん要求がエスカレートしてしまうこともあります。

犬が甘えているときの行動③お腹を見せる

愛犬がごろんとひっくり返ってお腹を見せてきたら、それは飼い主さんを本当に信頼しているサインかもしれません。お腹は犬にとって急所です。その弱点をさらすということは、心から安心していると考えられます。

ただし、注意したいのは、お腹を見せる行動が「服従」や「降参」のサインの場合もあるということです。愛犬が「やめてほしい」という気持ちでこのポーズを取っているのに、しつこく触れたり、かまいすぎたりすると、関係が悪化するおそれがあります。

つまり、お腹を見せているからといって、必ずしも甘えているとは限りません。犬の表情や体のこわばり具合など、全体の様子を見て総合的に判断しましょう。

犬が甘えているときの行動④手や顔を舐める

顔や口のまわりを舐めてくるときは、飼い主さんのことがとにかく大好きで、甘えている気持ちの表れと考えられます。子犬が親犬にごはんをねだるときにする行為でもあるため、犬が飼い主さんを親犬のような存在だと思っているのかもしれませんね。

また、信頼や服従心の表れだったり、相手を落ち着かせようとしていたり、ストレスや不安を和らげたいときにも顔を舐めることがあります。

犬が甘えているときの行動⑤飼い主さんの後をついてくる

愛犬が飼い主さんの後をついてくるときは、「離れたくない」「遊びたい」といった気持ちの表れである可能性が考えられます。特に甘えん坊な犬に多く見られる行動で、飼い主さんを必要としているサインともいえます。

ただし、単に後をついてくるだけの場合は、「ごはんがほしい」「トイレに行きたい」といった要求や、探索本能によるもの、あるいは日頃の習慣で行っているケースも考えられるため、総合的に判断することが大切です。

また、飼い主さんと離れることへの不安が強くなりすぎると、「分離不安症」と呼ばれる状態につながる可能性もあります。そうなると、犬が強いストレスを感じたり、問題行動を起こしたりすることがあるため、注意が必要です。

犬が甘えているときの行動⑥「クンクン」と鳴く

普段は「ワンワン」と吠えている犬でも、甘えるように「クンクン」と鳴くことがあります。これは、甘えたいときや、不安・ストレスを感じているときに見られる鳴き方です。

この鳴き声は、飼い主さんに「かまってほしい」というサインなので、近くに寄って様子を見てあげましょう。多くの場合、体を寄せながら鳴くなど、他の甘え行動と一緒に現れます。

ただし、鳴くたびにすぐに反応していると、「鳴けばかまってもらえる」と学習し、寂しさを感じたときにすぐ鳴く癖がついてしまうこともあります。適度に様子を見ることが大切です。

また、体調不良や痛みが原因で「クンクン」と鳴くこともあります。いつもと様子が違うと感じたら、念のためかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

犬が甘えているときの行動⑦体を寄せる

犬が体を寄せてくるのは、甘えている行動の一つです。「甘えたい」「遊びたい」という気持ちの表れと考えられます。特に、背中を向けて体をすり寄せてくる場合は、信頼しているサインだと言えるでしょう。

また、飼い主さんがベッドで寝ているときに寄ってくるのも、甘えたい気持ちの表れです。大好きな飼い主さんの香りに包まれて眠りたいのかもしれません。

そのほかにも、寒さや不安を感じたときに体を寄せてくることがあります。行動の背景にはさまざまな理由があるため、状況に応じて判断してあげてください。

犬はどうして甘えるの?

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犬は本来、群れで生活する動物であり、飼い主さんのことを群れの一員として認識しています。そして、信頼関係を築いた相手と一緒にいたいという本能があるといわれています。

そのため、飼い主さんと離れてひとりで過ごす時間には、寂しさや不安を感じやすいと考えられます。信頼できる飼い主さんは、そんな寂しさや不安を和らげてくれる大切な存在なのです。

そんな飼い主さんが他のことをしているときに、「かまってほしい」と感じて取る行動が、これまで紹介してきたような甘えのサインなのです。

犬が甘えるのは遺伝子の影響?

犬が飼い主に甘えるのは、遺伝子の影響が関係している可能性があることが、スウェーデンのリンショーピング大学の研究でわかりました。

この研究は、190頭のビーグル犬を対象に、解決できない課題を与えたときに人に助けを求める行動をするかどうかを観察し、遺伝子との関係を調べたものです。その結果、こうした行動に関係するいくつかの遺伝子が見つかりました。

このことから犬がとる甘えるような行動は、生まれつき備わっている可能性があると考えられています。ただし、すべてが遺伝子によるものとは限りません。環境や育て方も関係している可能性があります。

参考記事:
犬が飼い主に甘えるのは遺伝子のせい:研究結果 | WIRED.jp

甘えているかどうかわからないときは

もし、本当に甘えているのか分からなかったり、不安に感じたりする場合は、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談することをおすすめします。

犬のボディランゲージはとても判断が難しく、周囲の状況や健康状態、飼い主さんとの信頼関係などを総合的に見て判断する必要があります。一見「甘えているのかな?」と思える行動でも、実はそうではないケースもあるのです。

愛犬の「甘やかしすぎ」に注意

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愛犬に甘えられると、その可愛さからついかまいすぎてしまうことがあります。しかし、かまいすぎることが必ずしも良いとは限りません。

あまりにも過剰に甘えてくる場合には、飼い主さんに依存しすぎないよう、ひとりで過ごすことに慣れさせることも大切です。

また、先述のとおり愛犬の要求に毎回応えていると、その行動が強化され、要求がエスカレートしていくことがあります。

その結果、飼い主さんの姿が見えないと鳴き続けたり、落ち着きをなくしたりするなど、問題行動に発展してしまうケースも少なくありません。

すでにそのような行動が見られ、対応に困っている場合は、獣医師やドッグトレーナーなどの専門家に相談することをおすすめします。

愛犬との素敵な時間を

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愛犬に甘えられたり、信頼されていると感じると、とてもうれしい気持ちになりますよね。

ただし、甘やかしすぎてしまうと、過剰に要求するようになったり、ひとりで過ごせなくなったりすることがあり、犬にとって良くない影響を与えることもあります。

甘えさせて一緒に過ごす時間を大切にしつつ、犬がひとりでも安心して過ごせるように少しずつ慣れさせる、といったメリハリが大切です。

犬の気持ちに興味を持たれた方は、以下の「犬のボディランゲージ」に関する記事もおすすめです。ぜひご覧ください。
https://cheriee.jp/articles/8062/

これからも、愛犬と素敵な時間を過ごせますように。

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