肌寒い日が続き、すっかり秋も深まってきました。秋といえば食欲の秋!美味しいものがたくさんあり、皆さんも食事を楽しんでいることでしょう。
犬にとっても、秋は夏バテから解放されて食欲が増している時期です。そんな時に気をつけたいのが誤食。道端には犬が食べてしまうと危険な植物もたくさん生えています。
この記事では、秋に与えても大丈夫な食べ物と、与える際の注意点、さらに、犬にとって危険となる植物をご紹介します。
この記事の目次
犬に与えてOKな秋の食べ物
秋には犬も食べられる美味しい食べ物がたくさんあります。愛犬に手作りご飯を振る舞って、一緒に秋を楽しんでみてはいかがでしょうか?
ここでは、犬に与えても大丈夫な秋の食べ物をご紹介します。
カボチャ
カボチャには、食物繊維はもちろん、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
砂糖を加えなくても甘みがあるため、犬も喜んで食べるでしょう。しかし、その分カロリーも高いので、与えすぎに注意してください。
与える際は必ずやわらかくなるまで加熱し、種は取り除きましょう。
サツマイモ
サツマイモもカボチャと同様に、ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含んでいます。一方、炭水化物も豊富に含むため、与えすぎないよう気をつけましょう。
与える際は加熱し、食べやすい大きさに切ってあげてください。
なお、結石ができやすかったり、腎臓や心臓の疾患を抱えたりしている場合は病気を悪化させる可能性があるため与えないほうがいいです。
栗
栗は意外にも水分を多く含んでいるため、水分補給としても優秀な食べ物です。食物繊維やミネラルも豊富で、栄養満点です。
しかし、こちらも炭水化物が豊富でカロリーの高い食べ物ですので、あげすぎには注意しましょう。
生のままの栗は消化しづらいため、必ず加熱し、皮を剥き、細かく刻むか裏ごしするなどしてから与えてあげてください。
柿
柿には、ビタミンC、β-カロテン、食物繊維などが多く含まれています。また、約8割が水分でできているため、食事が細くなっている老犬にもオススメです。
ヘタや種は消化できないため、取り除いてあげてください。なお、渋柿にはアルカロイドが通常の柿に比べて多く含まれているため、食べさせてはいけません。
リンゴ
リンゴにはビタミン、ペクチン、カリウム、ポリフェノールなどの栄養分が含まれています。
リンゴの種や芯にはシアン化合物が含まれており、中毒症状を引き起こす可能性があるため、必ず除去してください。また、皮も農薬などが付着している可能性があるため、よく洗うか取り除くことをオススメします。
レンコン
レンコンにはエネルギーの源であるデンプンが多く含まれています。また食物繊維、ビタミンC、ミネラルも豊富に含まれています。
キノコ類
私たちがよく食べる、シイタケ、マイタケ、シメジ、エノキ、マッシュルームなどは犬にも与えることができます。
キノコ類には食物繊維、ビタミン、ミネラルや、免疫力の維持に役立つβグルカンが含まれています。
なお、当然ですが畑や山などに自生している、種類の分からないキノコはあげてはいけません。素人目では毒キノコと区別できないものも多いので、必ずスーパーで購入したものを与えてくださいね。
与える際の注意点
芯や種は与えない
多くの植物の芯や種には有毒成分を含んでいるため、必ず除去しましょう。また、種を丸飲みすると、喉に詰まってしまう危険もあります。
アレルギーに注意する
食材によってはアレルギーを起こしてしまうことがあります。
初めて与える時は少量にし、食べた後はしばらく観察してください。
生のまま与えない
根菜や木の実、キノコなどは生のままでは消化しづらいため、基本的には加熱して柔らかくしてから与えてください。
小さく刻む
大きいまま与えると丸飲みして喉に詰まってしまいます。細かく刻んだりや裏ごししたりして、食べやすい大きさにしましょう。
調理済みの人間の食べものは与えない
スーパーなどで売られている調理済みのものは、塩分や糖分がたくさん含まれているため、あげてはいけません。
家庭で作ったおかずも、味付けをしている場合は犬にとって塩分・糖分過多となる場合が多いです。素材の味を生かし、余計な味付けはしないようにしましょう。
与えたらNGな秋の植物
人間にとっては美味しく食べられるものでも、体の小さな犬にとっては強い毒になることがあります。
大切な愛犬に苦しまないためにも、秋に特に気をつけたい植物をご紹介します。
散歩中に見つけた植物や家の中の植物を、犬が間違って食べてしまわないように注意しましょう。
ギンナン
イチョウの果実であるギンナンは秋を代表する味覚の一つでもありますが、犬が食べてしまうと中毒症状を引き起こします。
紅葉の季節は黄色く色付いたイチョウがとてもきれいですが、近くにはギンナンが落ちていることがあるので、十分注意しましょう。
イチジク
秋の果物として人気のイチジクは樹液や葉、枝に毒性があります。樹液に触れると皮膚炎を起こしたり、葉や枝を食べてしまうと嘔吐などを引き起こします。
シクラメン
シクラメンは秋の定番の花で、庭や室内でよく栽培されていますが、実は根や茎には「シクラミン」という成分が含まれています。
口にすると下痢や嘔吐などの症状が出ます。大量に食べると神経症状を引き起こし死に至ることもあります。
ヒガンバナ
秋に鮮やかな赤い花を咲かせるヒガンバナ。球根、茎、葉、花と全ての部分にアルカロイドの一種である「リコリン」という毒性成分が含まれています。
摂取すると下痢や嘔吐などがみられ、大量に食べると神経麻痺などを引き起こし、死に至ることもあります。
もし食べてしまったら
愛犬が毒性のあるものを食べてしまった時、パニックに陥ってしまうかもしれません。しかし、そんな時だからこそ冷静に行動しましょう。
すぐに動物病院に連れて行く
食べた物が消化される2〜3時間以内に動物病院に連れて行き、食べたものを吐かせます。
大丈夫だと思っていたら急に容体が悪化するということも考えられるため、「食べたのも少量だし、特に症状が出ていないから大丈夫」と自分で判断せずに、まずは病院で診てもらいましょう。その際、事前に電話をしておくとスムーズに対応してくれます。
いつ・何を・どれくらい食べたか確認する
動物病院に行く時は、いつ・何を・どのくらい食べたのかを確認しましょう。情報が多ければ多いほど、獣医師は適切に処置してくれます。
可能であれば、食べてしまった植物等の一部を持っていくと診察の参考になる場合があります。
最後に
人間が食べても影響はないものの、犬にとっては毒というものはたくさんあります。危険な食べ物を与えてしまったり、お散歩中などに愛犬が誤って口にしないように気をつけましょう。
せっかくの食欲の秋!たまには愛犬に手作りご飯を振る舞い、一緒に秋を楽しんでみてはいかがでしょうか?