野良猫を捕獲するとき、簡単で失敗の少ない方法が、「捕獲器による捕獲」です。
捕獲器による捕獲は失敗こそ少ないものの、一度でも失敗すると野良猫の警戒心が強くなり捕獲が難しくなります。初めて捕獲器を使う時こそ、失敗せずに一度で捕まえられるようにポイントを押さえる必要があります。
今回は、捕獲器の種類や捕獲器の使い方、捕獲手順について具体的にご紹介します。初めて野良猫を捕獲する方は参考にしてください。
この記事の目次
野良猫の捕獲には捕獲器がおすすめ
野良猫を初めて捕獲する時は、「捕獲器」が簡単でおすすめです。
素手やバッグを被せるなど不確実な方法で捕まえると、猫が暴れて捕獲者がケガをすることがあります。
設置するだけの捕獲器を使うと、猫が入ると扉が自動的に閉まるので、手や網で捕まえるより難しくありません。警戒心の強い野良猫でも、比較的簡単で安全に捕まえることができます。
野良猫を捕まえる捕獲器は2種類ある
捕獲器は、捕獲器の作動方法の違いによって主に「踏み板式」と「吊り下げ式」の2種類があります。
では、踏み板式と吊り下げ式どちらの捕獲器が良いのでしょうか?使用する捕獲器の種類は、捕獲する猫の性格との相性によって異なるため、猫の性格や状況に合わせて、どちらの捕獲器を使うか選びましょう。
1.踏み板式
「踏み板式」の捕獲器は、踏み板を踏むと扉が閉まる仕組みの捕獲器です。踏み板の奥にエサを置いて野良猫をおびき寄せます。板を踏むだけで作動するので体の小さな猫でも捕まえることができます。
猫が捕獲器に入ったまま運べるので、猫の扱いに慣れていない方におすすめの捕獲方法です。
しかし、猫が踏み板に気づいてエサだけ食べて逃げることもあるため、警戒心の強い猫には不向きです。
踏み板式がおすすめの猫
- 体が小さい猫
- 警戒心が強くない猫
2.吊り下げ式
「吊り下げ式」の捕獲器は、奥のフックにかかったエサを食べると作動する捕獲器です。踏み板式よりも仕掛けが分かりづらいので、警戒心が強い猫にも向いています。ただし、フックの位置が高いので子猫には不向きです。
「吊り下げ式」で捕獲した後、野良猫が暴れてフックで体を傷つける可能性があるので、早めにペット用のバッグやケージに移動させる必要があります。その際、捕獲者がケガをしたり、脱走することがあるので注意しましょう。
吊り下げ式がおすすめの猫
- 警戒心が強い猫
捕獲器はレンタルもできる
捕獲器は3,000〜5,000円で購入できますが、一度しか使わない場合もあります。「一度の捕獲のために買うのもなぁ…」と悩んでいる方は、捕獲器のレンタルがおすすめです。
地方自治体で捕獲器を無料で貸し出していることも多いですので、まずは「捕獲器 レンタル (地域名)」で検索してみると良いでしょう。
それでは、野良猫を捕獲する前の準備や捕獲器の使い方を詳しくご紹介します。
野良猫を捕獲器で捕獲する前の準備
捕獲前に、以下のものを準備しておきましょう。
- 捕獲器
- 匂いの強いエサ(猫缶や猫用ササミなど)
- 捕獲器を覆える布(毛布やタオル)
- ペットシート
おやつは、乾燥タイプより、しっとりタイプの方が匂いが強い傾向があるためおすすめです。また、エサを捕獲器に入れる時は、猫が暴れてもケガをしないよう、紙皿などの柔らかい器を選びましょう。
普段エサやりをしている場合は、捕獲の数日前から量を減らして捕獲しやすくします。
野良猫を捕獲器で捕獲する4つの手順
捕獲の手順は、大きく分けて4つあります。
- 捕獲器を設置してペットシートを敷く
- エサを置いて捕獲器を布で覆う
- 猫が捕獲器に入るまで待つ
- 捕獲できたら、周りが見えないように布で捕獲器を縛る
捕獲器の使い方など、手順ごとに解説します。
1. 捕獲器を設置してペットシートを敷く
人通りが少なく、地面が平らで安定している場所に捕獲器を設置します。設置する時間帯は、普段、野良猫に餌やりをしている時間が好ましいです。
捕獲器の仕掛けが動くようにセッティングします。金具を止めるだけなので、設置時間は5分もかかりません。合わせて捕獲器の動作確認も徹底しましょう。
また、捕獲器の金網を猫が好まないので、中にペットシートを敷いておくと良いでしょう。
2. エサを置いて捕獲器を布で覆う
捕獲器にエサを置きます。手前で食べてしまわないように、できるだけ奥に置きましょう。
エサを置いたら、野良猫に怪しまれないように捕獲器を布で覆います。
3. 猫が捕獲器に入るまで待つ
猫が捕獲器に入るまでそばで待ちます。
捕獲器を設置する時は、誤って子供が触ってケガをするなどのトラブルを防ぐため、必ず近くで見守ってください。猫が入るまで1時間〜数時間かかる場合もあるので、数人が交代で見張りをすると良いでしょう。
4. 捕獲できたら周りが見えないように布で捕獲器を縛る
野良猫は捕獲器に入ったらパニックで暴れるため、覆っていた布で捕獲器を縛ります。というのも、猫は視界が狭まると落ち着く習性があるので、周りの視界を遮ることで落ち着きやすくなるのです。
また、捕獲器を布で縛れば、猫が暴れて扉が開くことも防げます。
野良猫の捕獲後に気をつけること
最後に、野良猫を捕獲した後に気をつけることをご紹介します。
気が立っているので刺激しない
捕獲してすぐは猫の気が立っているので、声をかけたり目を合わせたりと、猫を刺激するような行為は避けましょう。
怯えて大声で鳴き叫ぶこともありますが、時間が経つと落ち着くので反応しないようにしましょう。
車で運ぶ時はペットシートを敷いておく
猫によっては、恐怖でお漏らしやスプレーをすることがあります。
そのため、野良猫が入った捕獲器を車に乗せる時はペットシートを先に敷いておくと良いでしょう。
必ず動物病院へ連れて行く
外で生活していた野良猫は、元気そうに見えても栄養失調や病気になっていることがあります。
捕獲したら、必ず早めに動物病院へ連れていきましょう。動物病院へ行く前に、「野良猫を連れて行きます」と電話で伝えると対応がスムーズに進むのでおすすめです。
まとめ
野良猫を捕獲するにあたって、「捕獲器」は初めてでも簡単に使えるので、失敗の少ない捕獲方法です。ただし、一度捕獲に失敗すると野良猫が警戒して寄って来なくなることもあります。
野良猫を初めて捕まえる場合は、予行練習や事前の準備はしっかり行いましょう。
捕獲が不安な場合は、お友達や家族に協力を仰いでおくと何かあったときも安心です。野良猫を保護したら、飼い主さんが責任を持って幸せにしてあげてください。