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【犬の雑学】数字から見た犬と人の5つの違い

2022.05.29
【犬の雑学】数字から見た犬と人の5つの違い

犬と人が違う生き物であることは周知の事実ですね。感情表現の仕方、食べ物、水の飲み方、歩き方、毛の生えている場所など、挙げればキリがないくらいの違いがあります。

今回はそんな犬と人の具体的な違いを、数字を基準に比較していきたいと思います。一緒に生活している愛犬や大好きな犬という生き物への理解をさらに深めましょう。

この記事の目次

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犬と人は違う生き物

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犬は人の言葉が理解できるのではと考えたり、人と同じ感覚で接してしまうこともありますよね。もちろん、犬と人も同じであるという視点が大切な時もあります。

一方で、何もかも同じかというとそうではなく、基本的には違う生き物であることをしっかり認識した上で接した方が、愛犬も飼い主もストレスが少なくなるのではないかと思います。同じだと思うと求めることも多くなりますが、違うとしっかりとわかっていれば、良い意味で仕方ないと思えて、受け入れやすくなることもあるのではないでしょうか。

犬と人との5つの違い

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具体的な数字をご紹介しながら、犬と人を比較していきます。数字で見ることで、違いだけでなく、似ている点もより明確になるかもしれません。

①嗅覚

犬は鼻が良いというのはよく知られた特徴でしょう。では、犬の嗅覚は人間の何倍と言われているかご存知ですか?

正解は、犬の方が約5000~1億倍も臭いを嗅ぎ分ける能力が優れていると言われています。ニオイの種類によっても変動はあるようですが、圧倒的に犬の嗅覚が優れていることがわかります。

この違いは、鼻にあるニオイを感じる細胞の表面積に関係があります。

  • :約5平方cm
  • :18~150平方cm
    ※短頭種では18平方cm程度、長頭種では150平方cm程度

また、犬はニオイを識別する神経も優れています。犬の鼻の入り口にある鼻平面(びへいめん)が濡れていることによって、犬はニオイの粒のようなものを集めています。そしていくつかの工程を経て脳へと運ばれた情報を基に、脳でニオイやフェロモンの強さ、種類などを判断しているそうです。

②聴覚

人と犬が聞き取りやすい周波数は以下の通りです。

  • :16~20,000 Hz(ヘルツ)
  • :65~50,000 Hz(ヘルツ)

1Hzは1秒間に音が振動する回数を表し、周波数が低い=低い音、周波数が高い=高い音となります。
つまり、犬は人よりも高い音を聞き分けることができることがわかります。また逆に、65Hzよりも低い音は聞こえないとされています。

③視覚

犬は目があまり良くないというのも比較的よく知られた話だと思いますが、その中でも色の見え方は人と大きく異なります。

犬には赤色を感じる細胞がなく、青、緑を感じる2種類の細胞のみがあるとされています。最近のアメリカの研究結果では、緑色や黄色はくすんだ黄色、青色や紫色は青っぽい色として識別され、赤色はグレーに見えていると言います。そのため、犬のおもちゃを選ぶ際は青い色のものか明るい黄色のものにすると、犬が識別しやすいと言えます。

一方で、人には青、緑、赤を感じる3種類の細胞があり、識別しているすべての色が見えています

④脚の数と使い方

犬は脚が4本、人は2本ですね。犬の前脚を「手」として表現されることもありますが、実際には脚です。脚の数が違えば、歩き方や走り方も異なります。

ここでは、歩く時と走る時のそれぞれの足の動き方について説明していきます。

歩き方

人は手と足の左右逆側同士が対になって、左手が前の時は右足で地面を蹴るというように、交互に出して歩きます。

犬も規則正しく足を動かして歩きます。左前肢⇒右後肢⇒右前肢⇒左後肢の順で動かし、左前肢を地面に着いたとき、右後肢は地面を蹴っているといったように、歩く際は2~3本の足を地面に着き、バランスをとっています。

走り方

人は走る時も、手足を動かす順番は同じですね。一方で犬は走る時は歩く時とでは、脚の動かし方が変わります。さらには走り方には2種類あり、それぞれ動かし方が異なります。

速足(トロット)
人のジョギングくらいの軽い走りを指します。斜め向かいにある足(右前肢と左後肢、左前肢と右後肢)が対になって同時に動かします。斜め向かいの前肢と後肢が同時に地面を蹴ることになるため、歩くよりも力強く前進することができます。

疾走(ギャロップ)
短距離を全速力で走り、一瞬体が空中に浮く走り方を指します。この疾走には2種類あります。
一つはグレーハウンドが全速力で走るような時に見られます。もう一つはポインターが狩りをする時などに見られる走り方です。それぞれの四肢の動きは次の通りです。

①グレーハウンド系の疾走
右前肢を地面に着く⇒右前肢を後ろに蹴りながら左前肢を着く⇒左前肢を蹴ると同時に四肢が体の下に来て体が浮いた状態になる⇒左後肢と右後肢の順で地面に着く⇒両後肢で地面を蹴って大きく前進

②ポインター系の疾走
右後肢⇒左後肢⇒左前肢の順に地面に着く⇒両後肢で地面を後ろに蹴る⇒右前肢が地面に着く⇒左前肢で地面を蹴る⇒右前肢で地面を後ろに蹴る⇒体が空中に浮き前進⇒右前肢が地面に着く⇒左遠視が地面を蹴る⇒右前肢が地面を後ろに蹴る

同じ疾走と言っても、グレーハウンド系の方がスピードが出ます。

寿命

犬の方が平均寿命が短いというのも有名です。寿命が短いということは、人にとっての一年、一日、一時間が、犬たちにとってはもっと長い時間に相当するということです。

では、具体的に人間の一年、一カ月、一週間は犬たちにとってどれくらいの時間になるのかを見ていきます。

犬の年齢に関しても多くの考え方や説があり、簡単に「人の一時間=犬の〇時間」という断定はできません。
今回は1997年にGary J. Patronekさんらによる「ペットの犬と人間の寿命の比較」という論文で書かれた、人と犬の年齢を比較したものの一部を参考に紹介します。

犬の年齢 小型犬 中型犬 大型犬
3カ月齢 7歳 8歳 9歳
7カ月齢 9歳 10歳 12歳
1歳齢 12歳 13歳 15歳
2歳齢 19歳 19歳 21歳
3歳齢 25歳 25歳 27歳
4歳齢 30歳 31歳 32歳
5歳齢 35歳 36歳 37歳
6歳齢 40歳 40歳 42歳
7歳齢 44歳 45歳 46歳
8歳齢 48歳 49歳 51歳
9歳齢 52歳 53歳 55歳
10歳齢 56歳 56歳 59歳
11歳齢 59歳 60歳 63歳
12歳齢 62歳 64歳 67歳
13歳齢 66歳 67歳 72歳
14歳齢 69歳 71歳 71歳
15歳齢 73歳 75歳 80歳

小型、中型犬よりも大型犬の方が、より時間の流れが速いことがわかりますね。そして、3カ月までの成長が非常に早く、若い時期に社会化といったトレーニングをすることが大切であるということもわかるのではないでしょうか。

また、人からすると3カ月から7カ月は4カ月ですが、犬にとっては2~3年分相当となり、いかに犬にとっての1カ月や1週間が長いものなのか、そして、8時間のお留守番は、犬からするとざっと2、3日独りにさせられている感覚ということも読み取れます。

まとめ

犬,人,違い,嗅覚,聴覚
数字で表すと、犬と人の違いをより感じやすかったのではないでしょうか。人よりも犬が優れている点もあり、だからこそ、人は犬と一緒に暮らすようになったのでしょう。

また、年齢の違いを見て、本当に改めて一日、一時間を大切に過ごしていかないといけないと感じます。お留守番をしていなくても、寝るか排泄をするかごはんを食べるといった退屈な過ごし方ではなく、より豊かに時間を過ごしてもらうには何ができるかを、考えていただくきっかけになったらうれしく思います。

参考文献
楽しい解剖学 ぼくとチョビの体のちがい 第2版

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