ペットとしての小鳥ブームは1960~70年代に巻き起こり、現代では当時ほどの飼育数は見られませんが、根強いファンによって変わらず鳥たちは愛されています。近年では「コンパニオンバード」とも呼ばれ、その賢さや人懐こさ、飼いやすさからくる安定した人気を誇っています。
今回は、鳥の品種人気ランキングトップ10と、ランクインした鳥たちの魅力をご紹介いたします。
ランキング参考:アニコム「家庭どうぶつ白書」
https://www.anicom-page.com/hakusho/
この記事の目次
10位「ヨウム」
■基本データ
- 体長:33cm前後
- 体重:300~500g
- 平均寿命:50年前後
- 原産地:アフリカ中西部
ヨウムは、体のほとんどが灰色の羽毛で覆われていますが、風切り羽根は黒く、尾羽は赤いのが特徴です。くちばしは黒く、目は黒い瞳と淡黄色の虹彩を持っています。
知能が高いことで知られ、人間の5歳児に匹敵と言われています。おしゃべりをする鳥の中でも、複雑なコミュニケーションがとれるため、多くの愛好家に人気があります。愛情深く、飼い主によく懐く一方で、他のインコやオウムとは異なり、2度の反抗期があるとされています。また、非常に繊細で神経質な性格を持っています。
絶滅危惧種としてワシントン条約(CITES)附属書Ⅰに掲載されており、国内では登録票がない場合は譲り渡しや売買ができません。登録票なしでの譲り渡しは違法であり、厳しい罰則があるため、十分な注意が必要です。
■環境省-国際希少野生動植物種普及啓発チラシ
https://www.env.go.jp/nature/kisho/pamphlet/leaflet20170102.pdf
9位「サザナミインコ」
■基本データ
- 体長:約15cm
- 体重:40~60g
- 平均寿命:10~12年
- 原産地:中南米
サザナミインコは、羽にさざ波のような模様があることからその名が付けられました。尾羽が短くずんぐりむっくりとしている姿は個性的で愛らしく、繁殖が盛んになるにつれてさまざまな色変わりが生まれ、そのカラーバリエーションは非常に豊富です。
性格は非常に穏やかで、他のインコと比較しても攻撃性が低く、噛むことがほとんどありません。動作もゆっくりしています。静かなインコとして知られていますが、仲間を呼んだり、危機が迫っている時には意外にも大きな声で鳴くことがあります。
8位「ホオミドリアカオウロコインコ」
■基本データ
- 体長:約26cm
- 体重:60~80g
- 平均寿命:10~15年
- 原産地:南米
ホオミドリアカオウロコインコは長い名前を持っていますが、「ホオミドリ=頬が緑色」「アカオ=尾羽が赤い」「ウロコ=ウロコ模様」のインコで、その名前がそのまま体の特徴を表しています。
陽気な性格で、飼い主によく懐き、スキンシップを好みますが、噛む力が強いためその点には注意が必要です。体の大きさからすると鳴き声は大きい傾向があります。遊びながら背中を地面につける個体も多く、鳥類には珍しく仰向けで眠るユーモラスな姿が見られることもあります。
7位「オキナインコ」
■基本データ
- 体長:27~30cm
- 体重:100g~150g
- 平均寿命:20~30年
- 原産地:南米
オキナインコは、丸みを帯びた体型で、美しいグリーンの体色が特徴です。色変わりとしてブルーやアルビノなどがいます。
ヨウムに次ぐ賢さを持つと言われ、言葉やバードトリック(芸)もよく覚えますが、鳴き声が大きいため、防音対策が必須です。懐きやすくコミュニケーションも取りやすい一方で、縄張り意識が強く、ケージに手を入れると威嚇されたり噛みつかれたりするので注意が必要です。
6位「ボタンインコ」
■基本データ
- 体長:約15cm
- 体重:40~45g
- 平均寿命:10~15年
- 原産地:アフリカ南部
ボタンインコは、目の周りにまるでボタンのように見える白色の「アイリング」と呼ばれる縁取りがあり、カラフルな羽と赤いくちばしも特徴的です。
パートナーと非常に強い絆を結ぶ「ラブバード」として知られ、一羽飼いであれば飼い主をパートナーと認識し、とてもよく甘えますが、嫉妬深い一面もあり、コミュニケーションが不足すると大声で鳴いたり、イタズラしたりするなどの問題行動を起こすこともあります。
5位「マメルリハ」
■基本データ
- 体長:13~15cm
- 体重:28~35g
- 平均寿命:15~20年
- 原産地:南米
マメルリハはスズメほどの大きさで、小さくて丸みを帯びた愛らしい見た目や、美しく艶やかな羽毛に魅了され、近年、日本での飼育羽数が増えています。体は小さいながらも、中~大型のインコやオウムのように脚でごはんを掴んで食べるなど、独特のしぐさも魅力です。
普段は大人しく懐きやすい一方で、喜怒哀楽が激しく、一度機嫌を損ねると、噛みついてくる攻撃的な一面も見られます。好き嫌いも激しく、ペアとなった相手や飼い主にしか甘えません。また、活発な性格なので、毎日の放鳥は欠かせません。鳴き声は大きくありませんが、高音のため呼び鳴きをしたときはよく響きます。
4位「コザクラインコ」
■基本データ
- 体長:17~18cm
- 体重:42~55g
- 平均寿命:10~15年
- 原産地:アフリカ南部
コザクラインコは、赤い顔、緑の体、そして尾羽には赤や黄色、黒などの組み合わせで円形の模様があります。品種改良により、さまざまな色変わりが存在し、顔の色が赤でないものも多く見られます。
ボタンインコと同様にラブバードとして知られ、つがいで飼うと仲睦まじい姿が見られます。ただし、一羽飼いの場合は、飼い主が十分にスキンシップを取らないと、ストレスから自分の羽根を抜いたり、攻撃的になったりすることがあります。また、他のペットや子供に対して嫉妬することもあります。さらに、鳴き声が大きい点にも注意が必要です。
3位「ブンチョウ」
■基本データ
- 体長:14~15cm
- 体重:20~25g
- 平均寿命:8~10年
- 原産地:インドネシア
飼育下のブンチョウは多くの品種があり、外見もさまざまですが、どの種類もくちばしはピンク色で硬く、先端は白く尖っています。
一般的には活発で明るく、人に懐きやすく寂しがり屋だと言われています。また、繊細で環境の変化に敏感な一面もあります。鳴き声が大きくないため、集合住宅でも飼いやすいとされています。
2位「オカメインコ」
■基本データ
- 体長:30~33cm
- 体重:80~180g
- 平均寿命:15~25年
- 原産地:オーストラリア
オカメインコは、名前に「インコ」とついていますがオウムの仲間で、体の大きさはオウム科の中で最も小さい種類です。「チークパッチ」と呼ばれる頬にある丸いオレンジ色の斑紋と美しい冠羽が特徴的です。
温厚で甘えん坊でありながら、寂しがり屋で非常に臆病な性格を持っており、夜間の地震や物音に対してパニックを起こすことが多いようです。通称「オカメパニック」と呼ばれています。そのため、ケガをしやすい種類の鳥でもあります。おしゃべりな個体もいますが、一般的には口笛の物真似が得意です。
1位「セキセイインコ」
■基本データ
- 体長:18~23cm
- 体重:30~40g
- 平均寿命:7~8年
- 原産地:オーストラリア
セキセイインコは色や模様のバリエーションが豊富で、その数は5000種以上に及びます。他のコンパニオンバードと比較して飼育しやすい点も人気の理由の一つです。
非常に人懐っこく、陽気で穏やかな性格ではありますが、同時に寂しがり屋でもあるため、飼い主が適度にコミュニケーションをとってあげる必要があります。また、おしゃべりやバードトリックが得意なため、覚えさせれば楽しく賑やかな日々を過ごせるでしょう。
まとめ
今回は、鳥の品種人気ランキングトップ10とその鳥たちについてご紹介しました。現在飼っている品種やお気に入りの鳥はランクインしていたでしょうか。
言うまでもありませんが、可愛らしい鳴き声やおしゃべり、美しい羽色、颯爽と飛ぶ姿など、鳥にはたくさんの魅力があります。鳥たちと暮らす楽しい日々が、皆さんの生活に喜びと豊かさをもたらすことを心より願っています。