犬にまつわるおすすめの本を紹介!秋の読書タイムに

犬にまつわるおすすめの本を紹介!秋の読書タイムに

犬が登場する本、活躍する本はエッセイや小説、絵本からマンガまでたくさん出版されています。それだけ犬と人のかかわりの歴史が長いともいえるでしょう。

犬を飼っている人はもちろん、飼っていた人、これから飼いたい人も、秋の夜長に犬の本を読んでみませんか?

今回は、筆者おすすめの犬にまつわる本をエッセイ、小説、絵本のジャンルから紹介します。読んでから愛犬に向き合うと、改めて犬との絆や一緒に暮らす喜びを実感できますよ。

この記事の目次

犬に関するエッセイ、随筆

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犬に関するエッセイや随筆のおすすめを紹介します。犬への知識や理解が深まり、より良い関係を築くヒントになりそうです。

『人、イヌにあう』 コンラート・ローレンツ著 ハヤカワ文庫

早川書房
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コンラート・ローレンツ博士が、犬の個性や習性など、エピソードを交えて解説しています。やや古典的な訳で読みにくいと感じる箇所もありますが、内容は興味深く引き込まれていきます。

ローレンツ博士はオーストリアの動物行動学者で、1973年にノーベル生理学賞・医学賞を受賞した学者です。

ローレンツ博士は犬に対しても深い愛情を持ちながら、彼らの行動や訓練方法についても研究していました。実際に観察し、研究してきた内容が本の中で余すことなく語られています。

筆者が読んで印象的だったのは「神が世界を創造したとき、将来、人とイヌの間に友情が結ばれることを予見していなかったにちがいない」という文章でした。もし予見していたら、神様はもっとイヌの寿命を長くしたはずだとローレンツは述べているのです。

犬はもちろん、ペットを飼っている人なら共感できるのではないでしょうか。

『人と犬の生物学』 スタンレー・コレン著 三木直子訳 築地書館

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「犬は夢を見るの?」「犬もうつ病になる?」など、犬についての疑問を、人と比較しながら解説している本です。音楽と犬についても、筆者はこの本を参考にして調べました。

著者であるスタンレー・コレンは人間の視覚や聴覚など感覚過程、神経心理学専門の教授です。犬の行動についても50年にわたって研究しています。自身も犬好きで犬を飼っているため、飼い主目線でもあり、大変読みやすい内容になっています。

目次を開いて、興味のあるところから読むのもおすすめです。愛犬に対する疑問や悩みも解決できるかもしれません。

犬が登場する小説

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犬が登場する小説はたくさんあり、悩んだのですがおすすめを2冊選びました。心温まる本と、心を揺さぶられる本をチョイスしています。

『ドクター・ヘリオットの生きものたちよ』 ジェイムズ・ヘリオット著 大熊栄訳 集英社

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イギリスのヨークシャーの獣医、ドクター・ヘリオット先生と動物たち、そして人々との触れ合いが描かれた物語です。ヘリオット先生が診察の中で出会った動物や人たちへの愛情、そして生きているものすべてへの愛があふれています。

登場人物は本当に癖のある人ばかりで、ヘリオット先生が苦戦する様子に思わず笑ってしまうことも。その癖のある人物と動物の絆にほろっとするシーンもあります。

『生きものたちよ』には、犬はもちろん、猫や牛、豚などの家畜も登場するので、動物が好きな人なら楽しめるでしょう。

「ドクター・ヘリオット」のシリーズは『ヘリオット先生奮戦記 上・下(ハヤカワ文庫)』『Dr.ヘリオットのおかしな体験(集英社文庫)』など、さまざまな出版社から発行されています。心温まる物語がそろっているのでおすすめです。

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『少年と犬』 馳星周著 文春文庫

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馳星周の直木賞受賞作で、2025年3月には映画化された小説です。物語は6つに分かれていますが、ラストとなる6つ目のお話がタイトルにもなっている「少年と犬」です。

東日本大震災で飼い主を失った犬「多聞」は、とある目的のため仙台から熊本へ向かっています。その途中で出会う人に飼われ、人々に寄り添う多聞。

心に闇を抱えた人たちに静かな喜びを与えますが、やがて彼らとの別れが訪れます。その別れ方はある意味不条理であり、切なくもあります。多聞が熊本にたどり着いたとき、読者は多聞の目的が理解できるのです。

ラストはハッピーエンドではありませんが、人と犬の絆を改めて実感させてくれるでしょう。作者の犬への愛情も感じられる一冊です。

犬が登場する絵本

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犬が登場する絵本はたくさんあります。絵本は子どもだけでなく、大人にとっても癒しになりますね。絵本だからこそ、犬への気づきがあるかもしれません。特に筆者おすすめの絵本をご紹介します。

『ずーっと ずっと だいすきだよ』 ハンス・ウィルヘルム 絵/文 久山太市訳 評論社

犬が人間の生涯の友だちであることを実感できる絵本です。愛犬エルフィーと一緒に大きくなった男の子は、やがてエルフィーの死に直面します。

「犬の死」という飼い主さんにとって非常にショッキングな出来事は、なかなか乗り越えられるものではありません。しかし、この絵本は小さな命を心から愛することがどれほど大切かを教えてくれます。

今、愛犬のためにできるのは「大好きだよ」「愛しているよ」と声をかけること。すでに愛犬が天国に行ってしまった飼い主さんも、「大好きだよ」と声をかけることで温かい気持ちになれるでしょう。

『アンジュール:ある犬の物語』 ガブリエル・バンサン著 BL出版

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「アンジュール」という犬が、飼い主に車から捨てられる悲しいシーンから物語が始まります。

この絵本には、一切言葉がありません。絵はデッサン画のようなラフなもので、色もついていないのです。しかしシンプルだからこそ、ページをめくるごとにアンジュールの表情やからだから思いが伝わってきます。

ラストの絵は、読む人の心を揺さぶるでしょう。愛犬への思いがあふれたとき、疲れたときなど、さまざまな場面で開きたくなる絵本です。犬が好きな人へのプレゼントにもおすすめです。

『どろんこハリー』 ジーン・ジオン文 マーガレット・ブロイ・グレアム絵 わたなべしげお訳 福音館書店

株式会社 福音館書店
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お風呂が嫌いな犬、ハリーがイキイキと楽しく遊びながら真っ黒になってしまうお話です。ハリーの楽しんでいる顔、少し不安そうな顔、安心している顔など、豊かな表情に引き込まれていきます。実際に「犬の表情って豊かだな」と実感するでしょう。

絵本はシンプルな色使いですが、車やお店の描写がなんともおしゃれで、大人も楽しめます。

『どろんこハリー』はなんと半世紀以上もの間、子どもたちに読み継がれている絵本です。筆者自身も子どもの頃大好きでしたが、自分が母親になったときにも息子に何度も読み聞かせていました。

まとめ

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犬にまつわる本について、おすすめを紹介しました。犬についてのエッセイや小説、絵本は本当にたくさんあり、それだけ人との暮らしに深くかかわってきたことがわかります。

犬の生態や行動を知りたいときはエッセイを、物語の世界に浸りたいときは小説を、童心に戻って癒されたいときは絵本を、などと楽しんでみてください。

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