皆さんは、“がん探知犬”をご存知ですか?人間のがんを、ほぼ100%発見できると言われています。今回はそんな私たちの健康や生命に大きく関わる「がん探知犬」について、ご紹介いたします。
この記事の目次
がん探知犬
日本での死亡原因の1位はがんです。がんは、それほどまでに日本人にとって身近であり、また大きな問題でもあります。日本では、2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで死亡しているという統計結果もあります。
がん探知犬は千葉県館山市にある、「がん探知犬育成センター」が始めました。2017年の時点で、日本国内で5匹のがん探知犬が活躍しています。
また、がんは、日本だけではなく世界中が頭を悩ませる問題でもあります。アメリカやイギリスでがん探知犬に関する論文が出されていたりと、世界中から注目が集まっています。
がんの見つけ方
がん探知犬の特徴は、犬の嗅覚を使うことです。犬は嗅覚が大変良いことで知られていますよね。その特徴を生かして、がんを発見します。
がん探知犬は、患者さんから採取した尿に含まれる微量のがんの匂いを嗅ぎ分けて、がんの有無を特定します。ほんの微量のがんでも嗅ぎわけることができるので、がんの早期発見ができます。
また、普通の検査では特定しにくい膵臓がんも、尿に含まれるがんの匂いで有無を特定することが出来ます。
がん探知犬のメリット
がん探知犬は、独特な方法でがんを発見します。
- 費用が比較的安い
- 痛みを伴わない
- 発見率が高い
- 被ばくがない
費用が安い
まず第一に、費用が比較的安いことがあげられます。病院に行ってがんの検査をすると、多額の検査費用がかかります。
もしがんの疑いがあり、検査をしたい場合、全身を調べる検査ですと約10万円前後はかかると言われています。病院、地域や検査方法によって違いはありますが、検査だけで相当な費用です。
しかし、がん探知犬でしたら、3万円〜5万円ほどで全身を調べることができますと言われています。従来の医療機関でのがん検査の半額で診てもらうことができます。
痛みを伴わない
無痛検査ができるのも魅力の一つです。
一般的ながん検診ですと、検査する体の場所にもよりますが、痛みを伴うことが多いです。特別な検査機器を体に挿入して検査する場合もあるので、私たちの体に相当な負担がかかります。
しかし、がん探知犬は患者さんの尿から、がんの有無を調べるので全く痛みが伴いません。医療機器が怖い方、体が丈夫でない方でも安心してがん検査ができます。
発見率が高い
がん探知犬のがん発見率は驚きの99.7%です。ほぼ100%に近い数字です。医療機関を通して行うがん検査よりも高確率です。
実際、医療機関でのがん検査では発見しきれないがんもあります。体の隠れた部分にあるがんや微小のがんは、発見しきれないことが多いです。
そういうがんに限って、後々がんが大きくなって発見されることもあります。しかし、がん検知犬でしたら、微量のがんでも見逃しません。早期発見にもってこいなんです。
被ばくがない
ガン検査では、CT検査よばれる、X線を使用した検査が一般的です。CT検査はかなり高確率でがんを発見することができるので、多くの医療機関で採用されているがん発見方法です。
しかし、CT検査にはデメリットもあります。それは放射線による被ばくのリスクです。CT検査が新たながんを作る、とまで言われています。
放射線による被ばくのリスクがあるのなら、CT検査はできれば避けたいですよね。
しかし、がん探知犬なら、一切医療機器を使わないので、被ばくの可能性はゼロです。安心・安全にがん検査を受けることができます。
自宅でも検査可能!
呼気を専用のバッグに入れて、ポストへ投函するだけで、がん探知犬が検査をしてくれるものがあります。時間のない方でも、簡単にがんの有無を調べることが出来ます。
こちらは、新価格38,000(税込)円で検査を受けることが出来ます(2018年6月現在)。
DOGLAB
医療の現場でも活躍
良いことばかりご紹介してきましたが、それでも「がん探知犬」を育成するのに時間がかかることはデメリットとしてあります。また、育成するのにそれなりにお金もかかります。
しかしながら、犬は私たちのペットであり、古くから仕事を手伝ってくれる仕事犬でもありました。今回の「がん探知犬」のように、私たちの健康と生命を救ってくれる存在でもあります。
医療の現場でも活躍する犬たちを、もっと注目して行きたいですね。