「老犬ホーム」という場所をご存知でしょうか。簡単に言うならば老人ホームの犬版ですが、「詳しくはよくわからない」と言う方もいるのではないでしょうか。
犬も寿命が長くなり、人間と同じように痴呆などの症状も見られるようになってきました。今記事では、老犬ホームについて解説し、そのサービス内容や費用など、知っておきたい情報をご紹介いたします。
この記事の目次
老犬ホームとは
老人ホームの犬版と言える「老犬ホーム」は、様々な事情で愛犬を施設に預けたい場合に、飼い主さんの代わりに面倒を見てくれる施設です。
老犬ケアに詳しいプロの方が、愛犬の毎日のお世話(食事、排泄、散歩、ケア)をしてくれます。
期間やプランは様々で、施設によっては、出張面会や往診などを行ってくれるところもあります。
また、犬だけに限らず、老猫の受け入れを行っているところもあります。
犬の長寿化、需要の高まり
医療技術の進歩やドッグフードの改良などの結果、平均寿命がこの30年で約2倍にも伸びたとも言われています。
このように、近年犬が長生きをするようになった結果、介護が必要な犬も増えたと言うことができます。
老犬ホームのサービスの登場は比較的最近ですが、年々その需要が増えていると言っても過言ではありません。
老犬ホームの利用理由
「飼うと決めたからには最後まで自分で面倒を見る」「やっぱり最期まで一緒にいたい」と思っているけれど、「現状、どうやってもこのまま面倒を見るのは難しい…」と言う方がいることも事実。
では、どんな理由で老犬ホームを利用される方が多いのでしょうか。
- 自分が高齢で面倒が見られない、最後を看取れるか不安
- 自分が入院をすることになり、世話が難しい
- 老犬介護による疲れや限界を迎えている
- 痴呆による夜泣き等があり、近隣住民からの苦情が来ている
- 愛犬が寝たきりになり、自分の仕事の都合上、愛犬の介護が難しい
このように、様々な事情により、老犬ホームが利用されています。
愛犬が老化を迎え、そして自分の手に負えそうにないと思った時、一度、老犬ホームに相談をするのも選択肢の1つでしょう。なにか解決の糸口が見つかるかもしれません。
サービス内容とは
長期だけでなく、短期での利用も可能な施設があります。また、デイサービスや訪問介護、介護に関するサポートやレクチャーなど、様々なプランを提供する施設もあります。
食事や排泄の介助や、ドッグランでの運動など、愛犬がのびのびと自由に生活が出来るように手厚くサポートしてくれます。
但し、これも愛護団体等と同様、悪徳業者も存在しますので、事前に下見をしたり、評判をチェックするなど、よく調べてから利用するようにしたいところです。
費用はいくらぐらい?
施設によって費用は異なって来ます。サービス内容やプランによっても変わりますし、老犬ホームの立地によっても値段が変わってきます。
料金は本当にマチマチで、入居するのに30万円代から入れるところもあれば、100万円以上かかる施設もあるなど、様々です。
なお、東京23区内でアクセスしやすい場所にある施設は、高額になる傾向にあります。
老犬ホームの選び方3つ
1.事前見学
老犬ホームがある場所は郊外から都内と様々ですが、全国的に増えてきています。愛犬の入る老犬ホームを決める際には、複数箇所を事前に見学することをオススメします。
今の時代、ネットで見て決めることもできますが、やはり自分の目で見て決めた方が良いでしょう。
また、そこで働く人たちと話すことで、「ここは安心して愛犬を任せられるのか」などの疑問を払拭することが出来るはずです。
2.愛犬に適しているのか
値段やサービスも施設によって様々ですので、複数の候補からきちんと吟味して選びましょう。
安さだけで決めるのではなく、愛犬に最適なサービス・環境であるのか等、検討しましょう。
自分で面倒が見られない以上、愛犬の幸せを考え、一番楽しく過ごせる施設を選びたいですよね。
3.老犬ホームの立地・場所
老犬ホームは、郊外と都市のどちらにあるのかで値段が変わってきます。
「愛犬と面会をしたい」「頻繁に会いに行きたい」という場合には、アクセスのしやすさが重要になってきます。
自分の家や勤務先の場所、交通の便などを考慮し、先のことまで考えて決めるようにしましょう。
最後に
人間の介護と同様、愛犬の介護も、社会問題になりつつあります。また、「最後まで一緒にいると決めたから」という強い気持ちにより、老犬ホームの利用を考えたことがない人も多くいるそうです。
動物を飼うということは、命を預かるわけですから、最後まで責任を持って飼うべきです。しかしながら、無理に老犬の介護を続けて、自らの体調を崩してしまうような結果は、愛犬も悲しむのではないでしょうか。
家庭ごとに事情は違いますし、できることなら自分で面倒を見てあげたほうが良いとは思います。非常に難しい判断を迫られることになりますが、ケースによっては老犬ホームという選択肢がベストな場合もあるかと思います。
これを機に、ご家庭の問題が解決され、少しでも飼い主さんとわんちゃんにとって、日々の生活が豊かになることを願っています。