タバコは百害あって一利なしと言われていますが、人だけでなく猫にとっても同様に有害です。猫にとってタバコが良くないことは容易に想像できますが、どれぐらい影響があるものなのでしょうか。
猫を飼っていて喫煙をしている方や、家族が喫煙している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事の目次
受動喫煙と三次喫煙

喫煙による猫への影響をご紹介する前に、まずは基本的な用語について確認しておきましょう。
まず知っておきたいのが、「主流煙」と「副流煙」です。主流煙とは、喫煙者がタバコを吸う際にフィルターを通して直接吸い込む煙のことを指します。一方、副流煙とは、火のついたタバコの先端から立ち上る煙のことです。
副流煙には、主流煙よりも多くの有害物質が含まれているとされており、ニコチンは約2〜3倍、タールは約3倍、一酸化炭素は約5倍含まれるという報告もあります。
また、「受動喫煙」は、他人のタバコの煙を吸い込んでしまうことをいいます。さらに近年では、「三次喫煙」も問題視されています。これは、喫煙後に服や髪、壁、カーテン、ソファなどに付着した有害物質に触れたり、それを吸い込んだりすることを指します。
喫煙後もしばらくは呼気や衣服などから有害物質が放出され続けるため、換気や分煙だけでは三次喫煙を完全に防ぐことは難しいとされています。そのため、猫と暮らしている家庭では、より注意する必要があります。
猫が影響を受ける4つの理由

実は猫は、人や犬に比べてタバコの影響を受けやすいとされています。なぜ猫は特に注意が必要なのでしょうか。その理由を詳しくみていきましょう。
1. 体が小さい
猫は、人間よりもはるかに小さな体で生活しています。そのため、人間にとっても有害なタバコの煙を同じ空間で吸い込むと、体重あたりで見るとより大きな影響を受ける可能性があります。
2. 低い位置で生活している
猫は床に近い場所で過ごすことが多い動物です。タバコの煙に含まれる有害物質の一部は空気中を漂った後、床や家具の近くに溜まりやすいとされています。
そのため、猫は人間以上に有害物質に近い環境で呼吸しながら生活している可能性があります。
3. グルーミングをする
猫は頻繁にグルーミングを行う、とてもきれい好きな動物です。しかし、この習性によって、被毛に付着した有害物質を口から取り込んでしまうことがあります。
タバコの煙に含まれる成分は、壁やカーテン、家具などにも付着します。猫がそうした場所を移動すると被毛にも物質が付き、それをグルーミングによって舐め取ってしまうのです。
4. 噛む・舐める
猫は、おもちゃや布類などを噛んだり舐めたりすることがあります。その際、表面に付着している有害物質も一緒に体内に取り込んでしまう可能性があります。
これはおもちゃだけでなく、テーブルやクッション、タオルケットなど、猫が日常的に触れるさまざまな物にも当てはまります。
猫が受動喫煙をするとどうなるの?

では、受動喫煙によって具体的にどのような健康被害が起こる可能性があるのでしょうか。
ガンに罹患するリスクの増加
猫はグルーミングによって、被毛に付着した有害物質を体内に取り込んでしまいます。そのため、口腔内などに発生するガンである「扁平上皮がん」などとの関連が指摘されています。
また、長期間にわたってタバコの煙にさらされることで、リンパ腫などの発症リスクが高まる可能性を示した研究もあります。
呼吸器疾患の発症
タバコの煙は、猫の呼吸器にも大きな負担を与えます。
咳やくしゃみが増えるほか、気管支炎や喘息のような症状を引き起こす場合もあります。特に子猫やシニア猫、呼吸器が弱い猫は注意が必要です。
中毒症状
タバコに含まれるニコチンは、猫にとって有害な成分です。吸い殻などを誤飲すると、嘔吐や下痢、ふらつき、けいれんなどの中毒症状が現れることがあります。場合によっては命に関わる危険もあります。
最低限の対策をしよう

猫にとってタバコが良くないとわかっていても、すぐに禁煙するのが難しい場合は、以下の対策を徹底しましょう。
- 室内やベランダなど猫のいる場所の近くでは喫煙しない
- 喫煙後に猫と触れ合う前には、手洗いやうがいをし、服を着替える
- タバコや吸い殻、デバイス類は、猫の手の届かない場所に保管する
最近では電子タバコや加熱式タバコを使用する人も増えており、「紙タバコより安全なのでは?」と思うかもしれません。
しかし、電子タバコなどに含まれる成分の中には、猫にとって有害となるものもあります。紙タバコと同様に、十分な対策を心がけることが大切です。
受動喫煙を猫にさせない!

「換気扇を回しているから大丈夫」「少しくらいなら問題ない」と考える方もいるかもしれません。
しかし、愛猫に少しでも健康で長生きしてほしいのであれば、飼い主さんの配慮が必要になる場面もあります。
これを機に、禁煙を考えてみてはいかがでしょうか?







































