盲導犬を支える6つのボランティアとは?さまざまな支援の形を紹介

2026.06.17
盲導犬を支える6つのボランティアとは?さまざまな支援の形を紹介

動物が大好きだから、「動物に関わるボランティアが何かしたい」と思っている方も多いのではないでしょうか。ただ一言で「ボランティア」と言っても、その内容は多岐にわたります。

今回は、盲導犬に関わるボランティア活動を紹介します。知らなかったという活動も、きっとあるのではないでしょうか。皆さんが何か一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

この記事の目次

盲導犬ボランティアはなぜ必要なのか

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬
盲導犬の育成は、多くの人の支えによって成り立っています。しかし、盲導犬の育成が寄付やボランティアによって支えられていることは、案外知られていないかもしれません。

日本には現在、視覚障害のある人が約27万人おり、そのうち盲導犬との生活を希望している人は約3,000人といわれています。一方で、実働している盲導犬は700〜800頭にとどまっています

また、日本盲導犬協会によると、盲導犬育成などの事業運営にかかる費用の90%以上は、寄付や賛助会員費によって支えられています。

盲導犬を必要としている人に届けるためには、寄付だけでなく、パピーウォーカーや引退犬飼育ボランティア、訓練センターでのサポートなど、さまざまなボランティアの協力が欠かせません。

盲導犬を支える6つのボランティア

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬
盲導犬の育成を支えるボランティアには、さまざまな種類があります。家庭で犬を育てる活動だけでなく、訓練センターでのサポートやイベントでの普及活動など、関わり方はさまざまです。

ここでは、日本盲導犬協会のボランティア制度を参考に、盲導犬ボランティアの種類を紹介します。

盲導犬協会トップページ|日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/

1.引退犬飼育ボランティア

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬

引退した盲導犬を引き取り、家族の一員として迎えるボランティアです。引退後の盲導犬は、一般の犬と同じように家庭でのんびり暮らします。

犬種は主にラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリーバー、またはそのミックスです。10歳前後で盲導犬を引退します。

引退犬飼育ボランティアの基本条件は3つあります。

  1. 訓練センター近郊に暮らしていて、移動手段として車を持っていること
  2. 室内飼育ができること
  3. 留守にする時間が少ないこと

1については、訓練センターによって応募可能な居住地域が定められています(例:神奈川訓練センターは関東圏で車で約2時間圏内など)。詳しくは日本盲導犬協会の公式サイトをご確認ください。

若い犬のように活発に遊ぶのではなく、犬とゆったり過ごす時間を大切にできる人に適しているでしょう。

しつけが行き届いているため落ち着いて過ごせますが、高齢期のケア(介護や通院)が必要になる時期でもあることを理解しておくことが大切です。

引退犬飼育ボランティア|日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/keeper-retires/

2.キャリアチェンジ犬飼育ボランティア

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬

盲導犬の候補犬たちは、全ての犬が盲導犬になれるわけではありません。性格的に適性が合わない、あるいは身体的な懸念がある場合は、盲導犬とは別の道に進みます(キャリアチェンジ)。

その後は、それぞれに合った環境で暮らします。また、盲導犬PR犬や介助犬として活躍することもあります。

キャリアチェンジ犬飼育ボランティアの基本条件は、以下の6つです。

  1. 室内飼育ができる
  2. 留守は4時間以内
  3. 節度のある愛情をもって飼育できる
  4. 主な飼育者の年齢が65歳以下
  5. 単身でない
  6. 協会が必要とする、犬についての情報提供ができる

盲導犬にならなくても、それぞれの犬が安心して暮らせる家庭で新しい生活を送ることが大切です。キャリアチェンジ犬飼育ボランティアは、その大切な役割を担う活動の一つです。

キャリアチェンジ犬飼育ボランティア|日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/keeper-change/

3.パピーウォーカー

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬

パピーウォーカーは、盲導犬候補犬を生後2か月頃から1歳前後までの約10か月間育てるボランティアです。盲導犬として人と安心して暮らすための関係づくりや、家庭での基本的なルールを教えることが大切とされています。

パピーウォーカーの基本条件は、以下の8つです。

  1. 訓練センター近郊にお住まいで、移動手段として車を持っていること
  2. 月1回、各訓練センターで開催されるレクチャーに参加できること
  3. 室内飼育ができること
  4. パピーの世話・育成を中心に生活ができること
  5. パピーの育成に、家族全員で参加できること
  6. 現在、犬を飼育していないこと
  7. 集合住宅に住んでいる場合は、管理者の承諾を得ていること
  8. その他、協会が定める条件

しつけの観点から見ても、この時期は社会化のためのトレーニングが必要とされる大切な時期であり、犬にとって非常に重要な一年でもあります。自分が育てた犬が、将来ユーザーのもとで活躍する姿を思い描くことができるのも、このボランティアの魅力の一つでしょう。

パピーウォーカー| 日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/puppy-walker/

4.繁殖犬飼育ボランティア

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬
盲導犬としての資質を持ったお父さん犬・お母さん犬と、繁殖犬を引退する日まで一緒に暮らすボランティアです。

一定の時期になると協会に犬を預け、交配を行います。交配が終わると、再びボランティアの家庭に戻って生活します。繁殖は基本的に協会側が行うため、経験がない方でも心配はいりません。迎え入れた繁殖犬は、引退後もそのまま生涯飼育します。

繁殖犬飼育ボランティアの基本条件は、以下の7つです。

  1. 神奈川訓練センターまで車で犬を連れて行けること
  2. 室内飼育ができること
  3. 留守しがちでない家庭
  4. 現在犬を飼育していないこと
  5. 集合住宅に住んでいる場合は、管理者の承諾を得ていること
  6. 主な飼育者の年齢が65歳未満
  7. 単身でない家庭

繁殖犬飼育ボランティアは、盲導犬の誕生を支える大切な役割を担っています。犬と落ち着いた家庭生活を送りながら、盲導犬育成に関わることができる点も魅力で、責任をもって犬の生涯に寄り添える家庭に向いているボランティアといえるでしょう。

繁殖犬飼育ボランティア| 日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/keeper-breeding/

5.ケンネルボランティア

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬

盲導犬の訓練センターなどで、盲導犬のお世話を全般的にサポートするボランティアです。具体的には、犬舎などの掃除やフードの準備、洗濯・散歩・お手入れなどを行います。

以下のリンクでは、ケンネルボランティアとしてパピーたちのお世話をしている方の体験談を紹介しています。大変なこともありますが、元気でかわいいパピーたちに愛情を注いでいる様子が伝わってきます。

ボランティア体験レポート – ケンネルボランティア| 日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/report/no020.php

ケンネルボランティアは、訓練センターで暮らす盲導犬やパピーたちの生活を支える大切な活動です。自宅で犬を飼えない人でも、犬と触れ合いながら盲導犬育成に関わることができます。

その他のボランティア|日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/other/

6.イベントボランティア

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬
訓練センターで行われる見学会や、盲導犬の普及推進(PR)活動のイベントをサポートするボランティアです。会場整備や片付け、受付、パンフレット配り、参加者の案内や誘導、募金活動のお手伝いなどを行います。

また、企業や団体、学校などで募金活動に協力するボランティアも募集されています。自宅で犬を飼うことが難しい人でも参加できる、盲導犬育成を支えるボランティアです。

その他のボランティア|日本盲導犬協会
https://www.moudouken.net/volunteer/other/

盲導犬ボランティアの条件に合わなかった場合

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬
盲導犬ボランティアの募集条件は団体によって異なります。この記事では主に日本盲導犬協会の制度を参考に紹介していますが、日本には複数の盲導犬育成団体があります。

条件が合わなかった場合でも、以下のような団体でボランティアを募集していることがありますので、公式サイトを確認してみるとよいでしょう。

ボランティアという形で盲導犬を支える

パピーウォーカー,ボランティア,引退犬,盲導犬
盲導犬の育成は、多くの人の支えによって成り立っています。犬を飼える人も、そうでない人も、自分の生活に合った形で盲導犬育成を支えることができます。

また、盲導犬育成団体の活動は寄付や賛助会員費によって支えられています。ボランティアとして参加することが難しい場合でも、寄付という形で活動を応援することができます。

盲導犬を必要としている人に届けるためには、多くの人の協力が欠かせません。今回紹介したボランティアの中から、自分にできそうな関わり方があれば、ぜひ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

関連記事

こちらの記事も読まれています

いぬ」の記事をさがす