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コラム

ブリーダー選びと健康管理に優れた日本のペットショップとその背景

yoshi
yoshi シェリー編集部

犬や猫をペットショップで買おうと思ったとき、実際にペットショップを調べてみると、とても多くの店舗があることに驚くのではないでしょうか?

都市部に住んでいれば、近所に10件以上のペットショップがあるという方もいるでしょう。それほど日本には多くのペットショップが存在しています。

今回の記事では、ペットを販売するという世間の共感を得られにくい仕組みにおいても、「どんなブリーダーから仕入れているのか」、「店での健康管理はきちんとしているか」、「店舗ではどのようなことを行なっているか」、「飼い主へのサポートは十分か」等を考え、動物愛護の観点からも工夫をしているペットショップをご紹介します。

ペットショップが様々な取り組みを行う背景

ペットショップが様々な取り組みを行う背景

近年ではペットショップで犬や猫を販売することに違和感を持つ方々が増えてきています。犬や猫、小動物の「命」を金銭で、しかも容易に取引ができてしまうこと自体がおかしいという考え方です。

しかし、中にはそうした世論を受け止めて、少しでもペット産業の改善に向けて考え方をシフトさせようと努力している企業もあります。

今回取り上げたペットショップは、ペット産業において特に問題視されがちなペットオークションを介さずに、独自の基準を設けてブリーダーから受け入れているペットショップです。

ペットオークションの問題
日本ではペットショップに流通するペットの多くが、ペットオークションを経由していると言われています。ペットオークションで「競り」にかけられたペットは、ペットショップを経由して飼い主のもとに行くわけですが、このペットオークションという形態があることで、生産者の実態がわからなくなるという問題を抱えています。これにより、悪質なブリーダーであっても商売を行いやすい環境ができあがってしまっているのです。

ペットプラス(PetPlus)

大手ペットショップチェーンのPetPlus

ペットプラスは全国に100店舗以上を構えている大手ペットショップチェーンのひとつです。

ブリーダー

全国各地にいるブリーダーのもとへ専属の獣医師が定期的に巡回し、ヒヤリングや指導、ワクチン摂取、薬の処方などを行っています。

また、健康で元気な犬や猫を育成するために、独自の取引基準を設けてブリーダーから犬や猫を受け入れています。

健康管理

獣医師のいるウエルネスセンターにて厳しく健康を検査し、体調の整った犬や猫から順にお店へと移動させています。

また、店舗にも獣医師が定期的に巡回し、犬や猫の健康管理、予防管理を行っています。

店舗での取り組み

飼い主のもとへ行ってから慣れない音でストレスを感じないように、生活音に慣れるトレーニングを行なっています。

また、他の犬や猫、そして人とも触れ合うことのできるプレイルームにて、社会化トレーニングを行なっています。こうして社会化期に様々な経験を積ませることで、人を怖がったり、他の動物を威嚇するといった行動を減らすことができます。

先日の改正動物愛護法で注目されましたが、生後56日までは犬や猫の販売、展示を禁止された理由の1つはこの社会化期にありました。

ペットショップと社会化期の関係
社会化期は12週齢(生後84日)ごろまで続くため、改正動物愛護法が施行されても、ペットショップに流通してしまった犬や猫たちはこの重要な社会化期をペットショップのケージの中で過ごすことになります。この時期に、ケージの中ではなく、ケージの外で様々な経験を積むことができるのは、その犬や猫にとってはその後生きていくためには大きなメリットになります。

飼い主サポート

犬や猫の育て方から、食事、しつけ、お手入れのアドバイスを行ってくれます。また、ワクチン摂取やマイカルテ、健康の記録などが用意してあります。

また、アニコムペット保険の「すまいるべいびぃ」というプランに1ヶ月間無料で入ることができます。これは、ケガ・病気に対し、保険の対象となる診療費の100%を支払限度の範囲内で補償できるというプログラムです。
さらに、犬や猫の健康やしつけに関して24時間電話で相談できるサービス、「anicom24」も1ヶ月間無料でついてきます。

編集部注記
これらはペット保険会社による販促活動の一環と考えられるため、他のペットショップでも行っていることが多く、ペットプラスだけの特典とは言えません。

加えて、引き渡し後一年間の生命保証までついてきます。これは、店が原因の病気と、先天性障害で死亡した場合に、無償で新しい犬や猫を迎えられるという保証です。

ブリーディングと先天性障害の関係
改正動物愛護法が施行されるまで、ブリーダーは登録制でした。登録制の現状では、ブリーディングの知識がないブリーダーによる繁殖も可能なため、先天性の障害を持った犬や猫を産ませてしまう危険があり、日本では非常に深刻な問題です。改正動物愛護法により許可制になったことにより、悪質なブリーダーの排除が期待されています。

ペッツファースト(P’s First)

大手ペットショップチェーンのペッツファースト
ペッツファーストは全国に70店舗を構えるペットショップチェーンです。特に関東に集中的に展開しており、関東全体で41店舗、東京都には16店舗あります。

ブリーダー

ペッツファーストは、契約するブリーダーに対し、名前、登録番号、顔写真、飼育頭数などの情報を公開するよう求めています。

こうした取り組みは、悪質なブリーダーを排斥することと、ペットのトレーサビリティーの向上につながります。

健康管理

ペッツファーストはペットの健康管理を最優先事項とし、「HACCP」の手法を用いた子犬・子猫の健康管理体制を取り入れています。

HACCPとは、商品の生産工程においてあらかじめ危害を予測し、その危害を防止するための重要管理点を特定して、そのポイントを継続的にモニタリングする手法です。そのため、商品に不良があった場合には出荷を未然に防ぐことができます。

編集部注記
ペットを「商品」と言ってしまうのは、甚だ遺憾ではありますが、上記はHACCPという元々は食品などの生産管理で用いられる管理手法を説明しているため、このような表現になっています。

具体的には、混合ワクチンの摂取や、寄生虫の予防の他、ウイルス検査などにより、管理獣医師が徹底して感染症を予防する「ドクターズチェック」が行われています。

店舗での取り組み

ペッツファーストは店舗において保護犬の譲渡活動も行っており、その累計譲渡数は1000頭を超えています。

保護活動を行っているNPO法人から犬や猫を譲り受け、獣医師によるチェックとお手入れを経たあと店舗へ移動します。店舗において条件満たした人が譲渡を望めば、譲渡契約を結んで譲渡が執り行われます。

犬や猫を販売することで利益を上げるペットショップで、このような譲渡活動を行うことは非常に珍しいと言えます。

譲渡会を行う大手企業
動物愛護への関心の高まりもあり、家具・ホームセンターの島忠・HOME’Sは、定期的に動物の譲渡会を開催しています。他にも、京王百貨店なども譲渡会を行っています。

飼い主サポート

店舗から定期的に電話で連絡があり、健康状態や自宅での様子について確認しています。こうした活動により、犬や猫の病気を未然に防ぐほか、食事やしつけに関する改善も行うことができます。また、何か疑問点があった場合には、カスタマーサポートに無料で相談できます。

また、犬や猫を飼育するにあたって、ほっとサポートの会員制度を設けています。生命保障、先天性疾患保障、里親探し代行サービス、健康診断+お手入れ+ワクチンセット、フィラリア予防+避妊・去勢チケット、フードやサービスの割引サービスがついています。

まとめ

犬・猫をどこで買うか

ペットショップから犬や猫を迎えることに否定的な意見もあります。シェリー編集部でも、保護犬しか迎えないメンバーもいれば、ペットショップから犬や迎えたメンバーもおり、動物をどこから迎えるべきなのかは賛否が分かれるところです。

しかし、流通経路がどうであれ、この世に生を受け、一度我が家にやってきた命とは生涯をともにし、最後の最後まで幸せを願って寄り添っていくべきでしょう。

重要なことはその覚悟と、命を提供する側と共感ができるか?ということではないでしょうか。いくつかある選択肢の中のうち、ペットショップから命を迎えようとしている方がいたら、そのペットショップが行っている取り組みを調べてみましょう。

そこに、そのペットショップの生き物への考え方が色濃く反映されているはずです。

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