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コラム

ロボットに癒される時代!犬型ロボット「アイボ」の癒し効果

ドッグトレーナーTerumi
ドッグトレーナーTerumi ドッグトレーナー

これからは「AI(人工知能)の時代」と言われており、実際にこれまで人が行っていた仕事などもロボットに置き換わり始めています。一方で、人の心を癒すのはAIには難しいと思われがちですが、AIの技術を使ったaibo(以下アイボ)には人間を癒す力があることが様々な研究により証明され始めています。

触り心地が硬いロボットに愛着が沸くのかと半信半疑の部分もありますが、今回はアイボが人間に及ぼす効果を紹介をしていきます。

アイボとは

アイボとは、SONYが開発及び販売をしている犬型のロボットです。2018年にはAIが搭載され、鼻先にあるカメラで100人ほどの情報を記憶し、人によって対応を変えることが可能です。

四足歩行をし、人とのコミュニケーションを通して成長していきます。さらにはおもちゃ遊び、家の構造を記憶する、動きを覚えるといった犬に劣らないレベルで様々なことができます。動きも単調ではなく、物や段差を避けたり行動をアイボ自ら選択できるなど、リアルさが追及されています。

ロボットならではの機能としては、「写真撮って」とアイボに伝えることで写真をアイボが撮影し、専用アプリに思い出を残していくことも可能です。

アイボによる癒しの研究

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アイボが一般家庭でオーナーを癒すことは、研究結果としては明確になってはいないものの、癒されると感じるオーナーも多く、アイボが人気の理由のひとつです。中には看板ロボット犬として、お店のお客さんに愛されているアイボもいるようです。

また、医療現場や福祉の現場などでも様々な効果をもたらし、研究によってその効果が証明されています。

長期療養中の子どもへの効果

国立成育医療研究センターとソニーの共同研究では、長期入院を要する子どもたちとその家族への癒し効果を検証しました。

この結果、アイボの存在により他者とのかかわりが促進されることで、孤独感の緩和や抑圧している感情を表現しやすくする効果があることがわかりました。これに加え、自身の情緒や行動をコントロールする機能が増進する効果も期待されています。

無菌室で長期療養患者への効果

東京医科大学では、無菌エリアで長期療養している患者の心理面への影響について研究が行われています。

アイボと触れ合った人とそうでない人のストレスの度合いを比較すると、無菌エリアに入室中及び退出後で、アイボと触れ合った人の方がストレス度合が低くなるという結果が得られています。

さらには、アイボがいることで体を動かすことが促され、行動面でも良い影響をもたらすことがわかっています。

高齢者への効果

アイボを導入している介護施設も既にあり、アイボの効果が様々な面でもたらされています。

具体的には、コミュニケーションの増加、ストレス緩和、認知症予防、癒し効果などがあります。まだ高齢者への効果は研究段階ではありますが、今後高齢化が進む日本ではアイボのようなロボットのさらなる活躍が期待されています。

参考
aibo HPより

犬との違い

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アイボにも癒し効果があることが研究によりわかってきていますが、実際の犬とアイボの違いやそれぞれのメリットとデメリットを見ていきます。

衛生面

衛生面は、アイボの方が圧倒的に良くなります。細菌やウイルスの感染などの心配もなく、この点はアイボのメリットです。病院や高齢者施設といった感染が危惧される場所でも安心して導入することができ、誰とでも触れ合うことが可能です。

触り心地

好みもありますが、触り心地は犬の方が良いと感じる方が多いでしょう。温かさや被毛、皮膚のやわらかさは生きている生身の犬が勝る点です。

触り心地も癒しの効果に影響がありますので、この点では犬の方が多く癒しを提供しているといえます。

お世話の難易度

お世話に時間やお金がかかるのは犬でしょう。アイボは給餌、排泄、散歩といったものがないため、時間的にも経済的にもラクです。

犬は毎日の排泄、ごはん、散歩、遊ぶ時間、トレーニングも必要ですので、忙しくても飼い主さんの体調が悪くても行わなければいけない点では犬の方が大変になります。

経済的負担

犬の方がお金もかかります。ワクチン接種やノミダニの予防薬、避妊・去勢手術、ご飯、トリミング、体調不良があれば病院、加入すれば保険など日々お金がかかります。

一方のアイボも故障の際の修理代は発生しますが、それ以外は基本的にはなくても楽しめるでしょう。アイボとの日々を楽しむためのプランがあり、そのような料金は発生しますが、総合的に見ると基本はアイボの方が必要な費用は少なくなります

悩みの質と量

お悩みは犬の方が多くなるでしょう。アイボと生活をしてもお悩みはあるかもしれませんが、吠え、噛み、排泄の悩みなど、量や質の面で犬の方が多く、深刻な悩みにもなることもあります。

まとめ

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一般のユーザーを癒すのはもちろん、病院や高齢者施設でも癒し効果を発揮し、活躍を始めている犬型ロボットアイボ。ロボットセラピー(ロボット介在療法)という言葉もあり、超高齢社会である日本ではさらなる活躍が期待できます。

犬との生活にはロボット犬では得られないものもあると思いますが、犬と比較するとアイボにもメリットは多く、ロボット犬をお迎えする選択肢もありかもしれません。

今後のロボットによる癒しの効果や更なる社会貢献にも期待したいですね。

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