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いぬ飼い方

ペットのウンチが自然を壊す?「ふん害」が及ぼす影響とは

Kei
Kei シェリー編集部

「ふん害」ってご存知ですか?日本に限らず海外でも、自治体に寄せられるペットの苦情の中で「糞尿」が占める割合はとても多いのです。

あまり知られていませんが、ふん害による悪影響は、人間の生活だけでなく、自然環境にも及んでいます。

今回は、ペットのウンチが自然環境に与える影響、そして世界で行われている様々な取り組みをご紹介します。

ふん害とは?


ふん害とは、飼い主が犬や猫のふんを適切に処理せずに、路上や公園などの公共の場、あるいは個人の敷地に放置し、汚したり臭いを発したりする害のことです。

住宅街や街の中のふんの放置は、悪臭、公共物や私有物への汚れの付着、景観の悪化、片付ける手間など、そこに暮らす人にとってはとても迷惑です。

飼い主へのマナーの周知や、便利な散歩グッズのおかげで、昔と比べてペットのふんの放置はかなり減少していますが、それでも路上でふんを見かけることは少なくありません。

ぺットのウンチが自然環境に与える影響

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ペットのふんは完全に自然で分解されない

山や森など自然環境の中であれば、ふんを放置しても、雨風や時間の経過によって消えたり分解されるから大丈夫だ、と思っている人も多いかもしれません。

しかし、自然のサイクルの外で暮らすペットのふんには、ペットフードの防腐剤などの化学物質が含まれており、分解されずに残ってしまいます。
また、犬のふんに含まれている回虫や大腸菌などの一部の微生物は、処理しなければ最大で4年間、土の中で生き続けてしまいます。

過剰な栄養素が水質や土質を変化させる

ペットのふんには過剰な栄養素が含まれています。総合栄養食であるペットフードを食べているペットの糞尿には、大量の窒素やリンなどが含まれており、その栄養素が土の中の微生物や植物の分布を変化させてしまいます

また、ふんに含まれていた余剰栄養分が、雨水などで小川や海洋環境に流れ込むことによって、水生生物が過剰に成長したり、藻類が異常発生したりして、アオコや赤潮の原因にもなります。さらに、それらの藻類が腐敗すると、魚やその他の水生生物の生存に不可欠な酸素が枯渇することにもつながります。

とはいえ、数匹分のふんで自然環境が変わってしまう訳ではないので、過度に神経質になる必要はありませんが、自然のサイクルにとってペットのふんは部外者である、ということを理解することで、自然を尊重することができるのではないでしょうか。

ペットのウンチが感染源に

ペットのふんには、さまざまな細菌、病原体、寄生虫が含まれている可能性があり、直接的・間接的に人間を病気に感染させることがあります。例えば犬のふん1グラムには約2,300万個の大腸菌群が含まれており、人間の排泄物の2倍の量に相当します。

放置されたふんは、例え少量であっても雨風で周辺に広がり、病原体が様々な場所に付着してしまいます。それだけでなく、近くの海や川に流れ込んでしまうと釣りや遊泳、飲料水に影響を及ぼす可能性もあります。

また、都市部ではネズミなどのげっ歯類がペットのふんを餌にすることがあります。そしてそのネズミの排泄物が、様々な感染症を引き起こしてしまいます。

国内の各自治体・世界各国の取り組みをご紹介

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ペットのふん害は世界共通の問題です。このふん害を減らそうと、世界各国で様々な取り組みが行われています。

京都府・宇治市考案の「イエローチョーク」

京都府宇治市の職員が考案し、今では全国の自治体に広がっている「イエローチョーク作戦」。どのような作戦かというと、まず放置されているふんの周りを黄色のチョークで円で囲み、発見日時を書き込みます。ふんは片付けずにそのままにしておきます。

後日同じ場所を確認し、なくなっていたら「なし」と確認した日時を書き込み、まだ残っていたら再度確認した日時を書き込みます。これをふんがなくなるまで繰り返します。

住民の積極的な協力がカギとなるこの作戦ですが、低コストで簡単に効果が出ると評判となっています。ふんを放置をした人に、街から「見られている」と意識させることで、飼い主の自発的な回収を促すことができるという仕組みです。

ドイツ・ベルリン市内の「罰金」と「公共ゴミ箱」

ドイツのベルリン市内では、条例によりふんの放置には罰金が科されます。
また、ベルリンの市内には公共ゴミ箱が至る所に設置され、郵便ポストよりも数が多いそうです。ポストにはイラストでふんを捨てる袋の絵が描かれており、ペットのふんを捨ててもOKとのことです。

なお、神奈川県茅ヶ崎市、岡山県倉敷市など、日本でも罰金を科している自治体があります。

イギリス・ロンドン市内の「犬のふん専用ポスト」

イギリスのロンドン市内の犬がよく集まる公園内には、「犬のふん専用ポスト」が設置されていることがあります。日本にも公園内に似たようなポストが設置されているところがあります。

イギリス初「犬のウンチ発電」を発明

イギリスのブライアン・ハーパー氏は、犬のふんから発電する機械を発明しました。ハッチに犬のふんを入れハンドルを回すことで、微生物がふんを分解してメタンと肥料を生成し、ライトに電力を供給するという仕組みです。

また、インドでは牛糞から燃料用のガスを得るための機械が一般的なようです。排泄物のエネルギー利用はこれから注目が集まるかもしれませんね。

メキシコの「PooWi-Fi」

犬のふんを入れると一定時間無料でWi-Fiを使うことができる「PooWi-Fi」。インターネット会社のTerraは2012年、メキシコシティの10ヵ所の公園内にこの「PooWi-Fi」を試験的に設置しました。

アイデア性と話題性があり、ふん害対策にクリエイティビティを持って取り組んでいることが分かりますね。

まとめ

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今回は、飼い主がふんを処理しなければならない理由として、「社会的責任」だけでなく「環境的責任」もあるという話をご紹介しました。一度だけ…と放置してしまったふんが、目に見えないところで環境に悪影響を与え、人間の健康にも害を及ぼす可能性があります。

特に都市部では、ドッグランや散歩コースなど、多くの犬が集まる場所が集中しやすく、ふん害が起こりやすくなります。

世界中でペットのふんを放置させない様々な取り組みが行われています。ペットの飼い主とそうでない人たちが快適に過ごすためだけでなく、環境を守るためにも、アイデアを出し合ってふん害をなくすよう意識していきましょう。

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