おうちの猫の声が枯れていたり、ガラガラとした雑音が混じることはありませんか?
寝起きでもないのに飼い猫の声が枯れていたら、風邪でも引いたのかな?と不安になってしまうこともありますよね。
猫の声が枯れてしまう原因はいくつか考えられます。今回はその中でも頻繁に見られる原因をまとめてみました。飼い猫の健康管理の参考にしてください。
この記事の目次
サイレントニャー
「サイレントニャー」とは、猫が口を開けているのに微かにしか声が聞こえないときのことを指します。
この「サイレントニャー」は、子猫が母猫に甘えるときに出す声で、猫には聞こえても、人にはよく聞き取ることができません。そのため声が出なくなったと勘違いしてしまいがちですが、この場合にはすぐに普通の声で鳴きはじめることがほとんどです。
吐き気がしている
グルーミングをして飲み込んだ毛を吐き出したいときや、異物を飲み込んでしまったときなど、猫は吐き気がするときにガラガラと枯れた鳴き声を出すことがあります。
多くは吐き出した後にすぐ治るのですが、胃酸に喉がやられて少しの間鳴き声がかすれてしまったりすることもあります。
対処法
何かを吐き出す仕草を見せているときは、喉に引っかかった毛玉が原因である場合があるため、少し様子を見てあげましょう。
しかし、あまりに吐き気が長く続いたり、吐き出した後もしばらく鳴き声に違和感が続くようであれば動物病院に連れていきましょう。
まだ鳴き慣れていない
子猫の声がかすれていたり、声が出ていなかったりする場合は、まだ鳴き方をよく知らないのかもしれません。
対処法
子猫の場合はあまり神経質に声のかすれを気にする必要はありません。しかし、同時に苦しむ様子を見せていたり、餌を食べないなどの異変が見られた場合は動物病院に連れて行くようにしましょう。
鳴きすぎ
環境が変わったり、飼い主が留守にする時間が多かったりして、猫にストレスがたくさん溜まってしまうと、鳴きすぎて声がガラガラに枯れることがあります。
対処法
鳴きすぎで喉が炎症を起こしている場合は、しばらく様子を見ていると治ることが大半ですが、長い間続くようだと別の原因も考えられますので、動物病院で診察してもらいましょう。
声がかすれていたり枯れていたりする原因がストレスであると動物病院で判断されたときは、猫のストレスの原因が何であるかを探っていきます。
- 手術をした
- 飼い主と離れている時間が長い
- 動物病院で注射を打った
- 環境が変化した
- 新しいペットがきた
などは、飼い猫にとってストレスの原因となりやすいとされています。まずは、これらが当てはまらないかを考えてみてください。
そして、ストレスの原因をできるだけ取り除いたり、緩和する工夫をしてあげましょう。ストレスが原因の場合は、再発しやすいので要注意です。
手術後の体調不良
去勢手術など、身体に負担のかかる手術を行った直後に声がガラガラに枯れてしまうことがあります。その理由は、免疫が落ちて風邪をひいてしまったり、気管に炎症が起きたりするため。
対処法
ついつい不安な気持ちでいっぱいになってしまいますが、体調が回復するにつれて治っていくという場合が多いようです。短期間のうちに快方に向かわないようであれば、動物病院で診断してもらうと良いでしょう。
喉頭炎
喉頭炎とは、喉が炎症を起こしてしまう病気のことです。
声が枯れる、ガラガラになるという以外にも、以下のような症状が見られます。
- 咳が出る
- 首回りが腫れる
- よだれが出る
- えづく
- 食欲がない
喉頭炎が起きる原因はさまざまですが、異物を飲み込んだり、鼻炎や口内炎などが原因で発症してしまうことがあります。
対処法
声が枯れる以外にも、上記のような症状が表れたら早めに動物病院で診察してもらいしましょう。
原因はいろいろ考えられますので、「以前はこのように処置した」などと独断で処置してしまうのではなく、その都度、獣医師の指示に従って治療を行うようにしましょう。
気管虚脱
気管虚脱とは、本来ホース状であるはずの気管が潰れてしまい、呼吸を行うのが困難になってしまう病気です。
犬がかかりやすい病気として有名ですが、猫がかかってしまうこともあります。
対処法
気管軟骨が弱っているときに興奮したり運動したりすると発症しやすく、放っておくと呼吸困難を引き起こし命に関わるので注意が必要です。
早めに診察を受けに行くようにしましょう。動物病院によっては手術をしてくれるところもあるようです。
猫伝染性鼻気管炎
猫伝染性鼻気管炎とは、新しい環境に移動したときに起こりやすいとされる病気です。
くしゃみ、咳、食欲減衰、発熱などといった症状が現れます。
対処法
軽度で自然治癒する場合もあるのですが、自然治癒が難しい場合もあり、この場合は放置していると他の病気を誘発してしまいかねません。
上のような症状が見られたら、なるべく早く病院の診察を受けに行くようにしましょう。
勝手に判断せず動物病院へ行こう
猫の体調の変化を推し量るのは非常に難しいことです。しかし、普段から鳴き声を聞いている飼い主が、鳴き声の異変を感じ取るのはそう難しくはありません。
いつの間にか治っていたとしてもすぐに再発してしまう場合がありますので、おうちの猫の鳴き声に異変を感じたら、できるだけすぐにかかりつけの動物病院で相談しましょう。
特に、前の症状の時は放っておいても治ったからといってそのまま放置せず、専門の獣医師に診てもらう方が安心です。場合によっては命にかかわる病気が原因のことも考えられますので、症状が悪化する前に処置してもらうことで早期改善も期待できるでしょう。