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【保護犬と暮らす】職員が語る「わおん」の魅力と保護犬が果たす役割

2020.02.10
【保護犬と暮らす】職員が語る「わおん」の魅力と保護犬が果たす役割

前回の記事では、ペット共生型障がい者福祉施設「わおん」の入居者さんにインタビューした様子を掲載いたしました。

今回は、実際に「わおん」で働く職員さんの目線で、「わおん」のグループホームとはどのような施設なのか、他の施設との違いや魅力、犬の存在意義などを語っていただきました。職員さんだからこそ感じる「わおん」の魅力についてご紹介します。

この記事の目次

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「わおん」との出会い

「わおん」でエリア長を務める鮎川さん

今回訪問したグループホームの管理をしている職員の鮎川さんにお話を聞かせていただきました。

なぜ「わおん」で働こうと思ったのですか?

以前から犬を飼いたいと考えており、5年くらい前に一人暮らしを始めたことをきっかけに犬を飼い始めました。
それまでは地域の人との交流は全くありませんでしたが、犬を飼い始めて散歩をするようになると、畑仕事を手伝ったり野菜をもらったりと自然と交流が生まれるようになったんです。こういった経験を「幸せだなぁ」と感じました。

犬という存在があるだけで、入居者同士の交流だけではなく、地域との交流が生まれ、会話が弾む。「わおん」が狙った効果が実際に現れていることがわかるエピソードですね。

もともと福祉業界で働いていたんですが、障がいのある方にも、自分が犬を飼って感じた経験をしてもらいたいと思うようになりました。そこで、犬がいるからこそできる体験を生み出せる「わおん」の魅力に共感し、「ここしかない」と思ったのです。

犬と福祉という観点から仕事を探し始めたところ、偶然「わおん」の存在を知ったそう。それはまさに衝撃の出会い。会社のビジョンと鮎川さんのビジョンが完全に一致していたそうです。

実は2019年11月に入社したばかりの鮎川さん。取材当日はちょうど1ヶ月が経過しようとしていたところでした。他の職員さんや入居者さんから「まだ一ヶ月目だなんて信じられない(笑)」と言われており、すっかり「わおん」に馴染んでいらっしゃる様子が伝わってきました。

「わおん」でのお仕事

「わおん」でエリア長を務める鮎川さん

以前勤めていた施設との違いはありますか?

前は車椅子の人が多く、なかなか一人では身動きが取れない人が多い施設で勤務していました。しかし、「わおん」のグループホームは精神障がい者や知的障がい者が多く、身体的なサポートをすることはあまりありません。
そのため、地域の中で生活することになるので、自然と近隣の人との関わりが生まれてきます。

「わおん」のグループホームに入居している人は日中は仕事をしている人も多く、一緒に外に出る機会が以前の施設よりも多いそうです。

大きな施設では職員さんも多くいるため、突発的にどこかに行く必要が出て来ても人を出しやすいという利点があります。
しかし、「わおん」は比較的小規模なため、職員のスケジュール管理などが大変な面もあります。そこは私の仕事でもあるので、うまく回していけるよう頑張っていきたいですね。

施設の規模により、メリットやデメリットは生じてしまうもの。そのデメリットを鮎川さんら職員の方の努力によりフォローされています。鮎川さんはエリア長をされているため、管理業務が多く大変そうでしたが、その目からは仕事への誇りとやりがいが伝わってきました。

鮎川さんの一日のスケジュールを教えてください

午前中は市役所や病院の電話対応、通院の付き添いなどをして過ごし、午後は近隣エリアのホームを回っています。私の担当するホームが7棟あるのですが、日中は入居者さんが仕事などで家にいないことが多いのでなるべく夕方に行くようにしています。

新しい入居者さんや、ちょっとした連絡が入った人がいるとつい気になって様子を見に行ってしまうという鮎川さん。そういう小さな気遣いは入居者さんにとっては心強いですよね。

印象に残ったエピソードなどがあれば教えてください

私が担当しているホームの一つに新しい入居者さんが入ることになりました。少しサポートを必要とし、もともといる入居者さん同士の仲が良いため打ち解けるまで時間がかかるかもしれないと不安もありましたが、こちらの入る隙がないくらい打ち解けていました。
サポートしたいところも入居者さん同士でフォローし合って解決しており、「わおん」の入居者は、福祉の単なる受け手ではなく担い手にもなっているんです。

「わおん」のグループホームは、入居者同士の関わりがあまりなかったり、とても仲が良かったりと雰囲気はさまざまですが、職員さんが相性などをみながら入居するホームを決めているそうです。他の入居者さんと積極的に交流したい人もそうでない人も、自分の性格に合わせてくれるのは嬉しい点ではないでしょうか。

また、入居者さんが互いに助け合い、自らが福祉の担い手にもなっているのはとても素敵なことであり、これが福祉の理想形なのかもしれません。

ホームに犬がいるということ

「わおん」で暮らす保護犬出身のみりんちゃん

犬がいることで何か違いはありますか?

身近に犬がいることで、入居者さんは散歩に出かけたり、プラスの要素で外出することが増えました。
とある入居者さんが一人で外出する機会があり、道中の不安がありましたが、犬と一緒にいることで寄り道などもせずに無事に帰れたんです。
犬と楽しそうに遊んでいることも多く、犬がいてくれて良かったなと思いました。

職員さんにとってはどうでしょうか?

職員のモチベーションの維持にも一役買っています。
世話人さんのシフトを組むときに、どうしても都合が合わないこともあるのですが、「あの犬がいるホームだったら行きたい」という方も多いんです。犬の存在が業務を円滑に回す役割も果たしていますね。相性次第ではありますが、職員の犬を連れて行くことができるのも、犬を飼っている職員にとってはうれしいポイントです。

家や職場に犬がいるだけで、入居者さんの心の支えになるだけでなく、職員さんの仕事のモチベーション維持にも役立っているんですね。これこそがまさに「わおん」の強みだと言えるでしょう。

職員から見るアニスピホールディングスという会社

員から見るアニスピホールディングスという会社

「わおん」を運営するアニスピホールディングスはどのような会社ですか?

印象的だったのは、入社した日の朝礼で、事業の目標を達成したお祝いで特大のクラッカーを鳴らしたり、藤田社長の誕生日をサプライズでお祝いしたことです。率直にフランクで楽しい会社だなと思いました。

IT系の会社やベンチャー企業ではこういったイベントが多いイメージがありますが、どちらかというと堅いイメージのある福祉業界。社風がよく伝わってくるエピソードでした。

「わおん」での業務をどう感じていますか?

以前の施設で働いていたときは”会社の歯車”という印象を感じていました。しかし、アニスピホールディングスに入社して責任のある仕事を任されるようになり、やりがいを感じています。毎日が本当に楽しく、職場に犬がいるということもありモチベーションを高く保てています。

入居者さんにとっても「毎日が楽しい」「仕事にやりがいがある」と思っている職員さんがそばにいてくれる方が安心できることは間違いありません。また、アニスピホールディングスはもちろん、「わおん」のグループホームは犬と一緒に働けるということで、求人募集にも多くの応募が来ているそうです。

もしかすると、私たちが愛する犬という存在が、人手不足が深刻化している福祉業界の新たな光となるかもしれませんね。

最後に

殺処分直前で保護され、今はのんびり暮らすみりんちゃん

入居者さんも職員さんも終始笑顔でお話をしてくださったのがとても印象に残りました。犬という存在を介することで、人はこんなにも笑顔になれるのです。

今まで、犬は好きだけどグループホームでは飼えないから諦めていたという人も多いでしょう。しかし、施設側が犬と暮らせる環境を提供し、保護犬も救えるというのは素晴らしい取り組みだと感じました。

「わおん」のグループホームでは、動物を『飼う』のではなく、『ともに生きる』ことを大切にしています。犬にとってここが最善の環境かどうかはわかりません。しかし、藤田社長の言葉を借りるなら”救ってなんぼ”です。少なくとも実際に殺処分直前の犬の命を救い、そして犬が好きな人たちに囲まれてのんびり過ごせていることは事実です。

「わおん」は、入居者からも職員からも愛される施設でした。今後さらに新棟が増えていき、それに伴い引き取られる保護犬も増えていくでしょう。シェリー編集部では、このような社会的意義のある「わおん」の活動を今後も注目していきたいと思います。

わおん公式サイト:https://waonpet.com
(株)アニスピホールディングス公式サイト:https://anispi.co.jp/

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