【猫編】ワクチン・駆虫薬で予防できる病気とその他の病気の予防法

2024.07.02
【猫編】ワクチン・駆虫薬で予防できる病気とその他の病気の予防法

猫にはヒトと同様に、さまざまなワクチンや予防薬があります。

犬であれば狂犬病ワクチンやフィラリア予防などが浮かびますが、猫の飼い主の皆さんはどんな病気の予防をしていますか?よくわからないし、今まで何もなかったから大丈夫という理由で放置していませんか?

この記事では、ワクチンや駆虫薬で予防できる猫の病気と、その他の病気の予防法についてまとめました。

この記事の目次

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ワクチンで予防できる病気

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ワクチン接種が義務付けられている病気

猫には犬の狂犬病のように、ワクチン接種を義務付けられている病気はありません。そのため、猫はワクチンを接種しなくても問題ないと思うかもしれませんが、猫が安全に生きていくためにも、いくつかのワクチン接種が推奨されています。

ワクチン接種を推奨されている病気

以下に、同時に接種可能な混合ワクチンの種類を表にしました。

3種 4種 5種
猫ウイルス性鼻気管炎
猫カリシウイルス感染症
猫汎白血球減少症
猫クラミジア
猫白血病

混合ワクチンには、「コアウイルス」と呼ばれる猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3つが最低限含まれています。

また、1種類の感染症を単体で予防できるワクチンもあります。特に猫エイズとも呼ばれる猫免疫不全ウイルス感染症は、猫同士の喧嘩やグルーミングによって簡単に感染するため、脱走時の保険のために屋内飼育の猫にも接種が推奨されています。

どの混合ワクチンを接種するべきかわからないという方は、かかりつけの動物病院で相談しましょう。

駆虫薬で予防できる病気

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内部寄生虫

猫の体の中に寄生する寄生虫を「内部寄生虫」といいます。
ヒトにも感染する人獣共通感染症であるものも多く、猫の健康を守ることで、家族の健康も守ることができます。

  • 猫回虫(人獣共通感染症)
  • 猫鉤虫(人獣共通感染症)
  • 猫条虫(人獣共通感染症)
  • 瓜実条虫(人獣共通感染症)
  • 多包条虫(人獣共通感染症)
  • 犬糸状虫

多包条虫はエキノコックス、犬糸状虫はフィラリアとも呼ばれ、どちらも犬によく見られる寄生虫ですが、猫での寄生報告もあります。特にフィラリアは犬よりも少数の寄生虫で肺に障害を与えることがわかっているため、屋内・屋外問わず予防を徹底しましょう。

フィラリア予防は、蚊が出始める5月頃から蚊がいなくなってから1ヶ月後の12月頃まで、他の寄生虫は一年を通して月に1度投与する必要があります。

外部寄生虫

猫の体の表面に寄生する寄生虫を「外部寄生虫」といいます。

  • ノミ
  • マダニ
  • ミミヒゼンダニ
  • ハジラミ

ノミはノミアレルギーや猫ひっかき病などの病原菌を媒介します。また、マダニは、ヒトで死亡報告もある重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を媒介します。

どちらも屋内飼育の猫なら関係ないと考えるかもしれませんが、脱走してしまったり、飼い主が気づかないうちに家の中に持ち込んでしまうことも考えられますので、確実に予防する必要があります。

まとめて予防しよう

駆虫薬の中には、内部寄生虫と外部寄生虫をまとめて予防できるものもあります。その分、値段は張りますが、いくつも薬を与える必要がないのでオススメです。こちらもぜひかかりつけの動物病院で相談してみてください。

病気の予防と早期発見の6つのポイント

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多くの病気は、予防をしていても100%防げるというわけではありません。しかし、普段のちょっとした習慣が、病気になりにくい体にしたり、早期発見につながったりすることがあります。

1. 体重管理

肥満は、糖尿病や心疾患、呼吸器疾患、骨関節疾患などさまざまな病気の原因であり、寿命を縮めてしまいます。太ったらダイエットするのではなく、太らないよう、食事量をしっかり管理し、毎日の散歩も欠かさずに行いましょう

一方で、痩せすぎにも注意しなければいけません。体重が徐々に減少している場合、腫瘍や心疾患、腎疾患、肝疾患などが考えられます。また、糖尿病の末期には体重が減少するため、「ダイエットの成功」と勘違いしないように気をつけましょう。

2. 塩分の摂りすぎに注意

猫の死亡原因の上位を占める腎臓病。その原因のひとつとして、塩分の過剰摂取が知られています。一度味の濃いものを与えると、薄味のものを食べなくなってしまうこともあるので、普段から塩分の摂取量には気をつけましょう

なお、チャオチュールの塩分濃度が高くて腎臓病になるというデマが流れたこともありましたが、1日の目安を守っている限りは特に問題ありません。

2. 定期的にブラッシングする

換毛期だけでなく、普段からブラッシングをしてあげましょう。
頻度は猫種によって、毎日ブラッシングが必要な場合と、数日に1回で良い場合があります。愛猫に適したブラッシングの頻度を知っておきましょう。

スキンシップになるのはもちろん、皮膚の異常やノミやダニの付着、しこりなどの体の異常にいち早く気づけるかもしれません。

3. 尿や便をチェックする

尿や便は猫の健康状態を見る上でとても重要です。毎日確認することで、血が混じっている、下痢気味、尿量が少ない、便に動くものがいるなどの異変に早く気づけるでしょう。

4. 誤食に気をつける

中毒症状の多くは、食品の放置による誤食や飼い主の無知が原因であることが多いです。
特に絶対に猫に与えてはいけないものは以下の通りです。

  • ネギ類
  • ぶどう
  • チョコレート
  • キシリトール
  • アルコール
  • 人間の薬

ぶどうが危険であると報告されたのは2001年と最近のため、知らないという人も多いかもしれません。しかし、急性腎不全になり死亡してしまう危険もあるため、猫に与えてはいけません。

猫が食べたら危険なものは猫の届かないところに管理し、誤って口にしないように気をつけましょう。

5. 飲水・食事量の確認

肥満や偏食を防ぐために食事を管理することももちろん重要ですが、猫が1日に食べたり飲んだりした量をきちんと把握しておくと、体調不良の際に異変に気づきやすいです。

飲水の量は意識しないとなかなか把握しづらいですが、例えば多飲多尿の場合は腎不全が疑われますし、少なすぎても脱水になってしまいます。
メモリのあるお皿を使い、毎日の飲水量を把握するよう習慣づけましょう。

6. 猫種の好発疾患を知る

かかりやすい病気は猫種によって異なるため、猫を飼うことを決めたら、まずはその猫の特性を調べ、どんな性格なのか、どんな病気になりやすいかなどをしっかり調べましょう。そうすることで、事前に対策をしたり、定期的に健康診断をしたりすることで、早期の発見が可能です。

特に、スコティッシュフォールドの折れ耳や、スコ座りと呼ばれるおじさんのような座り方は、骨軟骨異形成症という疾患の症状のひとつです。見た目だけで「かわいい」と思うのではなく、その理由を知ることも大切です。

まとめ

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猫は室内で飼育することも多く、ワクチン接種も義務でないことから、あまり対策をしていないという方も多いかもしれません。

しかし、脱走や災害で外に出て感染してしまうこともありますし、時には飼い主自身が感染源となることもあるでしょう。また、ペットホテルを利用するときなども、ワクチンの接種が必要な場合がほとんどです。

愛する猫が健康で長生きできるよう、飼い主としてできる限りの対策をしてあげましょう。

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