シニア犬とは、個体差はあるものの、一般的に7才以上の犬を指すことが多いです。
犬も人と同じで、年を取れば身体的な変化や悩みが出てきやすいですが、より長く元気に幸せに過ごしてほしいという想いは飼い主さん共通の願いですよね。
今回は、そんなシニア犬の特徴や、元気に過ごすためにシニアでもできるエクササイズをご紹介します。
この記事の目次
シニア犬の特徴とよくあるお悩み
シニア期になると現れやすい身体的な特徴とシニア犬で多いお悩みを見ていきます。こんな変化や悩みが出てきたら愛犬もそろそろシニア期に入ってきているかもしれません。
シニア犬の特徴
・皮膚がたるむ
・ぽっちゃり体型を経て痩せていく
・顔周りの白髪が増える
・毛艶の減少
・動きがゆっくりになる
・歩き方の変化
シニア犬によくあるお悩み
・夜中に鳴く、吠える
・日中起きない
・歩けなくなることがある
・物にぶつかる
・寝たきりになる
・隙間にはまる
・トイレの失敗
・攻撃的になる
・認知症の疑い
シニア犬でも毎日やりたいエクササイズ
この章ではシニア犬向けエクササイズを紹介します。
「シニアだから何もできない…」 「今更もう遅い」ということは決してなく、愛犬の状態に合わせてできることを考えることが大切です。
ぜひ、愛犬ができそうなものを、少しずつでも挑戦してみてください!
もちろんシニア犬だけでなく、シニア期に向けて、若いうちから行うのもおすすめです。
スタンドアップ エクササイズ
自ら立つエクササイズです。筋力が低下すると、伏せた状態から立つことも段々と大変になっていきます。
立つ動作をゆっくりでもしっかりとできることを目指します。
飼い主さんが、途中までサポートしてもOKです。少しずつでも愛犬が自力でできるようにしていきましょう。
スクワット
人が行う膝を曲げ伸ばしするスクワット同様、「立つ→座る」を繰り返すエクササイズです。
これにより、足腰の筋力低下を防ぐのはもちろん、自分で立ち上がり、しっかりと座れることを目指します。
座る際は脚が横に出てきたりと、ラクなお座りをしがちですが、愛犬が痛がる様子や病気・ケガがない場合は正しいお座りの姿勢で行うことがポイントです。
壁際でやることで、脚が横に出にくくなり、正しいお座りの姿勢で行いやすくなります。
障害物またぎ
愛犬が普段歩く際に上げている脚の高さよりも、少し高めの障害物をまたいで歩くエクササイズです。普段よりもしっかりと脚を上げることで使うことが少なくなってきている部分の筋肉もしっかり動かします。
障害物は、ゴム紐やタオル、飼い主さんの脚など、犬がまたぎきれなくてもケガをしないもので行います。
坂道エクササイズ
ゆるかな坂道を歩くエクササイズです。犬は前脚に体重がかかりやすい分、後脚から衰えていくことが多いです。坂道を歩き、後脚もしっかりと使うことを目指します。
まっすぐ歩くだけでもいいですが、左右にジグザグ歩くことで難易度がアップします。ジグザグ歩くと、バランスを身体全体で取る必要があるため、更に筋肉を使うことができます。
柔らかマットエクササイズ
地面ではなく、柔らかい、少々足元が不安定なマットの上を歩くエクササイズです。これにより足腰の筋力をしっかり使うことを目指します。
人の布団や厚手のバスタオル、毛布などを何枚も重ねることで不安定な土台を作ることができます。
おやつ探しゲーム
「ノーズワーク」として知られるエクササイズで、シニア犬にとってもレベルを調整することでとても良いリハビリや老化防止になります。
やり方は比較的見つけやすい様々な場所に、大好きで且つにおいが強めのおやつを置き、それらを犬自身に探してもらいます。
視覚、聴覚に比べて衰えるスピードが遅い嗅覚を使いおやつを見つけることで脳が活性化します。
更には、自らおやつを見つけるという成功体験を繰り返すことで自信を得たり、免疫力アップにも繋がります。
愛犬が見つけられる易しめの場所におやつを置き、愛犬が少々迷っていても飼い主さんはヒントを出したりせず、犬自らが見つけることが大切です。
◇エクササイズのポイント
おやつ探し以外のエクササイズは、おやつで誘導して行い、少しでもできたらおやつをあげて褒めてあげてください。そして愛犬に無理のないできそうなレベルから少しずつ行い、「できた!」という成功体験を積み重ねていくことがポイントです。
まとめ
普通にやっていたことがシニア犬にとっては、普通ではなく、頑張って行う動きになっていきます。
老化に伴う変化はショックなことも多いかもしれませんが、「うちの仔は何もできない…」と思われてしまう愛犬も辛く、飼い主さんの笑顔が見られない日々は更に辛いはずです。
シニア期にはパピー期とはまた違うかわいさや穏やかな時間があります。今の愛犬を受け入れ、ぜひこれらのエクササイズを通して、少しずつでもできるを見つけ、そして増やし、愛犬を褒めて、褒めて、一緒に喜び、シニア期も笑顔でたくさんの愛情と共にずっと過ごして欲しいなと強く思います。