動物園でよく見かけるモルモット。かわいらしい姿で多くの人を魅了しています。
ところで、単に「モルモット」と言っても、見た目が大きく異なる子がいるのはご存じですか?短毛や巻き毛、無毛など、意外にもモルモットにはたくさんの種類がいます。
今回はモルモットの種類と、それぞれのお手入れの仕方について詳しく解説していきます。
この記事の目次
モルモットの種類とは
モルモットと聞くとどのような動物を思い浮かべますか?多くの人は、ハムスターよりも大きく、短足で被毛がびっしり生えた小動物を想像するでしょう。しかし、動物園でよく見かけるような種類だけでなく、外見がちょっとずつ異なるさまざまな種類のモルモットが存在します。
品種により被毛の長さも異なるため、お手入れの方法や頻度にも違いがあります。その品種の特徴に合わせてお世話をしてあげましょう。なお、多くのモルモットはお尻やお腹を触られるのが苦手なため、頭からゆっくりなでるようにブラッシングしてあげてください。
イングリッシュ
イングリッシュは、世界中でブリーディングされているため見かける機会の多い品種で、短毛が特徴のモルモットです。
毛質は、ノーマルタイプとツヤがあるサテンの2種類で、毛色はさまざまのバリエーションがあります。
お手入れの方法
毛が短いため、ブラッシングは週に1回程度行えば十分です。ただし、換毛気は抜け毛が多いので、2〜3日に1回ブラッシングをしてあげましょう。
アビシニアン
アビシニアン(ロゼット)は、いわゆる巻き毛のモルモットと言われる品種で、体に複数のつむじがあるのが特徴です。動物園などではイングリッシュの次によく見られます。
毛質は、ノーマルタイプとサテンタイプがおり、毛色のバリエーションが豊かで巻き方にも個性が出るため、その見た目はさまざまです。
お手入れの方法
被毛は長毛種と短毛種の間くらいとされており、定期的なブラッシングが必要です。
クレステッド
頭に一つだけつむじがあり、体はイングリッシュに似ています。つむじの部分の毛は周囲の毛よりも少し長く、王冠のように見えることから「冠毛」と呼ばれます。
クレステッドはアメリカ系とヨーロッパ系に分けられ、アメリカ系は体色と冠毛の色が異なり、多くの子は白い冠毛をもちます。一方でヨーロッパ系は、体色と冠毛が同色のものを指します。
お手入れの方法
短毛種であるイングリッシュと同様、ブラッシングは週に1回程度で大丈夫でしょう。
ペルビアン
やわかい長毛が特徴のペルビアンの被毛は、10cm程度、個体によっては30cm以上になることもあります。「アンゴラモルモット」とも呼ばれます。ストレートの子と巻き毛の子がおり、カラーバリエーションも豊かです。
もともとは、イングリッシュ種をペット用に品種改良したことにより作り出された品種とされています。
お手入れの方法
ペルビアンは愛好家から「モップ」に例えられるくらい、被毛が長く毛量も多いため、なるべく毎日ブラッシングをしてあげましょう。ホコリやゴミをモップのように吸い取ってしまったり、お尻の部分が汚れてしまいがちなため、きれいに保ってあげることが大切です。
シェルティ
顔以外の被毛が長く絹のようにサラサラしているのが特徴で、つむじはありません。毛が体に沿って流れており、品のある見た目が人気の品種です。
1200年頃から品種改良が行われて作出されたため、古い歴史があります。
お手入れの方法
毛質はとてもやわらかく長いため、なるべく毎日ブラッシングをしましょう。
また、顔以外の被毛は伸びやすく、特におしり周りは汚れやすいため、長くなったと感じたら定期的なカットも必要です。
テディ
テディはぬいぐるみのテディベアのようなちぢれた被毛が特徴的で、アメリカで発見された突然変異種です。
やわらかい毛質のアメリカン系と、少し長くかためでごわついた毛質が特徴のアビシニア系の2種類がおり、毛質や毛づやも異なります。
お手入れの方法
短毛であるため、毛が絡んだりせず、換毛期以外あまりブラッシングは必要ありません。しかし、モルモットの健康チェックやスキンシップのためにも、週に1回程度のブラッシングを行っても良いでしょう。
スキニーギニアピッグ
鼻や足以外の部分の毛がないモルモットで、品種改良により誕生しました。被毛がほとんどないことから、動物の毛にアレルギーがある人でも飼育が可能なため、人気の品種です。
※動物アレルギーの方が飼育を検討する場合は、必ず医師に相談しましょう。
お手入れの方法
ブラッシングの必要はありませんが、被毛がある品種と比べると、日焼けや皮膚癌、引っ掻き傷や皮膚病にかかる確率が高くなります。
また、体温調節が苦手なため、室温や湿度に気をつけましょう。特に冬場は乾燥にも注意が必要です。
最後に
今回ご紹介した以外にも、たくさんの種類のモルモットがおり、スタンダードな種類から珍しい種類まで、その見た目はさまざまで、どの子にも変え難い魅力があります。
種類によって被毛の質や長さが異なるため、適切なお手入れをしてあげましょう。特に長毛種のブラッシングや無毛種の保湿は特に気をつける必要があります。
モルモットを飼いたいと思ったら、まずはどの品種がいいかぜひ考えてみてください。お手入れが大変な子でも、スキンシップの時間が増え、良きパートナーとなれるでしょう。