トリミングサロンから帰ってきたペットのふわふわになった姿は見ているだけでうれしくなりますよね。しかし、サロン選びを誤ると思わぬトラブルにつながることもあり、動物病院にトリミング後の不調で来院するペットも少なくありません。
この記事では、サロンを選ぶときに確認しておきたいポイント、トリミングがおすすめな犬種・猫種などを解説します。
また、トリミングサロンは、カットやシャンプーだけでなく、ペットの健康管理に関わるケアを受けられる場所でもあります。トリミングサロンには行ったことがないという方も、おうちでのケアに心配があるならぜひサロンの活用も検討してみてください。
この記事の目次
トリミングサロンを選ぶ5つのポイント

実際にサロンを比較するときに確認してほしいポイントを5つ紹介します。
1.トリマーの資格・経験年数
トリミングサロンのホームページやSNSなどでトリマーの資格・経験年数を確認してみましょう。
トリマーには国家資格はなく、資格がなくても開業できます。そのため、技術や衛生管理のレベルに差があるのも事実です。JKC(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)の公認トリマーなどの民間資格はありますが、取得は必須ではありません。
だからといって、資格がないサロンがすべてダメということではありません。ただ、このことを知っておくことで、サロンを選ぶ目を持てるようになります。
2.来店して衛生状態を自分の目で確認する
トリミングサロンには、たくさんのペットが出入りします。
- 来店時のワクチン接種歴の確認
- 器具の消毒
- 定期的な清掃への取り組み
など、伝染病のまん延防止や衛生管理への取り組みが見えるかどうかも、サロン選びの大事な判断材料です。
来店したときに、受付やトリミングルームが清潔に保たれているか、ケージに汚れや臭いはないかなどを、自分の目で確認しましょう。
3.施術中の様子を確認できるか
「カット中は見学不可」というサロンもありますが、ガラス越しでも施術の様子を確認できるサロンのほうが、預けている間の不安が和らぐかもしれません。
トリミング中の動物の扱い方や手際を見るだけで、そのサロンの姿勢が伝わってきます。
4.施術前に健康状態を確認してくれるか
ペットの性格や体の状態は、飼い主さんにしかわからないことも多いです。
持病や性格だけでなく、「ドライヤーの音が苦手」といった細かいことを事前に伝えやすい雰囲気があるかどうかも、サロン選びのひとつの基準になります。
5.料金・所要時間が明確に提示されているか
料金が不明瞭なサロンには注意が必要です。犬種やコースによって変わるのは当然ですが、「やってみないと分からない」という説明しかない場合、後からトラブルになることがあります。
最初に料金表と所要時間の目安が明示されているかを確認しましょう。
トリミングサロンで受けられる健康管理のケア

トリミングサロンでは、カットやブローといったトリミング以外にも、爪切り・耳掃除・肛門腺絞りなどのケアを受けられます。
これらは自宅でのケアが難しいものも多く、例えば犬の爪の内部には血管が通っており、深く切りすぎると出血してしまうこともあります。
また、トイプードルなど毛が密な犬種では、伸びた毛が目に入って目の表面を傷つけてしまったり、耳の中に湿気がこもって外耳炎を繰り返すこともあります。トリミングサロンで目や耳の周辺の毛をカットしたり、定期的な耳掃除をすることでこのような病気を予防できます。
肛門腺のケアは慣れていない飼い主さんでは少し難しいこともあるので、心配な場合はトリマーに相談してみるのがおすすめです。
定期的なシャンプーだけでも利用OK
健康な犬でも皮膚を清潔に保つには月1回程度のシャンプーが理想的です。
しかし、自宅でのシャンプーを嫌がる犬や、飼い主さんの体力の問題などで自宅でのシャンプーが難しい犬も少なくありません。
「シャンプーだけ」でもトリミングサロンを利用できます。カットは必要ない、という犬種でも気軽に問い合わせてみてください。
サロンでのトリミングがおすすめの犬種・猫種

トリマーによるカット、シャンプーなどのケアがおすすめの犬種、猫種を紹介します。
毛が伸び続ける犬種や換毛期は月1回程度のカットがおすすめ
トイ・プードル、シュナウザーなどシングルコートの犬種は、定期的なカットが必要です。これらの犬種は毛が抜けにくい代わりに伸び続けるため、放置すると毛玉ができてしまい、皮膚トラブルに直結します。
ゴールデン・レトリバーやウェルシュ・コーギーなどダブルコートの犬種も、換毛期のシャンプーとブローをプロの手で丁寧に行ってもらうことで皮膚の状態を健康に保ちやすくなります。
長毛種の猫は、トリミングサロンを使ってみるのもあり
猫は基本的に自分で毛づくろいをするため、皮膚病で獣医師から薬浴を指示されている場合以外は、シャンプーを必要としないことがほとんどです。
また、知らない人に体を触られること自体を嫌がる猫は多く、短毛種であればトリミングサロンを利用する機会はあまりないでしょう。
一方、メインクーン、ペルシャ、ノルウェージャンフォレストキャットなどの長毛種は、普段からブラッシングをしないと毛玉ができてしまうことがあります。愛猫の性格や様子を見ながらサロンの利用を検討してみるのもひとつの選択肢です。
トリミングサロンで起こるトラブルの実例

トリミングサロンに関するトラブルのなかで、実際に動物病院への受診につながったケースをいくつか紹介します。
足先や耳をハサミ・バリカンで負傷
トリミング中にペットが暴れた際、保定が不十分だと、ハサミやバリカンで耳や足先などを傷つけてしまうケースは珍しくありません。耳掃除の際に耳の入り口を傷つけてしまったり、足の裏の毛をカットする際に肉球を傷つけて受診するペットは割と多いです。
シャンプーの刺激で皮膚トラブル
シャンプー選びのミスによる以下のようなトラブルも見られます。
- 皮膚に合わないシャンプーを使用して一時的なふけや痒みが出る
- シャンプー液が目に入って角膜潰瘍を起こす
肛門腺絞りのミスによるトラブル
肛門腺のケアは力加減が重要で、強く絞りすぎると肛門周囲が赤くなって痒みが出ることがあります。
もちろん、どれだけ腕の良いトリマーでも、ペットの動きや体質によってはどうしても防ぎきれない事故が起きてしまうことはあります。それでもサロン選びを慎重にすることで、リスクを減らせるのも事実です。
シニア・持病があるペットは特に慎重に

高齢のペットや、心臓病・呼吸器疾患などの持病があるペットは、通常のトリミングでも体に大きな負担がかかることがあります。
スタッフとしてトリマーが常駐している病院や、動物病院と連携したトリミングサロンもあります。健康な若いペットはトリミングサロンでデザインカットを楽しみ、シニア期に入ったり持病が出てきたりしたら動物病院でのトリミングに切り替えるという使い分けもおすすめです。
トリミングサロン選びで大切なこと

トリミングサロンは、ペットの見た目を整えるだけでなく、健康管理の面でも強い味方になってくれる存在です。トリマーの資格の有無だけで判断するのではなく、衛生管理・コミュニケーションの丁寧さ・緊急時の対応力などをトータルで見て選ぶことが大切です。
はじめてのサロンは特に慎重に選ぶことをおすすめします。「このサロンならペットを任せられる」と思えるトリマーに出会えるまで、複数の候補をじっくり比べましょう。
大切な家族の一員のために、時間をかけて信頼できるトリミングサロンを見つけてあげてください。







































