【獣医師監修】冷静な対処が大切!犬のてんかん発作の症状や治療法

2026.06.27
【獣医師監修】冷静な対処が大切!犬のてんかん発作の症状や治療法

皆さんは、愛犬の「発作」という症状に遭遇したことはありますか?
実際に見てみるとわかりますが、発作に遭遇すると非常に焦りますし、何をしたらいいかわからなくなります。

犬において、この発作が現れる原因の多くは「てんかん」によるものです。聞いたことがある方もいると思いますが、てんかんとはどんな病気なのでしょうか。

今回は犬のてんかんについて解説します。

この記事の目次

てんかんとは

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てんかんは、種々の病因による慢性機能性の脳疾患です。その主症状は反復性の発作(てんかん発作)です。

すなわち、てんかんと診断するためには、発作が反復することが必須であり、1回だけ発作を起こしただけではてんかんとは診断できません。

また、てんかんはその病因により、特発性てんかん、症候性てんかん、潜因性てんかんに分類されます。

特発性てんかん

特発性てんかんは、発作を引き起こす原因が脳内外に認められないてんかんのことを言います。つまり、遺伝的素因以外に異常が認められません。

一般的に犬では、このタイプのてんかんが最も多いと言われています。

症候性てんかん(構造性てんかん)

「続発性てんかん」とも呼ばれ、反復性発作を引き起こす原因が明らかなてんかんを指します。

つまり、脳に器質的病変(脳腫瘍、脳炎、血管障害、奇形など)が存在し、反復性の発作を引き起こしている場合です。

しかし、一般的には症候性てんかんという言葉は使わず、原因疾患(脳腫瘍や脳炎など)の診断名を使用することがほとんどです。

潜因性てんかん

症候性てんかんが疑われるものの、各種検査で明らかな異常が認められず、特発性てんかんに見えるものを指します。

過去の頭部外傷がきっかけになっているケース、脳炎後数カ月から数年で発現するケース、麻酔後の低酸素や血管障害、出生時外傷によると思われるものなどが挙げられます。

好発犬種

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犬種によっては、てんかんを発症しやすいものが存在します。
特発性てんかんの好発犬種としては、以下が知られています。

  • ビーグル
  • ミニチュア・シュナウザー
  • プードル
  • シベリアン・ハスキー
  • アメリカン・コッカー・スパニエル
  • ジャーマン・シェパード
  • ラブラドール・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • アイリッシュ・セッター

また、症候性てんかんの原因となる脳腫瘍や脳炎の好発犬種には以下が知られています。

  • パグ(脳炎)
  • マルチーズ(脳炎)
  • ヨークシャー・テリア(脳炎)
  • ミニチュア・ダックスフント(脳炎)
  • ドーベルマン(脳腫瘍)
  • ボストン・テリア(脳腫瘍)
  • ボクサー(脳腫瘍)
  • ゴールデン・レトリーバー(脳腫瘍)

症状

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てんかんにおける主な症状は、てんかん発作です。これは大脳皮質で異常な電気信号が過剰に発生し、それにより中枢神経機能が発作性・一過性の障害を受けることによって起こります。

硬直性痙攣

筋肉の収縮が長く続き、こわばった状態になります。体幹、四肢は強く屈曲または伸展したまま動きません。

間代性痙攣

筋肉が収縮と弛緩を規則的に交互に反復します。四肢は伸展と屈曲を交互に繰り返します(四肢の遊泳運動)。

診断

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発作を主訴として来院した犬に対して、その発作がてんかんによるものか、それ以外の疾患によるものか(非てんかん発作)を鑑別します。

問診

初発発作発症年齢(特発性てんかんでは1〜5歳が多い)、発作症状、発作頻度、発作持続時間などを確認します。この時、発作の様子を動画に残しておくと診断に役に立ちます。

画像検査

CTやMRI検査が頭蓋内の器質的病変の検索・除外するために用いられます。本検査には全身麻酔が必要となるため、実施前には獣医師とよく相談することをお勧めします。

神経学的検査

特発性てんかんであれば、発作のない時期に異常は認められません。症候性てんかんの場合は、病変が存在する位置に従った神経学的異常が認められます。

血液検査/尿検査

中毒(鉛、有機リン、水銀など)、代謝性・内分泌疾患(低血糖、低カルシウム血症、尿毒症、肝性脳症、甲状腺機能低下症、副腎皮質機能低下症など)、心疾患(各種心不全による低酸素血症、失神)といった、発作を起こす他の疾患の存在の有無を確認します。

治療

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てんかんの治療開始は、一般に発作の頻度に基づいて判断されます。特発性てんかんであれば4〜6週間に2回以上の個別発作、または8週間に2回以上の群発発作で治療を開始します。

抗てんかん薬

てんかんの最も一般的な治療法です。

治療の目的としては、発作の完全抑制ではなく、発作頻度および発作症状の重篤度を軽減することにあります。一般に発作頻度が治療開始前の50%以下に抑制できれば治療は成功していると考えます。

重積発作に対する治療

重積発作を呈している場合は速やかに発作を止める必要があります。

重積発作とは、発作が5分以上続く場合、あるいは発作と発作の間がなく、連続して発作が生じることを指します。この場合はジアゼパムやバルビツール系麻酔薬の静脈投与、マンニトールなどの利尿薬投与、コルチコステロイドの投与が推奨されます。

まとめ

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てんかんは、脳にダメージを与える可能性のある疾患です。症状が現れた際はビックリするかと思いますが、冷静に対処していきましょう。


治療も長期にわたることが多くなりますので、心配なことやわからないことは、遠慮せずにかかりつけの獣医師までご相談ください。

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