北欧・ノルウェーのペットトレンドのご紹介です。なんとノルウェーでは、乳幼児の育児休暇の他に、「ペットの育児休暇」を導入している企業があります。
一体どのようなシステムで、どのような利点があるのか気になりますよね。今回はそんな、ノルウェーの「ペットの育児休暇」について迫ります。
この記事の目次
ペットの育児休暇って?
子供の育児休暇ならよく耳にする言葉ですが、「ペットの育児休暇」は初めて聴くフレーズかと思います。
この「ペットの育児休暇」が今ノルウェーではトレンド化しており、子犬の育児休暇を導入し始めたノルウェーの会社も多いのだとか。
始まりは、ノルウェーの大手企業、Musti Group(ムスティグループ)。Musti Group(ムスティグループ)は、ノルウェーでは言わずと知れたペットグッズを販売する大手チェーン会社です。同社が、所属する全ての社員に「ペットの育児休暇」を許可したところから、この制度が始まりました。
この育児休暇は、子犬または子猫を飼い始めた従業員のみが適用されるシステムで、3日間の育児休暇が与えられます。
たくさんのメリット
子犬や子猫を飼い始めてすぐは、大変なことも多いですよね。最初の数日が肝心とも言えるでしょう。
子犬や子猫にとっては、慣れない家で新生活を始めるので、ストレスを溜めてしまう時期でもあります。また飼い主さんも、子犬や子猫のお世話や初めてのペットとの生活に慣れず、心身ともに疲れてしまいますよね。
新たな生活環境の中、飼い主さんが通勤するのは相当大変なこと。そこで、この3日間のペット育児休暇がとても役に立ってくれます。
互いに「自己紹介」しあう3日間
子犬や子猫を家に迎えたあと、最初に行いたいことが「自己紹介」。新たな家族として、友人として、相棒として、絶対に必要なプロセスです。
子犬や子猫にも、飼い主さんを知ってもらう良い機会です。また飼い主さんも、子犬や子猫の性格や癖を知ることができます。
お互いが今後、気持ちよく生活するために、最初の数日で行う自己紹介は外せません。
“ハウスルール”を教える3日間
飼い主さんの生活習慣や飼育法を教えることも大切です。
飼い主さんがいつ起床して就寝するのかを知ることができますし、食事の時間や散歩の時間を覚えてもらうことが出来ます。
それだけではなく、この3日間でトイレトレーニングも行えることも大きいでしょう。
はじめてペットを迎える人なら特に、トイレのしつけは一層大変と感じることが多いかもしれません。「決まった場所でトイレをしてくれない」「ペットが排泄をしなくなってしまった」などの問題に直面した方も多いのではないでしょうか。
最初のステップとして、飼い主さんがトイレトレーニングにしっかり付き添えなかったことがこれらの原因の一つでもあります。
この3日間の育児休暇はとても有意義です。3日もあれば、ペットは排泄の仕方をおおよそ覚えることができます。この3日間の育児休暇を活用して、はじめのトイレトレーニングをしっかりできることは、とても大きいですよね。
一番大事?「じゃれあう」3日間
初めて子犬や子猫が我が家にやってくる日。ワクワク・ドキドキですよね。まず先に子犬や子猫とじゃれ合いたい気持ちは子供も大人も一緒。
せっかく子犬や子猫や家にやってきたのに、出勤でお預けなんて悲しいですよね。でもこの3日間の育児休暇があれば、思う存分、たっぷりじゃれ合うことができます。
ヨーロッパ各地で広まりつつある
このノルウェーの「ペットの育児休暇」は、ヨーロッパ各地で広がりつつあるトレンドです。
例えばスコットランドのビール製造会社。スコットランドの大手ビール製造会社のBrew Dog(ブリュードッグ)では、なんと驚き、1週間も「ペットの育児休暇」を社員に与えているんです。
しかも、会社側が社員に対して推奨しているシステムで、積極的にこのペットの育児休暇をとるように呼びかけもしています。
ここまで飼い主さんに優しい福利厚生が設けられてるなんて、この会社に是非就職したくなりますよね。
日本でもこうなってほしい!
ヨーロッパでは、乳幼児を育てている親(女性も男性も)のほぼ全員が育児休暇を最大適用期間までとります。
ここ日本でも、ペット保険の会社や、ペットフードの会社では、ペットの忌引休暇を導入している企業も出てきています。また、ペットを飼っている従業員に手当を出すような企業も出てきています。こういった動きが広まり、日本でも「ペットの育児休暇」が、もっと広まると良いですよね。