犬の睡眠時間は何時間?年齢・犬種でも違う睡眠について徹底解説

2024.04.12
犬の睡眠時間は何時間?年齢・犬種でも違う睡眠について徹底解説

愛犬が日中たくさんお昼寝しているにもかかわらず、夜もぐっすりと眠っているのを見て、「我が家の犬は寝すぎているのではないか?」と心配する飼い主は少なくありません。しかし、実際には、犬は人間と比較してかなり長い睡眠時間が必要です。

今回は、年齢や犬種による平均的な睡眠時間、犬が長時間睡眠を必要とする理由など、犬の睡眠について詳しく解説いたします。

この記事の目次

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犬の平均的な睡眠時間【年齢別】

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犬の睡眠時間には個体差がありますが、年齢や犬種によっても異なります。以下は、年齢別のおおまかな平均睡眠時間です。

子犬(~生後1年)

子犬は、目に入るものがすべて新しく、まだ十分に発達していない身体で動き回ります。好奇心旺盛な子犬にとって、睡眠は「体の回復や成長、記憶の整理」のために非常に重要です

子犬は成犬に比べて多くの睡眠時間を必要とし、平均的な睡眠時間は18~19時間とされています。

成犬(生後1~7年)

成犬の睡眠時間は子犬やシニア犬に比べて短いですが、それでも平均で12~15時間の睡眠が必要です。

この睡眠時間は人間の赤ちゃんの睡眠時間と同じくらいであり、大人の飼い主と比較すると犬は長い時間を眠って過ごしていることがわかります。

シニア犬(生後7年~)

シニア犬は、成犬に比べて体力と回復力が低下し、年を取るにつれて長い睡眠時間を必要とします。シニア犬の平均的な睡眠時間は、子犬と同じく18~19時間と言われています。

10~12歳以降のハイシニア犬にもなると、食事やトイレ以外の大半の時間を寝て過ごします。

犬の平均的な睡眠時間は?【犬種別】

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犬の睡眠時間に最も影響を与えるのは年齢ですが、同時に犬種によっても睡眠時間が異なります。一般的に大きい犬種のほうが寝る時間は長く、小さい犬種であるほど寝る時間が短いと言われています。

例えば、チワワやトイ・プードルのような小型犬の成犬の平均的な睡眠時間は約12時間ですが、ニューファンドランド、セント・バーナード、マスティフなどの大型犬は約16時間程度睡眠に費やすとされています。これは、体の大きな犬ほど日常生活でエネルギーを消費するため、回復にも時間がかかるためだと考えられています。

しかし、大きい犬でもシベリアン・ハスキーやボーダー・コリーなど何らかの作業に従事している犬は睡眠時間が短く、中には12時間以下の犬もいます。これらの作業犬たちは長時間活動できるように、睡眠時間が短い傾向があるとされています。

犬種や年齢はあくまで目安

上記で紹介した年齢や犬種による睡眠時間は、あくまで目安です。人間にもショートスリーパーとロングスリーパーがいるように、犬の睡眠時間にも個体差があることを考慮し、参考にしてください。

犬の睡眠時間が長い理由

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ここまで、年齢や犬種によって睡眠時間が異なると解説してきましたが、なぜ犬は人間よりはるかに長い睡眠時間が必要なのでしょうか。犬の睡眠については、まだまだ分かっていない部分が多くあるため、日々研究が進められている状況です。ここでは2つの説をご紹介します。

1.眠りが浅いから

犬が人間より長い睡眠時間が必要なのは、深い眠りである「レム睡眠」の割合が人間よりも少なく、睡眠が浅いことに原因があります。犬は野生時代において、常に敵に襲われる可能性があったため、眠っていてもすぐに周囲の危険に対応するには、浅い眠りでなければならなかったのです。

また、犬が寝ているときに、あごを地面に着けているのを見たことがある方もいるでしょう。これは、あごで地面の振動を感じて周囲の動きを察知するためだと言われています。

2.夜行性の名残

犬が昼間によく眠るのは、野生時代に得た特性と密接に関係しています。もともと狩猟で食糧を得ていた犬は、暗い夜に狩りをし、昼間に睡眠を取る夜行性の動物でした。

次第に人間と共に暮らすようになり、昼に活動する人間のリズムに合わせて変化しましたが、夜行性の特性はまだ完全には消えていないため、昼間にも一定の睡眠時間を必要としていると考えられています。

快適な睡眠をサポートするためのヒント

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犬の快適な睡眠をサポートするために、環境と日常生活を見直しましょう。犬にとって快適な睡眠環境をつくり、日常生活を見直すことで、より愛犬の健康や生活の質を向上させることが期待できます。

環境をチェック

【広さ】
犬が十分に身体を伸ばして寝られるスペースを確保する。
【場所】
家族とのコミュニケーションが取りやすく、同時に静かでリラックスできる環境を整える。
【寝床の素材】
通気性が良く、犬が暑さや寒さを感じにくい素材を選ぶ。適度なクッション性があり、清潔を保つ。
【温度・湿度】
犬が快適に過ごせる室温は22℃、湿度は60%程度が目安。エアコンなどで適度に保つ。特に体温調節機能が低い子犬やシニア犬、暑さが苦手な犬種などは気を配る。
【音・光】
うるさい音、まぶしい光などで犬の睡眠が阻害されていないか確認する。

※快適な部屋作りについては、こちらの記事をご覧ください。

初めて犬を飼う方必見!安全で快適な部屋づくりをしよう
https://cheriee.jp/dogs/36671/

日常生活をチェック

【運動】
健康であれば、散歩や遊びで十分に体を動かす。
【ストレス】
運動不足や飼い主とのコミュニケーション不足などがないか確認する。
【食事】
適切な量のタンパク質、脂質、炭水化物を含む栄養バランスの良い食事を与える。
【寝る前の習慣】
夜寝る前は激しい運動などはさせずに、リラックスして過ごす。

※適切な食事については、こちらの記事をご覧ください。

皆が悩むドッグフード選び、ペット栄養管理士が推奨する選び方って?
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犬の睡眠時間の異常が病気の兆候かも?

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犬の睡眠時間には個体差がありますが、年齢や犬種による目安に比べて寝る時間が極端に長い、または短い場合、病気の兆候かもしれません。

過度な睡眠時間

体調不良や足の痛みで起き上がるのが辛い場合、犬は睡眠を取って痛みや辛さを軽減しようとします。その際、無理に起こすと抵抗や怒りを表すことがあるので注意しましょう。犬の睡眠時間が異常に長いと感じたら、早めにかかりつけの獣医師に相談してください。

睡眠時間が足りない場合

犬が十分に眠らず、夜中に起きて吠えることがある場合、特にそれがシニア犬であれば、認知症の可能性があります。早めの対処が求められるため、症状をかかりつけの獣医師に伝えて相談しましょう。

また、家の中が騒がしかったり、明るすぎるような状況では、犬はなかなか寝付けずに睡眠不足になります。犬がゆっくりと眠れるよう、先述したように環境を整えてあげましょう。

遊んでいる途中に突然眠る場合

歩行中や遊んでいる最中に犬が突然眠ってしまうことがあるなら、ナルコレプシーという病気の可能性があります。ナルコレプシーは突然眠ってしまう病気です。このような症状が現れたら、速やかに獣医師の診察を受けましょう。

睡眠中の様子から健康状態を知る

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犬の睡眠中の行動や様子を観察することで、愛犬が健康かどうか、病気の兆候がないかを確認することが可能です。

寝相やいびき

犬の寝相はその健康状態や気分を反映しています。寝相が突然変わった場合や、いびきが異常に大きい場合は、健康に問題があるかもしれません。

例えば、急に左右の同じ側しか体を床に着けなくなった場合は、痛いところをかばっているのかもしれません。これは、病気や怪我の可能性が考えられます。

また、いびきは犬の個体差がありますが、以前より明らかにいびきが大きくなった場合や、息苦しそうないびきをかいている場合は、獣医師に相談した方が良いでしょう。

脚をピクピクさせる

睡眠中の犬がリラックスしているサインとして、深い呼吸や脚のピクピク動くことが挙げられます。これは犬がリラックスし、レム睡眠に入っている証拠です。

一方で、体がバタバタと震え、声を掛けても反応せず、大量のよだれや失禁、歯の食いしばりなどが見られる場合はけいれんしている可能性があります。けいれんしている間は触らずに、おさまってから速やかに獣医師の診察を受けましょう。

睡眠中に鳴く

犬が眠りながら、ワンワン、クーンクーンなど鳴いている姿をしばしば見かけます。これは、犬が夢を見て、寝言を言っていると考えられます。こちらも犬がレム睡眠に入っている可能性が高いと思われます。

ただし、痛そうに鳴く、苦しそうに鳴くなど、いつもと違う兆候が見られた場合は獣医師に相談しましょう。症状が出ている時の動画などを撮影しておけば、診察の助けになることもあります。

まとめ

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この記事では、犬の睡眠時間や快適な睡眠をとる方法、睡眠中の様子について紹介しました。愛犬の体調管理には、犬の睡眠について理解し、日々観察することが非常に重要です。異常な睡眠を察知したら、速やかに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

今回の記事を参考に、愛犬との毎日をより快適に過ごしていただければ幸いです。

改訂履歴
2024/04/12 情報を追加
2020/11/21 情報を追加
2018/07/25 初版公開

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