「動物アレルギーだけど、どうしてもペットを飼いたい…。」その気持ち、よくわかります。
症状が軽く、原因をきちんと知って対策を行えば、ペットを飼うことができる場合もあります。今回は、動物アレルギーについて一緒に学んでいきましょう。
アレルギーは程度により命の危険を及ぼす可能性があります。アレルギーを発症した場合は、必ず医師の診察を受け、ペットの飼育について相談するようにしてください。
この記事の目次
動物アレルギーの症状
はじめは風邪のような症状
以下に当てはまる人は、動物アレルギー反応が出ていると言えるでしょう。
- くしゃみ、鼻水、咳などの風邪に似た症状
- 目の充血やかゆみ
- 皮膚の赤みやかゆみ
重症化すると、めまいや動悸、吐き気、さらには呼吸困難を起こす場合もあります。
動物と触れ合うことで、重い症状を起こしたことがある方は、残念ながらペットを飼育するのは危険かもしれません。
アレルギーは免疫反応が強すぎて起こる
アレルギーとは、アレルゲンから身を守ろうとして起こる「免疫反応」です。ウイルスをやっつけようとして高熱が出るように、身体がアレルゲンに過剰反応して、やっつけようとします。
アレルギー反応を起こさないためには、アレルゲンを取り込まないようにすることが大事です。
動物アレルギーの原因
一般的に、アレルギーの原因は「被毛」だと思われていますが、実際はもっと多岐にわたります。
- フケ、糞尿、唾液に含まれるアレルゲン
- フケを好物とするダニの死骸
- 毛についてきたホコリや花粉
ダニやホコリについてはあまり知られていませんが、実はこれらもアレルギーの原因です。
被毛自体がアレルゲンになることもあれば、被毛がアレルゲンを運んできてしまうこともあるということです。
アレルギーを防ぐ5つのポイント
1. 壁拭きなど、掃除をする
部屋にアレルゲンを溜め込まないように、こまめな掃除が必要です。
アレルゲンは壁は付着しやすいため、床だけでなく壁の掃除もしましょう。
2. ブラッシング、シャンプーをこまめにする
フケを防ぐため、ブラッシングは犬種・猫種によって週1、2回〜毎日、シャンプーは月に1、2回程度を目安に行いましょう。
シャンプーの頻度が高すぎると、乾燥して逆にフケが出やすくなってしまうので注意が必要です。
また、適切にシャンプーをしてもフケが出る場合、シャンプーの成分が合っていない可能性があります。低刺激のものを試してみたり、トリミングサロンなどで相談をしてみると良いでしょう。
3. 布製のじゅうたん・カーペット、カーテンに注意
布製品は、抜け毛やフケ、つまりアレルゲンを溜めやすい性質があります。
布製のカーテンを使っている場合は、数ヶ月に1度洗濯をするとアレルゲンがとれてすっきりします。
4. 空気清浄機を使う
アレルゲンはとても軽く、人が歩くだけで舞い上がってしまいます。
空気清浄機の使用によって、アレルギーが改善されるケースはよくあるので、試してみてはいかがでしょうか。
空気清浄機によっては脱臭効果付きのものもあるので、ペットがいるご家庭には一石二鳥ですね。
5. ペットを寝室に入れない
寝室にペットが立ち入ると、睡眠中にアレルゲンを取り込んでしまいます。
1日の3分の1近い時間を身体の回復に当てている私たちですから、寝室の清潔さは、特に気を配る必要があります。
ペットが寝室に入るのが癖になってしまう前に、「ここは入ってはいけない場所だよ」と教えるようにしましょう。
ペットを最後まで飼うのが飼い主の責任
動物アレルギーでもペットが好きな気持ちはわかりますが、だからと言って後先考えずに無責任にペットを飼い始めて良いわけではありません。
「飼い始めたけど、やっぱりもう飼えない…」なんてことにならないように、慎重に検討を進めていきましょう。
ペットを飼う前に長時間ペットと触れ合ってみる
ペットを飼うとなると、毎日ペットと長時間一緒にいることになります。
少しの触れ合いならそこまで問題なかったアレルギー症状も、毎日ペットと過ごすことで辛くなったり、症状が悪化してしまうこともあります。
自分でペットを飼う前に、ペットを飼っている友達や親戚に頼んで、できれば数日間一緒に過ごさせてもらいましょう。
試してみて、「やっぱり辛いな」と感じたら、ペットのためにも自分のためにも飼育をやめておくのが懸命な判断でしょう。
家族の協力が必要
動物アレルギーの人がペットのブラッシングをしたり、ペットの毛布を洗濯するのはなかなか辛いものです。
被毛やフケに多く触れる作業は、アレルギーを持っていない家族などにお願いできないか、あらかじめ相談をしておきましょう。
最悪の場合、代わりに飼育してくれる人を見つけておく
動物アレルギーは、予期せずに悪化することがあります。
これはアレルギーを持っているか否かに関わらず重要なことですが、どうしてもペットを飼えなくなってしまった場合に、代わりに飼育をしてくれる人をあらかじめ探しておきましょう。
その際、軽い口約束で済まさず、金銭問題やペットの持病などについて文書に残しておくと、後々のトラブルを防げます。
まとめ
今回は、動物アレルギーでもペットを飼いたい方のために、アレルギーの原因や予防方法をご紹介しました。
症状が軽く、家族の協力がある場合は、予防を徹底することでアレルギー症状を抑えてペットと楽しく暮らせる可能性が高いです。
ただし、ペットは生き物だということを忘れず、決して自分本意な甘い考えで飼育を始めることのないようにしましょう。
ペットが好きだからこそ、ペットのためにも慎重な検討や準備をしたいですね。