「愛猫がごはんを食べない!」というのは、心配でなりませんよね。とはいえ猫はもともと食にムラがある動物なので、「ただ食べたくないだけなのか、それとも体調が悪いのか」の見極めが難しく、余計に不安になってしまいます。
この記事では、「何時間(何日)食べなかったら病院に連れて行くべきか」という年齢別の目安と、「こんな症状があればすぐ受診すべき」という危険なサインを、わかりやすく整理しました。判断に迷ったときの基準として役立ててください。
この記事の目次
受診を考える時間の目安は「24時間」

猫はもともと食にムラがある動物なので、1食抜いた程度ならそれほど心配はいりません。ただし、まったく食べない状態が続く場合は注意が必要です。
待ってよい時間は年齢によって異なり、成猫であれば24時間を一つの目安と考えましょう。子猫はより短い時間で体調を崩しやすいため、成猫よりも早めの対応が必要です。
| 年齢 | 食べていない時間 |
|---|---|
| 1-2ヶ月 | 8時間 |
| 2-3ヶ月 | 12時間 |
| 3-4ヶ月 | 16時間 |
| 1歳以上 | 24時間 |
これは、何も食べない(絶食)状態が続いたときの、健康な猫の目安です。高齢の猫や持病のある猫は、より早めの対応が必要です。また、ぐったりしていたり、他の症状がある場合は、目安の時間を待たずに受診してください。
上記の時間を過ぎても食べる気配がない場合は、自己判断で原因を決めるのではなく、動物病院に相談しましょう。食欲不振は多くの病気で見られる症状なので、原因の特定は獣医師に任せた方が安心です。
すぐに受診すべき危険なサイン

特に注意したいのが、食欲不振にほかの症状が伴っているケースです。「そのうち食べるだろう」と軽く考えず、しっかり対処することが大切です。
特に、ごはんを食べないことに加えて次のような症状がある場合は、目安の時間を待たずに、すぐ動物病院を受診してください。
- 吐き気や嘔吐がある
- 下痢をしている
- 体が熱っぽい
- 体が震えている
- 元気がなくぐったりしている
- 黄疸(目や口の中の粘膜が黄色く見える)がある
これらは体調不良のサインで、治療を要する病気が隠れている可能性があります。病院では原因を調べるための検査を行ってもらえます。
食べる量が減っている場合

まったく食べないわけではないけれど、食べる量や食べる時間が目に見えて減った、という場合も注意が必要です。完全な絶食ではないぶん見過ごされがちですが、食欲が落ちていること自体が体調不良のサインであることに変わりはありません。
完全に食欲がなくなってはいない食欲低下の状態が、72時間(約3日)以上続くようなら受診の目安とされています。ただしこれはあくまで目安で、量がさらに減っていく、元気がない、他の症状があるといった場合は、待たずに動物病院へ相談しましょう。
太り気味の猫は特に注意

太り気味の猫は、食事量が減るだけでも肝臓に負担がかかり、命に関わる状態になることがあります。これは「脂肪肝(肝リピドーシス)」と呼ばれる病気で、絶食が続くと急激に進行し、全身が衰弱したり黄疸が出たりすることもあります。
ぽっちゃりしていると少しくらい食べなくても平気と思いがちですが、肥満気味の猫は健康な猫よりも早く危険な状態に陥ります。食欲が落ちたら、ほかの猫以上に早めの受診を心がけましょう。
こんな理由で食べないことも

猫はもともとデリケートな動物で、ちょっとした環境や食事の変化でも食欲が落ちることがあります。受診の目安の時間に達していなければ、まずは次のような原因に心当たりがないか確認してみましょう。
行動・環境によるもの
以下のような場合は、一時的に食欲が落ちる原因になります。
- 恐怖や興奮
- 引っ越し・旅行などの環境の変化
- 発情期(繁殖期)
- 出産の前後
食事そのものによるもの
以下のような場合も、食欲不振の原因として考えられます。
- 同じフードに飽きた
- フードを変えたばかりで警戒している
- 前の食事を食べ過ぎてお腹が空いていない
- フードが冷たい
また「食べずにいるともっとおいしいものが出てくる」と学習している、おねだりのケースもあります。
家庭でできる食べさせ方の工夫

病気が原因でない場合は、ちょっとした工夫で食べてくれることがあります。次のような方法を試してみてください。
食べる環境を整える
落ち着ける静かな場所に、清潔な食器を用意します。前の食事の残りがついていると食べないことがあるので、毎回きれいにしましょう。食器は、ひげが当たりにくい平たいお皿がおすすめです。
猫の食器については、こちらの記事をご覧ください。
食事を工夫する
マグロ缶など香りの強いフードを好む猫もいます。人肌程度に温めると香りが立ち、食欲をそそります。一度にたくさん盛らず、少量から試すのがコツです。
与え方を工夫する
声をかけながら口元へ持っていくと食べることもあります。出したまま放置せず、食べなければいったん片づけ、時間を置いて少量ずつ何度か試してみましょう。
迷ったら早めに動物病院へ

猫がごはんを食べようとしないと、不安になってしまいますよね。でも、年齢別の目安や危険なサインを知っておけば、様子を見るか受診するかを落ち着いて判断できます。
大切なのは、時間の目安はあくまで目安だということ。ぐったりしている、嘔吐や下痢などの症状があるといった場合は、時間を待たずに動物病院を受診してください。食欲不振はさまざまな病気のサインであることが多く、原因の特定や治療は獣医師に任せましょう。
「食べないな」と気づいたときの早めの行動が、愛猫の健康を守ることにつながります。日頃から食事や水を飲む量、便や尿の様子を観察して、変化に早く気づけるようにしておきましょう。





































