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サルモネラ菌に注意!ペットフードの食中毒事件を紹介

塚本 祥也
塚本 祥也 シェリー編集部

湿度も温度も高く、食品の傷みやすい時期には人間もペットも食中毒への注意が必要です。

大袋ではなく小袋の製品にして使いきれるようにしたり、ウェットフードは必ず冷蔵庫に入れるようにしたりなど、各家庭でさまざまな工夫を行なっているでしょう。ですが、いくら食べ物が傷まないようにしっかりと管理したからといって、食中毒を完全に防げるわけではありません。

近年、ペットフードが製造過程で細菌やウイルス、寄生虫などに汚染されているという事件が繰り返し起きています。

今回の記事では、近年発生したペットフードの食中毒事件の中から2件を取り上げ、その経緯と原因を調べてみました。ここからわかることは、「いつ、どこで発生してもおかしくない」ということです。

過去の事例


まずは、最近日本で発生したペットフードの食中毒事件から見ていくことにしましょう。

2019/08 サルモネラ菌で14匹が死亡

2019年8月、北海道のペットフード業者「ノースペット」が製造した「犬・猫用ササミ姿干し 無塩」からサルモネラ菌が検出されたことを、同製品を販売した生活クラブ連合会が公式サイト上で発表しました。

同製品が原因で、計68匹のペットに嘔吐や下痢などの症状が出て、14匹が死亡しました。同製品は毎月8000〜9000個売れるほどの人気商品だったということです。

発覚までの経緯

最初に異変が報告されたのは19年1月17日で、生活クラブ連合会の組合員から異臭がするとの報告があり、製造工場に検査が依頼されました。しかし、その時点では製品サンプルに問題はないとの回答があるのみでした。

2、3週間後に異臭を訴える声が3件届き、本格的な調査に入りました。3月に入って販売を中止し、商品を注文した9000人の組合員に注意喚起のニュースを行ったところ、商品を食べてからペットが体調を崩したという報告が60件も寄せられました。

原因はサルモネラ菌

検査の結果、商品からサルモネラ菌が検出されました。しかし、菌の発生源は未だ特定されていません。これを受けて生活クラブは18年4月以降に販売した47,000個あまりを破棄するように、消費者に呼びかけています。

2013/6 サルモネラ菌検出で世界中の製品をリコール

2013年3月、ナチュラペットプロダクトがサルモネラ菌汚染のため、いくつかのブランドのドライフードをリコールすると発表しました。リコール発表はアメリカですが、日本へ販売された製品も対象となっています。

健康被害は報告されていないものの…

同製品による健康被害はまだ報告されていませんが、リコール対象の商品は6ブランド(イノーバ、EVO、カリフォルニアナチュラル、ヘルスワイズ、カルマ)にも及び、流通地域はアメリカ、カナダ、日本、香港、韓国、コスタリカ、マレーシア、シンガポールと非常に広範囲まで及びます。

原因はやはりサルモネラ菌

ミシガン農務省、ジョージア農務省、及びFDAの検査でサルモネラ菌が陽性と出たため、賞味期限が2014年6月までの製品すべてを回収すると発表しました。

食中毒事件の原因

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なぜこのようなペットフードの食中毒事件が頻発し、途絶えることがないのでしょうか。その原因を見ていきます。

ペットの大敵、サルモネラ菌

上で記述した2つの事件は、いずれもサルモネラ菌が原因です。では、このサルモネラ菌とは一体どのような危険を持つのでしょうか。

サルモネラ菌はどんなものか?

サルモネラ菌は、人を始め、牛や豚、鶏などの家畜の町内、河川・下水など自然界に広く生息している細菌です。

少量の菌でも食中毒を発症し、乾燥に強いという特性を持ちます。主な症状として、吐き気や腹痛、高熱、下痢などが見られ、重症の場合、死に至る可能性もあります。潜伏期間は6〜72時間と言われています。

どう防げば良いのか?

人間の場合は手の洗浄・消毒を徹底し、低温保存、加熱処理などの対策で感染を防ぐことができます。しかし、ペットフードが既にサルモネラ菌に汚染されている場合、ペットへの感染を防ぐのは非常に難しいのが現状です。

法律による規定が不十分

ペットフードは食品衛生法の規制対象になっておらず、通常は食品扱いされません。2019年に起きたサルモネラ菌の事件においても、生活クラブ連合会はペットフードを食品ではなく生活用品として位置付けていました。

ペットフードの衛生・安全性を取り締まるためにペットフード安全法が施行されています。この法令により「名称」「賞味期限」「原材料名」「原産国名」「製造業者、輸入業者または販売業者の名称と住所」を表示することが義務付けられました。

しかし、このペットフード安全法には未だいくつかの問題点が残されています。その1つは、5%未満の原材料に表示義務がなく、そもそも法を犯したときの罰則が規定されていないということです。

食中毒問題の解決に向けて


有名企業によって大量販売されているからといって、そのペットフードの安全性が保証されているわけではありません。製造段階で菌が混入しているようなケースでは、消費者がいくら注意を払ったところで問題が起こってしまいます。

企業は社会的な責任に基づいて製造過程の管理を徹底し、政府には早急にペットフードの衛生・安全性を管理する法律を見直して欲しいですね。

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