他の犬を怖がってしまうのには理由があった。正しい克服方法まとめ
楽しいはずのワンちゃんとのお散歩。
しかし、他の犬に会うたびに怖がって吠えてしまっては、ワンちゃんも飼い主さんも、心から楽しむことができなくなってしまいます。
ワンちゃんが他の犬を怖がってしまうのにも、きちんと理由があります。
心地よいお散歩ができるように、ワンちゃんの恐怖心を克服する方法を勉強しましょう。
他の犬を怖がる理由
そもそもワンちゃんはなぜ、散歩中に他の犬に吠えるのでしょうか。
子犬の頃の社会経験不足
まず、子犬の頃に他の犬とコミュニケーションをとる機会が少なかったことが考えられます。
一般的に、犬は生後3〜12週の間に親や兄弟とじゃれあうことで、他の犬とのコミュニケーション方法を学習するといわれています。
また、生後3ヶ月を過ぎると自分の知らないものに対しての警戒心が強まり始めると言われています。
そのため、生後3ヶ月以内に親から離されてしまった犬は、他の犬とのコミュニケーション機会に欠け、どう接していいかわからず吠えてしまいます。
他の犬との怖い思い出
他の犬と会って何か怖い経験をした思い出があるということも挙げられます。
他の犬に追いかけまわされたり、激しく吠えられたり、急に上に乗っかられたりと、怖い思いをしたことのある犬は、他の犬を怖いと感じてしまいます。
一度このような経験をすると、その後、他の犬と楽しい経験をしない限り、他の犬に対して「怖い」というイメージをずっと持ち続けてしまいます。
他の犬に会った時にやってはいけないこと
次に、他の犬に会ったときや吠えてしまったときに、ついやってしまいがちなNG行動をご紹介します。
良かれと思ってやっている行為が、ワンちゃんをさらに不安にさせてしまっているかもしれません。
リードを引っ張る
他の犬から離そうと思って、飼い主さんが焦ってリードをグイッと引っ張ってしまうこと。
確かに無理やりその場から逃げてしまえば、一時的にはワンちゃんが怖がって吠えるのを止めることができます。
しかし、ワンちゃんは飼い主の焦りを察知し、余計に不安になってしまうかもしれません。リードを伝って、飼い主の感情が伝わるのです。
また、いつどこで他の犬に会うかはわかりませんし、毎回この方法でしのげるわけではないでしょう。
逆に、無理やり他の犬に近づけようとしてしまうと犬嫌いを助長させてしまう可能性があるので、これもNGです。
叱る
もうひとつが、他の犬に吠えたときに叱ってしまうこと。
他の犬に会ってすでに興奮状態にあるワンちゃんは、叱られることでさらに興奮して、さらに吠えてしまうこともあります。
例えば、「ノー」の言葉で吠えることを止めるようにトレーニングされた犬であれば、これは当てはまりませんが、無闇に叱ることはあまり意味はありません。
どうしたら怖がりを克服できる?
では、ワンちゃんが他の犬を怖がることは、どうしたら克服できるのでしょうか。
いくつか効果的な方法をご紹介します。
注目をそらしておやつをあげる
ワンちゃんの注目を他の犬から飼い主に移し、おやつをあげるという方法があります。
他の犬が近いてきたら、名前を呼ぶなどして飼い主に注目させ、他の犬に吠えなければおやつをあげましょう。
他の犬との距離が近すぎると警戒心が高まり、吠えやすくなるので、まずは距離感を保った状態でおやつをあげるといいでしょう。
ワンちゃんは、「他の犬に会って吠えなかったらおやつをもらえた!」と思います。また、他の犬に会うことを「嫌なこと」ではなく、「いいこと」だと感じるようになります。
まずは他の犬に会うということに対するイメージを良い方向へと変えるところから始めましょう。ただし、他の犬に遭遇するたびに、おやつをあげるという行為を忘れずに行うようにしてください。一貫性のある飼い主の振る舞いは、早く慣れさせるのに最も効果的です。
他の犬に慣れさせる
また、他の犬とコミュニケーションをとることに慣れさせる方法も効果的です。
時間はかかりますが、他の犬は怖い、というイメージを変えられれば、他の犬に会うたびに警戒して吠えてしまうことはなくなります。
犬友達がいれば、他の犬が少ないところで待ち合わせをし、犬同士でコミュニケーションをとる練習に協力してもらうと良いです。
ただし、相手の犬が積極的に近づいてきたり、吠えやすい性格の犬だと逆効果になってしまいます。
大人しくて多少吠えられても落ち着いていられるような、穏やかな性格の犬に協力してもらえると良いですね。
大人な犬は、接し方が分からない犬に対して、教育をすることがあります。犬との接し方を教えるのです。しつけ教室やパピーナーサリー、ドッグトレーナーの元にはこういった大人の犬がいる事があります。どうしても困った場合は、こういった専門家に相談してみると良いでしょう。
楽しいお散歩を
ワンちゃんが他の犬を怖がって吠えてしまう理由には、子犬の時に他の犬とコミュニケーションをとる機会が少なかったことや、他の犬と会って怖い経験をしたことが挙げられました。
他の犬に吠えないようにと、ついリードを引っ張ったり叱ったりしてしまいがちですが、こうした行為はワンちゃんの不安を助長してしまうので今すぐにやめましょう。
ワンちゃんが恐怖心を克服するには、他の犬に対するイメージを良い方向へと向かせることが重要です。
少しずつトレーニングを積んで、ワンちゃんも飼い主さんもより楽しい日々のお散歩時間となりますように。