愛犬がシニアになると、「最近、散歩に行きたがらなくなってきた」「無理に連れて行かない方がいいのかも」と思う飼い主さんも多いのではないでしょうか。
でも実は、老犬こそ散歩が必要なのです。この記事では、老犬に散歩が欠かせない4つの理由と、行きたがらないときの対処法をご紹介します。
この記事の目次
理由①筋力・身体機能の維持

犬も歳をとると、人間と同様に動くことが若い頃ほど楽ではなくなってきます。しかし、ここで散歩をやめてしまうと、負のスパイラルに陥ってしまいます。
昔ほど散歩に行きたがらなくなった
↓
「今日はお休みでいいかな」(飼い主さん)
↓
散歩に行かなくなる
↓
体力が落ちる
↓
さらに行きたがらなくなる
↓
さらに衰える
また、これは散歩だけに限った話ではありません。「動くのが大変そう」と感じるあまり、身の回りの世話をすべて飼い主さんがしてしまうケースもありますが、それがかえって老化を早める原因になることがあります。
動かないでいると筋力は急速に衰え、「動かなくなった」状態が「動けなくなった」状態にあっという間に変わってしまうのです。
理由②脳への刺激で認知症を予防

犬が散歩に行く理由は、運動不足の解消だけではありません。外の世界を歩くことで五感が刺激され、それが脳の活性化につながります。
家の中だけで過ごしていると、においも音も景色も変わり映えしない単調な毎日になってしまいます。こうした刺激の少ない環境は、脳の働きを低下させ、認知症リスクを高める一因になると言われています。
特に注目したいのが嗅覚です。犬にとって、さまざまなにおいを嗅ぐことは情報収集であり喜びでもあります。嗅覚は視覚や聴覚と比べて老化による衰えが緩やかとされており、シニア犬になっても存分に楽しめる感覚です。
散歩中に好きなだけにおいを嗅がせてあげることは、脳への良い刺激になります。
理由③生活のリズムを整える

散歩に出かけ日光を浴びることで、脳内ではセロトニン(幸せホルモン)が分泌されます。昼間にセロトニンが十分に分泌されると、夜にはメラトニン(睡眠ホルモン)の材料になるため、夜にしっかり眠れるようになるという好循環が生まれます。
老犬は体内時計が乱れやすく、昼夜逆転や夜鳴き・深夜の徘徊に悩む飼い主さんも少なくありません。毎日の散歩で日光を浴びることが、こうした症状の改善に役立つと言われています。
犬の日光浴については、こちらの記事もご覧ください。
理由④心の健康を保つ

ずっと同じ景色の中にいると、人間と同じで犬もストレスが溜まります。外の空気を吸うだけでも、十分な気分転換になります。
前章でご紹介したセロトニンには精神を安定させる働きがあり、情緒不安定になりやすいシニア犬にとって特に大切な物質です。散歩に出ることで自然とセロトニンが分泌され、心の健康を保つことにもつながります。
老犬になると、若い頃のようにはしゃいで喜びを表すことは少なくなるかもしれません。それでも、散歩の準備をする音に反応して尻尾を振ったり、外で近所の人に撫でてもらったり、草のにおいをじっくり嗅いだり、そういった体験のひとつひとつが老犬にとっての大切な生きがいにつながります。
「楽しい」「嬉しい」という感情は、犬にとっても脳への大切な刺激です。こうしたポジティブな体験が日常の中に積み重なることで、精神的な健康が保たれ、結果として老化のスピードを緩やかにするとも言われています。
散歩を嫌がるようになったときの対処法

もし愛犬が散歩を渋るようになったら、以下の方法も検討してみてください。
- ハーネスや歩行補助グッズを使う:足腰が弱ってきた老犬は、ハーネスや歩行補助グッズを使うと立ち上がりや歩行をサポートできます。
- カートや抱っこで散歩する:歩けなくても外の空気を嗅ぎ、景色を眺めることで脳への刺激になります。
- 短時間を数回に分ける:体力的な負担を減らしつつ、回数を増やして刺激を与えられます。
- におい嗅ぎを優先する:距離を歩くことよりも、においを嗅いで脳を使うことを重視します。
- 時間帯を変える:老犬は体温調節が苦手になるため、夏は涼しい早朝や夕方、冬は暖かい日中に変えるだけで散歩への抵抗が減ることがあります。
散歩を渋る背景に、病気や痛みが隠れている場合もあります。気になるときはかかりつけの動物病院に相談してみましょう。
老犬こそ散歩が必要な理由まとめ

老犬になると、散歩の距離も時間も若い頃とは変わってきます。昔のように歩けなくても、その子のペースでゆっくりお散歩しましょう。少しでもいいので、外に出る習慣を続けることが大切です。
老いることはマイナスなイメージに捉えられがちですが、これは愛犬との新しい生活のステージです。そんなのんびりとした散歩の時間を、共に楽しむのも良いのではないでしょうか。








































