犬を飼い始めたら必要な3つの手続きとは?飼い主の義務を確認

2025.09.30
犬を飼い始めたら必要な3つの手続きとは?飼い主の義務を確認

「犬を飼い始めたはいいけれど、どんな手続きが必要なの?」
犬を初めて飼う初心者さんや、子どもの頃に家族で飼っていたけど自分で飼うのは初めてという方は、戸惑うことも多いかもしれません。

ここで、飼い始めてすぐにやらなくてはならない手続きを確認しておきましょう!また、おすすめのスケジュールも載せておきましたので、ぜひ参考にしてください。

この記事の目次

犬を飼い始めたら必要な手続き①畜犬登録

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これは、人間でいう出生届のようなものです。犬を飼い始めたら、30日以内に届出することが義務づけられています。以下にまとめてみましたので、参考にしてください。

  • 対象:生後91日以上の犬
  • なぜ:犬の所有者を明確にし、市区町村が把握するため
  • いつ:飼い始めた日から30日以内(生後91日未満の犬は生後91日を過ぎてから30日以内)
  • どこ:住民票のある市区町村の役所か保健所で登録(どちらで登録するかは、市区町村のホームページをご確認ください)

畜犬登録は原則として1頭につき1回ですが、引っ越した場合や譲ったりして所有者が変わった場合は、再手続きが必要です。犬を譲り受けた場合は、登録済みかどうかも必ず確認しておきましょう。

登録はいくらするの?

  • 登録手数料:3,000円前後(市区町村によって異なります)

飼い始めてすぐは慣れないことが多く、あまり余裕がないかもしれませんが、飼い主の義務ですので必ず手続きしてくださいね。

犬に鑑札をつける

犬の畜犬登録をすると、登録番号が記載された鑑札がもらえます。この鑑札を飼い犬に装着することは法律により義務付けられているので、犬の首輪などに装着しましょう。

鑑札の装着が不要になる場合

お住まいの市区町村が「狂犬病予防法の特例」制度に参加していれば、犬のマイクロチップが狂犬病予防法に基づく鑑札とみなされる場合があります。詳しくは以下のサイトをご覧ください。

マイクロチップの装着等の義務化に係る狂犬病予防法の特例に関する対応について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/rabies.html

犬を飼い始めたら必要な手続き②狂犬病予防注射

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狂犬病とは、動物だけでなく人も感染してしまう恐ろしい病気です。もし、発症した場合には致死率は100%とも言われています。

現在の日本では長らく発生していませんが、海外ではいまだに多くの人が狂犬病で亡くなっています。万が一、国内に病原体が持ち込まれても蔓延を防ぐことができるように、予防接種を必ず行いましょう。

  • 対象:生後91日以上の犬
  • なぜ:狂犬病の感染を防ぐため
  • いつ:飼い始めてから30日以内(生後91日未満の犬は生後91日を過ぎてから30日以内)
  • どこ:動物病院

何をすればいいの?

  1. 予防注射を受ける
  2. 注射済み証明書をもらう
  3. 役所か保健所に提出(市区町村のホームページをご確認ください)

注射はいくらするの?

狂犬病予防注射の費用の目安は以下のとおりです。

  • 狂犬病予防接種料金:2,000〜3,000円
  • 注射済票交付手数料:550円前後

犬に狂犬病予防注射済票をつける

交付された狂犬病予防注射済票も、飼い犬に装着することが法律により義務付けられています。鑑札と同じように犬の首輪などに装着しましょう。

狂犬病予防注射は毎年受けよう

狂犬病予防注射は生後91日以後に一度受け、その後は毎年1回、法律により4月1日から6月30日までの間に受けさせることが義務付けられています。

市区町村が行っている集団接種会場で受けるか、動物病院受けるかのどちらかから選べます。集団接種会場の方が安い場合が多いですが、時間が決められていたり、待ち時間が長かったりする場合があります。

犬を飼い始めたら必要な手続き③マイクロチップの登録変更

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2022年6月1日から、ブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫について、マイクロチップの装着が義務化されています。

マイクロチップは、迷子や災害などで愛犬とはぐれてしまったときに保護された犬の身元がすぐにわかったり、犬の遺棄や盗難などを防ぐ目的で装着します。

ただし、マイクロチップが装着されていても、新しい飼い主が登録情報を変更しなければ、マイクロチップの情報は販売業者や譲渡元のままとなり、正しく身元確認ができません。

忘れずに内容を変更するようにしましょう。

  • 対象:マイクロチップを装着している犬
  • なぜ:犬が保護された際の身元確認のため
  • いつ:飼い始めてから30日以内
  • どこ:自宅からオンライン申請、または郵送で申請書を提出

犬を迎えるとき

ブリーダーやペットショップなどの販売業者から購入する場合は、マイクロチップの識別番号および暗証記号が記載された「登録証明書」を忘れずにもらうようにしましょう。

譲渡団体や知人などから譲渡される場合も、マイクロチップの装着の有無を必ず確認し、装着されていれば登録証明書をもらってください。

犬を迎えた後

犬を迎えたら、早めにマイクロチップの登録情報を更新しましょう。以下のサイトからオンラインで登録情報の変更ができます。

犬と猫のマイクロチップ情報登録 | 環境省
https://reg.mc.env.go.jp/

申請書による登録事項の変更も可能です。詳細については、以下のサイトをご確認ください。

よくある質問 | 犬と猫のマイクロチップ情報登録
https://reg.mc.env.go.jp/owner/faq

申請にはいくらかかるの?

  • オンライン申請:400円
  • 用紙による申請:1,400円

登録情報が変わったら必ず変更しよう

飼い主の住所や電話番号などの登録事項が変わったとき、犬の所有者が変わったとき、犬が死亡したときなどには、必ず登録情報を変更しましょう。

いつなにをすればいいの?

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マイクロチップの情報変更に関しては、なるべく早く済ませましょう。

畜犬登録と狂犬病予防注射に関しては、どの時期の犬を飼うかによって、いつまでに何をするかが少し変わってくるため、2パターンの図解を用意しました。

生後91日未満の子犬を飼った場合

狂犬病注射・畜犬登録図解

子犬を飼い始めた場合は、狂犬病予防注射とは別に、複数の感染症をまとめて予防する「混合ワクチン」を数回接種する必要がある場合があります。

狂犬病予防注射と混合ワクチンは、通常は一定の間隔を空けて接種することが推奨されています。

そのため、子犬を家族に迎えたら、まず動物病院で健康診断を受けると安心です。その際に、これまでのワクチン接種状況を伝え、獣医師と相談しながら、今後の接種スケジュールを立てることをおすすめします。

その後、期間内に畜犬登録を済ませましょう。

生後91日が経過した犬を飼った場合

狂犬病注射・畜犬登録の図解22

畜犬登録は、飼い始めてから30日以内に行わなければならないため、その前までに狂犬病予防接種を受けることが望ましいでしょう。そうすれば、病院から交付される「狂犬病予防注射済証」を、市区町村の窓口で畜犬登録の手続きをする際に提出することができます。

犬によっては、すでに畜犬登録やその年の狂犬病予防注射が済んでいることもあります。犬を譲り受ける際は、マイクロチップの装着の有無と鑑札や注射済票が交付されているかを、購入先や譲渡元に確認しましょう。

まとめ

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犬を飼い始めたら、「1.畜犬登録」「2.狂犬病予防注射」「3.マイクロチップの情報更新(装着している犬のみ)」「4.鑑札(装着義務がない場合を除く)と注射済票の装着」の4点を忘れずに行いましょう。

ここでは一般的な申請方法をご紹介しましたが、市区町村によってはオンラインで手続きができる場合や、狂犬病予防注射済票の申請を動物病院が代行してくれることもあります。お住まいの市区町村のホームページを確認するか、かかりつけの動物病院に相談してみることをおすすめします。

犬を飼い始めたばかりのときは、何をしたらいいかわからず、右往左往してしまうこともあるでしょう。こうした手続きなどもしっかり行い、素敵なペットライフを過ごしてくださいね。

犬を飼い始めた際は、以下の記事もあわせてご覧ください。

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