アジアの高原からやってきた犬、チベット犬二種をご紹介
みなさん、チベット犬ってご存知ですか?チベットを原産地とする、チベット出身の犬種です。
チベットは、中国の西の高原に位置していて、独特の文化や独自の宗教観が存在する、個性あふれる素敵な国です。チベットの文化を知るに、チベット犬は外せない!チベット犬って、チベットの文化や人々の生活にとても深い関わりがあるんです。
今回は、チベットを代表する犬種、「チベタンマスティフ」と「チベタンスパニエル」の二種をご紹介します。
チベタンマスティフ
みなさん、チベタンマスティフはご存知ですか?知っている方も多いかと思います。それは、チベタンマスティフはあることで有名になったからです。
それは、世界一高価な超大型犬ということです。見た目はライオンのようで、体の大きさは大人のクマよりも大きい。また、大変歴史のある犬種で、考古学的発掘物の文書によると、チベタンマスティフは紀元前1100年前には、チベット地方に存在していたそうです。
実はこの犬種、世界大戦中は絶滅寸前でした。しかし、1980年代に、人々の手によって絶滅は食いとめられました。現在は、希少な犬種に指定されています。
これらの理由から、一時期は1匹8億円で取引が行われていたそうです。8億円の犬って、想像できますか?
特徴
チベタンマスティフの特徴は以下の通りです。
- 体重:64〜82kg
- 高さ:61〜72cmコート
- 毛:ロング、たてがみがある
- 色:ブラウン、黒、灰色、クリーム色、赤っぽい金
- 平均余命:10〜14年
チベットは、遊牧の文化がある国です。チベタンマスティフはチベットの遊牧民には欠かせない犬となっています。それは、番犬として遊牧民の生活に必要だからです。
チベタンマスティフは、その体の大きさから、チベットでは番犬、または羊飼いの相棒犬として活躍しています。お仕事犬と言うより、家庭で人間の側にいて、人間に寄り添うのが向いている犬種と言えるかもしれませんね。
チベタンマスティフを飼う
なんといっても、食費が大変。体が大きいので、その分たくさん食べます。食費が嵩んでしまうのを覚悟しましょう。また、番犬にとても向いている犬ですが、比較的性格が荒い犬です。
チベタンマスティフによる事件も数件起こったほどです。
社会化、または躾をしっかりと行いましょう。当然ですが、体が大きいので小さなアパートやマンション、小さい家で飼うことはお勧めできません。ちゃんとしたお庭があって、たくさん運動ができる環境が望ましいでしょう。食費だけでなく、環境面でもとてもお金がかかる犬と言えるかもしれません。
チベタンスパニエル
チベタンスパニエルはとても歴史のある、高貴な犬です。紀元前から存在していると言われている犬で、考古学的発掘物によると、紀元前1100年にまでさかのぼります。
チベットの寺院で長年大切に飼われていて、国王の献上品にもなった犬種です。
特徴
チベタンスパニエルの特徴は以下の通りです。
- 体重:4〜7kg
- 高さ:24〜28cm
- 毛:ロング
- 色:ブラック、クリーム、ゴールド、レッド、ホワイト
- 平均余命:12〜15年
チベタンスパニエルはとても愛嬌のある犬種です。スパニエルというだけあって、いつも元気一杯で、はしゃぐのが大好きな犬です。いつも誰かがそばにいないと寂しくなってしまう最強のかまちょなのです。
また、ちょっと頑固な一面もあるみたい。まるで子供のようです。
チベタンスパニエルを飼う
チベタンスパニエルは、チベタンマスティフと違って小型犬なので、飼うのは比較的簡単です。
アパートでの飼育や、郊外や都市部など、どんな生活様式にも柔軟に適応できます。チベタンスパニエルはさみしがり屋なので、家の中に誰かがずっといる家庭環境でなくてはなりません。他の家庭犬もそうですが、8時間を超えるような留守番は避けるようにしましょう。
各国特有の犬種たち
今回は、チベットの犬2種をご紹介しました。
チベタンマスティフは、超大型犬で、熊よりも大きい体を持っている。一方のチベタンスパニエルは、とっても小型な犬。それぞれ番犬として活躍していたり、献上品として王族や貴族に愛される愛玩犬だったり、その用途も全く異なります。
チベットの文化も独特で面白いですが、その文化によって生まれる犬種も様々で、とても個性的です。世界中の犬種を調べていくと、その生まれる背景から、性格や飼いやすさが見えてきます。そういった観点から、自分が飼っている犬種について調べてみると、上手な付き合い方がわかって、より飼いやすくなりますよ。