あなたは犬を撫でるとき、触られて嬉しい場所と嫌な場所を把握していますか?きちんと知っておかなければ、知らない間に嫌がることをしてしまうかもしれません。
この記事では「犬が撫でられて嬉しい7箇所」と「嫌がりやすい4箇所」をわかりやすく紹介します。愛犬ともっと仲良くなるために、正しいスキンシップを学んでいきましょう。
この記事の目次
犬を撫でることによるメリット

犬を撫でることは単なるスキンシップにとどまらず、心身の健康や関係性にも良い影響をもたらします。ここでは、飼い主と犬の双方にとって大切なメリットを紹介します。
犬と飼い主が共にリラックスできる
犬は大好きな飼い主に優しく撫でられることで、安心感を得られます。これは人間にも同じ効果があり、愛犬に触れる・撫でる行為は心拍数や血圧が安定し、鎮静効果があるとする研究結果もあります。
お互いにリラックスできる時間を持つことで、信頼関係も自然と深まっていきます。
犬の異変に気づきやすくなる
普段から愛犬によく触ることで、病気やケガに気付ける可能性が高まります。しこりや皮膚の異常、ケガの有無などを早めに見つけられることもあれば、撫でているときの反応から普段との違いに気づくこともあります。
撫でながら「今日はちょっと元気がないな」「いつもは平気なのに今日は嫌がるな」と感じることも、病気の早期発見につながる大切なサインになるのです。
犬が撫でられて嬉しい7箇所

犬の方から「撫でて撫でて〜」とやって来ることも多いでしょう。特に体の付け根を撫でられるのを好む犬が多いようです。
ここでは代表的な7つのポイントを紹介します。
1.耳の付け根・後ろ
犬は聴覚が優れているため耳をよく動かし、その分周囲の筋肉が緊張しやすくなります。優しくマッサージしてあげると、気持ちよさそうにする犬も多いです。
撫でるというよりも、揉んであげると目を細めて気持ち良さそうにする犬もいます。背中までゆっくり撫でてあげると、さらにリラックス効果が高まります。
2.眉間
眉間を軽く撫でると、とても気持ちよさそうに目を細める犬もいます。
ただし、信頼関係の築けていない状態でここを触るのはやめましょう。たとえ飼い主さんであっても、「突然視界に指が入ってくる」というのは怖いもの。注意して優しく撫でてあげてください。
3.顎の下
マッサージというよりは、撫でる・軽く掻いてあげるというイメージです。これを喜ぶ犬は多いです。
ただし、顎の下を触るときは犬が嫌がりやすい「口元」に近いため、初対面の犬の場合は驚かせないように注意しましょう。
4.首周り
首は日常的によく使う部位で、緊張しやすい場所です。首周りや首から背中にかけて撫でてあげるとリラックスしやすくなります。
5.お腹
お腹を撫でてもらいに来る犬もいるほど、気持ちいいポイントとされています。
しかし、お腹を見せるというのは、基本的に信頼している人や安心している人にしかしません。犬が自ら見せようとしないのに、無理やり触るのはNGです。
お腹の中でも、好みの場所は犬によって異なります。様子を見ながら探ってみましょう。
6.足の付け根
足の付け根は大きな筋肉が集まっている部分で、マッサージのように撫でられると気持ちよさそうにする犬も多いです。負担がかかりやすい部位でもあるので、優しく触ってあげましょう。
ただし、足の付け根もデリケートな場所のひとつです。信頼していない相手に触られるのを嫌がる犬もいるため、無理やり触るのはやめましょう。
7.尻尾の付け根
尻尾もよく動かすため、付け根の筋肉が緊張しやすい場所です。優しくほぐすように撫でてあげるとリラックスする犬もいます。
犬が嫌がりやすい4箇所

個体差があり、まったく気にしない犬もいますが、多くの犬は基本的に先端部分を触られるのが苦手です。特に嫌がりやすいのは、以下の4つのポイントです。
- 耳の先
- 口周り
- 足先
- 尻尾の先
これらの場所を頻繁に触るのは避けた方がよいでしょう。よく知らない犬の場合は、触らない方が無難です。
ただし、お手入れやケガの確認のためには、嫌がりやすい場所も触れるように慣れさせておくことが大切です。
触られることに慣れるトレーニング
触られることに慣れるには、犬が嫌がっていないかさりげなく観察しつつ、次のようなステップを少しずつ進めていきましょう。
- 触られるのが好きな場所から始める:犬が普段から触られるのを喜ぶ場所を優しく撫でてあげ、ご褒美としておやつを与えます。これを繰り返して、「撫でられるといいことがある」というポジティブな経験を積み重ねましょう。
- 嫌がる場所を少しだけ触る:犬がリラックスしているときに、嫌がる場所にほんの一瞬だけ触れてすぐに手を離し、その直後におやつを与えます。犬が嫌がるそぶりを見せたら無理をせず、1に戻りましょう。
- 少しずつ時間を延ばす:2に慣れてきたら、触れる時間を1秒、2秒と段階的に伸ばしていきます。成功したら必ず褒めておやつを与えてください。
最終的には、健康チェックやお手入れのときにスムーズに触れるようになるのが理想です。
トレーニングするうえで注意したいこと
注意したいのは、犬が「嫌がったら飼い主が触るのを止めてくれる」と学習してしまうことです。そうなると、その行動を繰り返すようになり、体を触ろうとするたびに嫌がるようになる可能性があります。
そのため、嫌がる前に触るのをやめ、すぐにご褒美を与えるように進めていきましょう。
また、このトレーニングは数分以内で切り上げてください。無理に長く続ける必要はありません。
病気やケガのサインの可能性も
触られるのを嫌がるという行動は、しつけや慣れが問題の場合もありますが、病気やケガのサインであることもあります。そのようなときは無理に続けず、獣医師に相談してください。
喜ぶポイントをおさえよう!

愛犬に喜んでもらいたいと思うのは、飼い主なら誰しも共通しているのではないでしょうか。
犬は言葉を話すことができません。だからこそ、飼い主が学んで実際に試し、犬の反応を観察してみてください。きっと嬉しそうな様子を見せてくれるはずです。





































