皆さんは、愛犬に与えるおやつの量を意識していますか?量を気にせずなんとなくあげていると、肥満の原因になるだけでなく、ドッグフードを食べなくなったり、おねだりがエスカレートして困ってしまうこともあります。
この記事では、おやつをあげる意味や適正量、与え方のコツを解説し、愛犬と健やかに暮らすためのヒントをご紹介します。
この記事の目次
犬におやつをあげる意味

おやつは犬に必ず与えなければならないものではありません。ドッグフードが総合栄養食としてつくられているので、基本的にはこれだけで十分です。そのため、「なんとなく」の感覚でおやつをあげていたら、あっという間にあげすぎになってしまいます。
大事なコミュニケーション
しかし、おやつをあげることは、犬との大事なコミュニケーションの手段です。大好きな飼い主さんからおやつをもらえる瞬間は、犬にとっても嬉しいですし、また飼い主さんにとっても楽しいひと時ですよね。
しつけの時にも有効
また、しつけをするときに、ご褒美としておやつをあげることも多いのではないでしょうか。この際も、おやつの意味や適正量を知らないと、しつけの効果が出にくくなる可能性があります。
しつけの際にご褒美としておやつがもらえるから「とっておきのプレゼント」なのであって、いつもあげていたらその価値が下がってしまいます。
おやつをあげすぎることの弊害
では、犬におやつをあげすぎると、どんな弊害があるのでしょうか。具体的には次のようなことが考えられます。
- 肥満とそれに伴う病気のリスク:おやつの多くはカロリーが高いため、必要量を超えて与えていると肥満につながります。
- 栄養バランスの崩れ:嗜好性の高いおやつばかり食べていると、総合栄養食であるドッグフードを食べなくなり、必要な栄養素が不足する恐れがあります。
- しつけやトレーニングへの悪影響:おやつを日常的に与えすぎると特別感がなくなり、トレーニング時のご褒美としての価値が薄れてしまい、しつけの効果が出にくくなる可能性があります。
おやつの種類にも注意が必要です。おやつをあげる際は、必ず犬用に作られたものを選びましょう。
特に、人間の食べ物をおやつとして与えるのはNGです。味付けされた料理はカロリーオーバーになるだけでなく、犬に有害な成分が含まれていることが多いため、健康を損なう恐れがあります。
犬に与えるおやつの適正量

一日の適切なおやつの量は、カロリーを計算して決めるのが一番の方法です。実際に計算してみると、今まであげすぎていたと気づく方もいるかもしれません。
適正量は一日の摂取カロリーの10%以内
適正とされているおやつの量は、一日に必要なカロリーのうちの10%以内です。多くても20%を超えないようにしましょう。
一日の必要カロリーは以下のリンクから簡単に計算できるので、愛犬の体重や状態を入力してみてください。
犬のカロリー計算 – 獣医師広報板
https://www.vets.ne.jp/cal/pc/dog.html
必要なカロリーは、避妊手術の有無や日々の運動量などによって大きく変わります。ドッグフードの袋に書かれた表示も参考になりますが、あくまで目安にすぎません。愛犬の状態に合った数値を、自分で確認しておくと安心です。
グラム数ではなくカロリーで計算する
グラム数とカロリーは間違いやすいので注意しましょう。
誤ってグラム数で計算してしまうと、同じ重さでもおやつはドッグフードより高カロリーなことが多いため、カロリーオーバーになってしまいます。必ずカロリーで計算しましょう。
犬へのおやつの上手な与え方

犬におやつをあげるときは、ちょっとした工夫で健康に配慮しながら、愛犬を喜ばせてあげられます。ここでは、その上手なあげ方をご紹介します。
おやつは小さくちぎってあげる
犬はもらえた「おやつ」そのものよりも「おやつをもらえたこと」で喜びを感じているとされています。回数が多ければ、その分「もらえて嬉しい!」と思う機会も増えるため、おやつは量よりも回数がポイントになります。
また、たくさん与えても噛まずに一気に食べてしまう犬も少なくありません。そのため、おやつは小さくちぎって回数を増やして与えた方が、満足感を得やすくなり、あげすぎ防止にもつながります。
実際に、ドッグトレーナーが犬のしつけをする際にも、一口で食べられるものをさらに小さく分けて使っています。
朝のうちにおやつを取り分けておく
朝のうちに、その日にあげる分のおやつをタッパーなどに取り分けておきましょう。おやつをあげるときはそこから取り出せば、あげすぎる心配がなくなります。
また、家族それぞれがおやつをあげているような場合は、おやつの量を管理できず、カロリーオーバーになりがちです。家族の誰がいつあげたかを把握するのは難しいですが、この方法ならどれぐらいあげて良いかが目に見えるので安心です。
ドッグフードをご褒美として与えても良い
しつけの際のご褒美は、特別なおやつでなくてもかまいません。普段食べているドッグフードでも満足できる犬なら、フードをおやつ代わりに使うのも良い方法です。1日の食事量から取り分けておけば、カロリーの管理もしやすく安心です。
おやつを正しく管理して愛犬の健康を守る

愛犬に見つめられると、ついおやつをあげたくなってしまう気持ちはよくわかります。ですが、その気持ちが愛犬の体に悪影響を及ぼしているとしたらどうでしょうか?
おやつの食べ過ぎは肥満だけでなく、栄養バランスの乱れや病気のリスクを高めます。また、「欲しがればもらえる」と学習してしまえば、困った行動の原因にもなります。
大切な家族だからこそ、正しい知識を持って、愛犬の健康をしっかり守っていきましょう!







































