昭和50年に日本でアニメ映画として放映され、一躍人気となった児童文学「フランダースの犬」。
子供の頃にフランダースの犬をみて、「パトラッシュのような犬を飼いたい!」と思った方はたくさんいらっしゃると思います。
心優しい犬として、幅広い世代に有名なパトラッシュですが、皆さんはパトラッシュの犬種をご存じでしょうか?
この記事では、パトラッシュのモデルとして考えられている犬種を3つ紹介していきます。
この記事の目次
パトラッシュのモデルとして考えられている犬種は?
※アニメ「フランダースの犬」 © 日本アニメーション
パトラッシュのモデルとしては、現在3つの犬種がその候補としてあげられています。
1つ目の犬種はブービエ・デ・フランダース、2つ目の犬種はベルジアン・シェパード・ドッグ、3つ目の犬種はセントバーナードです。
それぞれが違う理由でその候補としてあげられているので、「パトラッシュのモデルは絶対これだ!」と決められるようなものではありません。
それでは、3つの犬種がなぜパトラッシュのモデルとして考えられているのか、そして、その犬種はどういう特徴を持っているのかを紹介していきます。
ブービエ・デ・フランダース
パトラッシュのモデルとしてあげられる理由
ベルギーのホーボーケンという町には、ネロとその側に寄り添うパトラッシュを模した銅像があります。
この銅像となったパトラッシュの風貌がブービエ・デ・フランダースにそっくりであることから、ブービエ・デ・フランダースがパトラッシュのモデルであるという説が生まれたようです。
明確な形として残されていることから、この説が一番有力であるとして考えられています。
身体的特徴
体長と体高はほぼ同じくらいです。筋肉質の体を覆うようにして、粗く硬い濃色の被毛が生えています。
三角形の耳は垂れ、顔には乱れ髪のような眉毛とヒゲのように見える特徴的な被毛が生えています。
性格
知性が高く、落ち着いており、飼い主や家族に対しては愛情深く接します。
しかし、家族を守ろうとする意識が強いことから、見知らぬ人や動物に対しては敵対的に振る舞ってしまうこともあるようです。
忠実で家族思いの性格は、アニメに出てくるパトラッシュそのものですね。
ベルジアン・シェパード・ドッグ
パトラッシュのモデルとしてあげられる理由
原作の童話の中で、パトラッシュの外見は「シワだらけの黄色い額」「全体的に褐色や黄色に近い色」「立ち耳」などと記述されています。
この特徴に近い犬として、ベルギーの牧羊犬であるベルジアン・シェパード・ドッグではないかという説が生まれました。
身体的特徴
ベルジアン・シェパード・ドッグはプロポーションの調和がとれた体格をしており、上品さと力強さを兼ね備えています。
均整のとれた体格と、しっかりとした顔立ち、ピンと立った耳でエレガントな印象を与えます。
性格
牧羊犬や護衛犬、番犬、サービスドッグに必要とされる資質を全て兼ね備えている犬種だとされています。
活き活きとした気質や機敏さ、自信のある態度そして臆病でも凶暴でもない性格、落ち着いた物腰や注意深い視線が、ベルギーで人気の犬種となっている理由でもあります。
セントバーナード
パトラッシュのモデルとしてあげられる理由
日本でアニメが作成されるにあたって、パトラッシュは、少年や少女にとって親しみやすい外見である必要がありました。
そのため、ブービエ・デ・フランダースやベルジアン・シェパード・ドッグとはまったく似ていない、セントバーナードにそっくりな外見に変更されました。
日本で放映されたアニメに親しみ深い私たちとしては、セントバーナードの姿が一番しっくりくるかもしれませんね。
身体的特徴
成犬のオスの体高は70〜90センチ、メスでも65〜80センチにもなると言われており、とても大きな体格になる犬種です。
短毛種と長毛種の二種類があると言われており、被毛の配色は「白地に褐色」または「褐色の地に赤」です。
性格
性格は温和で利口であると言われています。おっとりしているが知能が低いわけではなく、飼い主に従順に接します。
最後に
世代もあるかと思いますが、日本ではなじみ深いアニメ「フランダースの犬」。
子供の頃、このアニメを見た後に、親に「犬を飼いたい!」とねだった方も少なくないのではないでしょうか。
今回は有名なアニメ「フランダースの犬」に登場するパトラッシュのモデルとして考えられる犬種について紹介しました。
この犬の犬種はなんだろうと考えながらアニメを見るのも、また面白いかもしれませんね。